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第4節 要因・誘因の整理
第1項 要因の整理
1、指導方法(関係事件数13件)
(1)3の神奈川県私立第一商業高校(生徒下手投げ傷害)事件 「友だち同志で互いに罪をなすり合うのは良くない旨を告げ」
(2)4の鹿児島県川内市立寄田中学校(指示棒殴打)事件
「自己が… 実施した模擬テストの成績が悪かったので… 鞭燵 激励して成績の向上を図ろうと考え」
(3)6の群馬県高崎市立長野小学校(教鞭殴打傷害)事件 篠の教鞭での殴打を平常用いていたことが窺われる。
(4)8の神奈川県逗子市立久木中学校(殴打)事件
規律維持のための指導方法として殴打等を積極的に用いているこどが
窺われる。
(5)9の佐賀県立厳木高校(顔面殴打)事件
「「(受験準備の勉強を)やってきたか」と尋ねたところ、原告から
「やってきていない」旨の返事があったため、被告甲は「そういうこと ではどうするのか」といいながら、 (また)「こんな大事な時期にもう 立ち直らなければならないではないか異性交遊はどうしているか」など いいながら」
(6)11の長野須坂市立旭ヶ丘小学校(殴打傷害)事件
「本件以前にも何回かにわたって児童に対し暴力行為に及んだことが あるようであ(る)」
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(7)12の兵庫県伊丹市立東中学校(殴打傷害)事件
「自習時問内に指示した課題を、生徒同志で喋っていて十分やってい なかったことの訓戒の趣旨」
(8)14の長崎県宇久高校(殴打転倒傷害、謹慎処分、
任意退学処分)事件
「前日のみならず全期間の補習授業についても注意すべき必要を覚え ていたため、原告の態度を看過することは教育上好ましくないとの判断
から」
(9)15の岐阜県立岐陽高校(殴打死亡)事件
「指導するのでなければ示しがっかない(として)」(10)16の神奈川県川崎市立甲田小学校(殴打死亡)事件
「口で強く指導しても、言うことを聞かない場合には、本人の能力を 伸ばすためには体罰もやむえを得ないという考えから」
(11)17の石川県小松市立甲野中学校(殴打死亡)事件
「頻繁に忘れ物をしていたことから、明日は忘れ物をしないよう言い 聞かせて、その旨約束させ、もし忘れ物をすれば殴る旨言い渡し(て おいた)」
(12)18の静岡市立甲田中学校(殴打傷害)事件
「この際弱い者いじめをする雰囲気を一掃すべく… 一気に指導し ようと考え」
(13)20の埼玉県入間市立豊岡中学校(殴打傷害)事件
「このような態度を取る生徒らに対しては叩く以外に懲戒の方法はな いと考え」
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2、自制心(関係事件数12件)
(1)1の東京都私立芝学園中学校(殴打死亡)事件
「性来短気のため… 穏やかに説諭することなく直ちに殴打する等
の挙動に出たこともあった」、「(今回も)憤激のあまり」(2)2の福岡県庄内村立庄内中学校(被疑生徒取調殴打)事件 「言動に激昴し、突さの場合感情的に殴打したものであることは・・
・認めることができる」、「激昴して、椅子にかけていた… (生徒)
の襟がみを掴んでたたせた上」
(3)5の新潟県新井市立斐太中学校(殴打)事件
「怒鳴ったすえ… (顔面を殴打し)さらにこれを見ていた他の生 徒が非難したところ「文句があるのか、あるなら出て来い」等と怒鴫り」
(4)7の愛媛県私立松山学院(体罰教師解雇)事件 「態度にいらだち、思わず」
(5)10の山梨県私立山梨英和学園(体罰教師)事件
「「おいA、ちょっと待て。先生が出て来るのを知ってて何で閉める んだ。」と怒鳴りつけるや、同廊下の窓際で… いきなり(殴打等を
した後)無言でその場を立ち去ったj
(6)11の長野県須坂市立旭ヶ丘小学校(殴打傷害)事件
「(児童の単なるいたずらととれる行為に対して)憤激し」(7)12の兵庫県伊丹市立東中学校(殴打傷害)事件
「(体罰の後)生徒の一部が笑ったという理由で(さらに)いきなり 生徒の後ろから」 (但し笑ったことについては裁判で事実認定されて
いない)
(8)13の鹿児島県天城町立天城中学校(殴打傷害)事件
「返事の内容をよく聞き取れないままいきなり」一 105 一
(9)15の岐阜県立岐陽高校(殴打死亡)事件
「「無念さと腹立たしさが募り、憤激のあまり」、 「ごめんなさい、
ごめんなさい」と繰り返し謝っているのにも耳を貸さず」
(10)16の神奈川県川崎市立甲田小学校(殴打死亡)事件
「(児童が)従わなかったことに立腹… 私的感情を加えたうえ、怒りにまかせて暴行を加えたもので、その動機に酌量の余地は認められ ない」、 「全く無抵抗で、そもそも抵抗する能力さえない被害児童(先 天性脳傷害による知恵遅れ)に対し」、 「暴行の態様は、極めて悪質」
(11)18の静岡市立甲田中学校(殴打傷害)事件
「「お前はきのう嘘をついただろう」と尋ね、原告が「嘘はついてい ません」と答えるや、その顔面を平手で殴打し(さらにその後、足蹴り 等を加えた)」
(12)19の東京都立京橋高校定時制(殴打傷害)事件
