4 夏季冷房検証結果
4.6 アンケート調査結果
4.6.2 温冷感と湿度感
図4.37に部位熱温冷感申告結果を示す。申告は連続尺度を用いたため、ISO7730の推奨値で あるPMV±0.5を参考に7段階評価に分類した。結果は足元から頭部まで温冷感申告傾向の差 が小さいため、放射空調の特徴である上下温度分布の均一性を執務者が感じていること、気流に よる局所的な冷却感が無いことが確認できる。また、全身温冷感に関して、暑い側の申告が19%、 寒い側の申告が35%であったため、27°C設定でも十分に涼しいと感じることができる環境であ ることがわかる。
図4.38に男女別温冷感申告と着衣量を示す。着衣量はISO9920を参考に算出を行った。申告 平均値は女性が約-0.39、男性は約+0.24であり、女性の申告結果は着衣量との相関性があるが、
男性は個人差が大きいことが明らかである。男性のクールビズ率は63%であり、18名が長袖を 着用していたため着衣量が大きい。このような傾向から図4.39に示す通り、袖の長さ別の申告 結果を分析したが、長袖を着用している人はどちらでもないと回答した執務者が66%を占めた。
一方で半袖を着用している人は温冷感申告結果にばらつきが見られた。よって、袖の長さが「暑 い」側の申告につながる理由でなかったことが明らかとなった。
図4.37 部位別温冷感
図4.38 男女別温冷感と着衣量
2名 2名 2名
2名 5名 3名
6名
20名 17名 18名
16名
48名 40名 41名 43名
4名 9名
13名 3名
4名 4名
2名 6名
5名 6名 4名 7名
0% 20% 40% 60% 80% 100%
頭部 胴体部 足元 全身
寒い-3≦x<-2.5 涼しい-2.5≦x<-1.5 やや涼しい-1.5≦x<-0.5 どちらでもない-0.5≦x≦0.5 やや暖かい0.5<x≦1.5 暖かい1.5<x≦2.5 暑い2.5<x≦3
-3 -2 -1 0 1 2 3
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2
温冷感[-]
全身着衣量[clo]
女性 男性
図4.39 そでの長さと温冷感
図4.40に場所別温冷感申告の結果を示す。パーセンテージは在籍人数における男性の人数を 示す。ペリメータに近いゾーンにて暑いという回答が多いことがわかり、インテリア 2 ゾーン にてある側の回答は12%(3名)のみであった。暑い側の回答はペリメータに近い北西ゾーンに多 く見られた。南西側は大規模商業ビルが首都高を挟んで建っており、北西側は通りが開けている、
このことから日射の影響が暑いという申告の原因として考えられるため、ペリメータの運用調 整が重要である。
図4.40 場所別温冷感
4名 7名 1名
15名 5名
16名 16名
5名 5名
2名 1名
7名
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
半袖 長袖
寒い 涼しい やや涼しい どちらでもない やや暖かい 暖かい 暑い
寒い-3≦x≦-2.5 涼しい-2.5<x≦-1.5 やや涼しい-1.5<x≦-0.5
どちらでもない-0.5<x<0.5 やや暖かい0.5≦x<1.5 暖かい1.5≦x<2.5 暑い2,5≦x≦3
1 2
6 5 1 11
71%
0 1
4 3
000 63%
00 3
1 2 1 3
80%
01 1 8 3
0 3 63%
0 2 2
7 1
2 1 40%
1 1
5 100 1
33%
0 1 0
3 1 00 60%
図4.41に湿度感申告結果を示す。乾いている側の申告と湿っている側の申告結果がほぼ同数 であり、ちょうどよいという回答が65%を占めたことから、デシカント空調の運用は執務者の 主観的感覚においても適切であることが確認できた。
図4.41 湿度感
湿っている 3名
やや湿っている 10名
ちょうどよい
54名 やや乾いている
13名 乾いている
3名
0% 20% 40% 60% 80% 100%
湿っている-2≦x≦-1.5 やや湿っている-1.5<x≦-0.5 ちょうどよい-0.5<x<0.5 やや乾いている0.5≦x<1.5 乾いている1.5≦x≦2.5