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4 章

4.1 プログラム支援機能 (1)

4.1.1 固定サイクル

固定サイクル機能は,基本切削動作の 4 つのブロック動作,つまり送り,切削(ね じ切り),逃げ,戻りを一つのブロック(1 サイクル)で定義します。

表 4.1 固定サイクルの説明

G コード ストレートサイクル テーバサイクル

G90

切削サイクル

(OD 切削)

G92

ねじ切り サイクル

G94

正面切削 サイクル

R R F F

W

U ----2

X G90 X (U)・・・Z (W)・・・F ・・・;

R R

F

F W

U ----2

Z X

G90 X (U)・・・Z (W)・・・R ・・・F ・・・;

R R F F

W

U ----2

X G92 X (U)・・・Z (W)・・・F ・・・;

R

Z 45°

面取りサイズ γ

R F R F

W

U ----2

X R

Z 45°

面取りサイズ γ

G92 X (U)・・・Z (W)・・・R ・・・F ・・・;

R R F

F W

U ----2

X

G94 X (U)・・・Z (W)・・・F ・・・;

Z

R R F

F W

U ----2

X Z

G94 X (U)・・・Z (W)・・・R ・・・F ・・・;

4.1.1 固定サイクル

  切削サイクル指令

切削サイクルは外形 (OD) 切削に使用され、ストレート切削サイクルとテーバ切削 サイクルの 2 種類があります。

  ストレート切削サイクル

G… X... Z... F ;

"G

X(U)

・・・

Z(W)

・・・

F

・・・

;"

の指令により、ストレート切削サイクルを 図 4-1 に示すように 4 つのステップとして実行します。

図 4.1 ストレート切削サイクル(GコードシステムA)

G77(G99,G20) はモーダルG コードなので、サイクル動作は連続するブロック中

に X 軸方向の切り込み量を指定するだけで実行されます。

GコードシステムA GコードシステムB GコードシステムC

G90 G77 G20

+Z +X

Z W

C 4 A

B A'

3 2

1 U

----2 X ----2

早送り

F コードで指定される送り

図 4.2 ストレート切削サイクル

プログラミング例 N10 G00 X94. Z62. ; N11 G90 X80. W-42. F0.3 ; N12 X70. ;

N13 X60. ; N14 G00 ・・・;

G90サイクル開始

切削経路を変更することで G90サイクルを実行

φ60. φ70.φ80. φ94. 40. 2.

φ90. 20.

+Z +X

4.1.1 固定サイクル

  テーパ切削サイクル

G… X... Z... R_ F... ;

"G… X(U)・・・Z(W)・・・R ・・・F ・・・;"

の指令により、テーパ切削サイク ルを図 4-3 に示すように 4 つのステップとして実行します。

図 4.3 テーバ切削サイクル

アドレス R の符号は、点 B から点 A’ を見た場合の方向で決まります。

図 4.4 テーパ切削サイクル(GコードシステムA)

GコードシステムA GコードシステムB GコードシステムC

G90 G77 G20

+X

+Z W

A C

2 B

Z

3 1

A' U

----2 X ----2

早送り

F コードで指定される送り R

プログラミング例 N20 G00 X87. Z72. ;

N21 G90 X85. W-42. R-10.5 F0.25 ; N22 X80. ;

N23 X75. ; N24 X70. ; N25 G00 ・・・;

+X

+Z 10.

40.

φ50.

φ80.

φ70.

30

φ87.

2.

• シングルブロックをオンにしてG77(G90,G20) サイクルを実行した場合は、

G77(G90,G20) サイクルは途中で中断することなく、1

4 のステップから成

るサイクルが完全に終了してから停止します。

• G77(G90,G20) サイクルの実行条件としてS、T、および M 機能を使用する場

合、

G77

G90,G20

) ブロックより前のブロック中に指定してください。ただ

し、これらの機能を

G77

モードの範囲内で軸移動指令なしで独立したブロック で指定する場合は、そのブロックが有効となります。

図 4.5

G77(G90,G20) モードは、01 グループの G コードが指定されたブロックまで有効

です。

G77 X ・・・Z ・・・R ・・・F ・・・;

X ・・・;

X ・・・;

X ・・・T0505 M05 ; ← エラー G00 X ・・・Z ・・・;

G77 X ・・・Z ・・・R ・・・F ・・・;

X ・・・;

X ・・・;

G00 X ・・・・T0505 M05 ; ← 正しい X ・・・Z ・・・;

G77 の有効範囲

G77 の有効範囲

4.1.1 固定サイクル

  ねじ切りサイクル指令

ねじ切り動作については、2 種類のストレートねじ切りサイクルと 2 種類のテーパ ねじ切りサイクルの合計 4 種類が用意されています。

G…X... Z... F... ;

  ストレートねじ切りサイクル

図 4.6

上記の指令により、図 4-7 に示されるストレートねじ切りサイクル 1 ~

4 が実行さ

れます。

図 4.7 ストレートねじ切りサイクル

G78(G92,G21) はモーダルG コードなので、ねじ切りサイクルは連続するブロッ

ク中に X 軸方向の切り込み量を指定するだけで実行されます。ブロックごとに繰