「(生徒から日誌の紙片を取り上げようとしている時、偶然に頭がぶ つかって、なおも生徒が日誌の紙片を手放さなかったとみるや)いきな
り」
3、児童・生徒理解(関係事件数7件)
(ユ)3の神奈川県私立第一商業高校(下手投げ傷害)事件
教師が教室に来る前に、いたずらで友達の教科書を違う場所に置いた り、それをみつけてまたいたずらで、その教科書で叩く格好をしたり等 は、ちょとした気分転換によくやることであり、一言注意を与えておけ ばすむことである。それをことさら投げ飛ばすとは児童・生徒に対する 理解の幅の狭さが窺われる。
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(2)5の新潟県新井市立斐太中学校(殴打)事件
男子生徒に覗見されるおそれのある場所での身体検査において、場所 を変更してほしいことや、またその要望を担任ではあるが男性教員には いいづらく女性教員に頼むなど恥ずかしさのあまりの言動であり、それ をもって怒るとは児童・生徒理解の問題が窺われる。
(3)6の群馬県高崎市立長野小学校(教鞭殴打傷害)事件
雨のため外で遊べず、エネルギーを発散してなく、そのため騒いでい たことであり、小学校四年生の段階では、さほど重要視するほどのこと ではないのに、そこに考えがいたらず教鞭で頭を殴打する等、児童・生 徒理解の問題が窺われる。
(4)8の神奈川県逗子市立久木中学校(殴打)事件
教職員専用便所といっても、多くの生徒が生活している校内において は生徒が使用するというやむを得ない緊急の場合もありうることである のに、そこに考えがいたらず、融通のきかないことも児童・生徒理解の 問題と思える。
(5)10の山梨県私立山梨英和学園(体罰教師)事件
学級内のグループ作りにおいて六人もグループに入れない生徒が出た り、それらの生徒を出したことに疑問を抱いて自らグループに入らない 生徒が出てくる等については、まずは教師の方でグループの作り方の反 省をしてみるべきであるのに、そこに考えがいたらないということにつ いては、児童・生徒理解に問題があると思える。
(6)11の長野県須坂市立旭ヶ丘小学校(殴打傷害)事件
授業中、臨席の児童をみて笑顔を見せる等よくあることであり、そん なことで、憤慨するとは児童・生徒理解の極端な幅の狭さが窺われる。
(7)19の東京都立京橋高校定時制(殴打傷害)事件
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生活指導上問題のある生徒であろうとも、生徒会長としてのやる気を だしていることについて、 「あんな生徒だから(協力しない)」、 「お 前にそんなことをいう資格がない」等の発言は、生徒理解に欠ける。
4、誤解(関係事件数2件)
(1)10の山梨県私立山梨英和学園(体罰教師)事件
rA(生徒)は後に続いて教室から出ようとしている原告(教師)に
気付かないまま、ノブを静かにきちんと閉め廊下を歩き出したところ、これを見た原告はAが、教室から原告の出ようとしているのを知りなが らその目前でわざとドアを閉め、重ねて反抗的な態度を示したものと考
え」
(2)13の鹿児島県天城町立天城中学校(殴打傷害)事件
「(他の教師に頼まれた美術室での絵の制作の後)掃除開始時刻から 五分ほど経過して… 自分達の教室へ向かって歩いていたところ(そ の途中で担任教師から呼び止められ、理由を尋ねられ)「美術室で絵を 書いていました」旨答えたが、同教諭は原告(生徒)の返事の内容をよ
く聞き取れないまま」
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第2項 誘因の整理
1、反抗(関係事件数7件)
(1)2の福岡県庄内村立庄内中学校(被疑生徒取調殴打)事件 「(生徒に虚言があったうえ、さらに)「お前達は俺を疑っているの
か」と言い、不遜な態度を示した」
(2)7の愛媛県私立松山学院(体罰教師解雇)事件
「集団訓練を指導していたところ、生徒の甲一郎が教師の「気をっけ」
や「散会」「集合」の号令に素直に従わず、終始だらだらとした態度を とって、全体の規律を乱すので、その場で何回か注意を与えたが、同人 がこれを聞き入れないばかりか、かえって反抗的な態度さえと(つた)」
(3)9の佐賀県立厳木高校(顔面殴打)事件
「原告は自分のやりたいことをとめられた時に非常に反発する性質が あり、被告甲らの注意は素直には受け入れられていなかった」
(4)14の長崎県宇久高校(殴打転倒傷害、謹慎処分、
任意退学処分)事件
(原告のルーズさに対し教師が)「これを注意すると冷笑して素直に 聞き入れない態度を示した」「冷ややかな返答をした」
(5)16の神奈川県川崎市立甲田小学校(殴打死亡)事件
「同児童が、被告人の指導するとおりに清書しようとせず、また他の 児童がカセットテープレコーダーから流れてくる音楽を聞いて歌を歌う のにつられて自分も歌い出して清書しようとしな(かった)」
(6)19の東京都立京橋高校定時制(殴打傷害)事件
「原告が(担任教師である)被告深澤に対し特定の時期から名前を呼 び捨てにしたこと… (担任教師である被告深澤の授業である)体育 一 109 一