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設計フェーズの検証計画概要

ドキュメント内 2 章 微気流併用型放射空調を行うオフィス (ページ 33-38)

3 検証計画と実測手法

3.2 Y ビルにおける性能検証

3.2.1 設計フェーズの検証計画概要

設計フェーズではモックアップを使用した被験者実験を行っている。実験は2013年10月15 日~12月25日に行われた。うち、被験者実験を行った期間は2013年11月11日~12月5日 である。実験室を使用した温熱環境実測により、微気流吹き出し口風向や設置高さの検討並びに 快適性の評価等を行い、設計性能の確認や施工にフィードバックを行った。また、被験者実験を 行うことで、運用時の設定温度や風速の強さの検討を行うことで運用方針の決定等を行った。

実験室諸条件

実験室諸条件を表3.2に示す。一般空調室と放射空調室を設けて比較検討を行った。また、外 気を再現した前室をつくることで、被験者の体感を夏季定常状態にした。OA負荷は温熱環境実 測時のみ用い、被験者実験においては設置しなかった。

図3.1に実験室の平面図・断面図を示す。放射空調室は微気流併用型放射空調による執務室の 一部を模擬している。天井は通水式放射パネルを 5°の傾斜で交互に逆勾配で設置した。外調機 による天井内給気・床吸込みとし、送風機による微気流循環を行った。パネルへは送水温度を固 定し、流量制御を実施した。実験室の写真を図3.2に示す。また、測定点を図3.3に示す。本研

究ではF点1100mm高さにて測定した熱電対の温度とグローブ温度を分析に使用した。

表3.2 実験室諸条件

部屋名 面積 天井高 容積 換気回数 OA負荷 人員密度 照明 放射室

(実建物)

2,800mm 235W/m2 0.2人/m2

放射室 29.0m2 2,800mm 82m3 235W/m2 0.2人/m2 75W(2.59W/m2)

一般室 21.0m2 2,800mm 58m3 235W/m2 0.2人/m2 44W(2.10W/m2)

放射パネル AHU

PAC

FCU VAV

SA

SA RA

微気流

前室

一般空調室 放射空調室

4,500 3,200

6,5002,000

一般空調室 放射空調室 PAC

放射パネル

2,800190

床吸込器具

AHU

図3.1 平面図および断面図

図3.2 測定点詳細

●:熱電対設置位置

●:模擬負荷表面温度(熱電対)

●:平面温度分布:FL+1100(熱電対)

●:高さ温度分布:FL+100.FL+600.L+1100

FL+1700.FL+2200.FL+2700(熱電対)

●:グローブ温度:FL+1100(熱電対)

放射室

一般室

AB CD E

F G

H

I

J K

L

M N

O P Q

R

A B C

D G

F

E H

I J

K L M

a.前室 (外気再現室) b. 前室 (外気再現室)

c.一般室 模擬負荷設置時 d.一般室 被験者実験時

e.放射室 模擬負荷設置時 f.放射室 被験者実験時 図3.3 実験室

放射室 一般室

模擬 負荷

模擬 負荷

実験概要

全室、一般空調室、放射空調室があり、実験は総数94名(男性54名、女性30名)を対象に 行われた。「微気流に関する実験」「一般室と放射室との違い」「外から帰ってきたときの快適性」

の3つを行い、その中で微気流の違いや温湿度を変化させ本方式におけるもっともバランスが 取れた条件を把握することを目的とした。「微気流に関する実験」は、各設定温湿度条件で微気 流無し、注、強、のケースをそれぞれ40分間体感してもらい、開始35分後にアンケート申告 してもらった。「一般室と放射室の違い」は一般空調室にて45分執務をしてもらった後、放射空 調室で同じように45分執務してもらった。その後、公平性を保つために再度一般室に入室して もらい被験者に回答してもらった。「外から帰ってきたときの快適性」は夏季の外気を想定した 34.3°C、56.4%の一般室で踏み台昇降を5分間行ってもらったのち、26°C、55%の放射室で45 分間事務作業を行ってもらった。この実験は微気流無し、中、強それぞれで実施している。

以上3種類の実験を行った結果、既報にて以下のことが明らかとなっている。

 放射冷房方式は一般空調方式と比較して快適である。

 放射冷房空間の真夏、中間期における快適・推奨設定条件は、クールビズ時に室温 27.5~ 28°C、湿度55%程度で微気流中。中間期冷房時の室内温湿度は室温26~27°C、湿度50%

程度で微気流無し

 執務室において、放射冷房と微気流を併用することにより温湿度条件の許容範囲が拡大し、

中風速で快適範囲が拡大することを確認した。

 測定からの快適指標PMVも被験者アンケート温冷感と同様の傾向である。

本研究では竣工した Yビルにおける実測値と執務者の快適範囲を検討するため、この被験者 実験結果を再度分析した。分析に使用した実験は「微気流に関する実験」である。この実験の実 験スケジュールを図3.4に示す。各パターンの居住域風速は「微気流なし」0.06m/s、「微気流中 (100m3/h/m)」0.17m/s、「微気流強(150m3/h/m)」0.21m/sである。本研究において分析は、実際 の運用に反映した微気流”中”の模擬作業下における回答に着目して行った。実験は設定温湿度と 送水温度、パネル表面温度からパターン分けして行われたが、分析はパネル表面温度23.5°C条 件下におけるもののみを用いた。室内設定条件パターンと実測日を表3.3に示す。

図3.5 アンケートスケジュール

各温湿度設定条件のもと行う。1パターンあたり150分間 午前と午後で1日あたり2パターンずつ計6日間行った。

前室 30

[気流無し]で模擬作業 30

[気流中]で模擬作業 30

[気流強]で模擬作業 30

アンケート 10分後 アンケート

35分後 アンケート

表3.3 室内設定条件パターン

パターン 実測日 室温 相対湿度 送水温度 パネル温度 気流 1a 1115

26°C 50% 17°C

23.5°C

無し 中 強 1b 1121

2 122

27°C

45% 17°C

3 12250% 17°C

4 12555% 17°C

5a 1115

27.5°C

45% 17°C

5b 11216a 1114

112550% 17°C

6b

7a 1114

112555% 19°C

7b

8 125

28°C

40% 17°C

9a 1111

112345% 17°C

9b

10a 1112

112450% 17°C

10b

11a 1113

112255% 19°C

11b

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