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PKCα - GFP の性質確認

ドキュメント内 九州大学大学院 工学府 機械工学専攻 (ページ 43-53)

第4章 隣接細胞創傷時の細胞内 Ca 2+ 濃度変化と PKCα トランスロケーション

4.2 実験結果

4.2.3 PKCα - GFP の性質確認

作製したPKCα-GFP がPKCαの性質を保っているかATP,PMAを負荷し共焦 点顕微鏡を用いて確認した.Fig.4-4,Fig.4-5からPKCα-GFP が細胞質から細胞 膜へトランスロケーションされていることが確認されたことから,作製した

PKCα-GFP は性質を保っていることが分かった.

Fig. 4-4 ATP負荷によるPKCα-GFP の膜へのトランスロケーション

Fig. 4-5 PMA負荷によるPKCα-GFP の膜へのトランスロケーション

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4.2.4 ATP 負荷による細胞内 Ca

2+

濃度変化と PKCα - GFP の蛍光変化

ATP(200 μM)を負荷した時の細胞内Ca2+濃度変化とPKCαの輝度変化をFig.

4-6 ~ 9に示す.ATP負荷によってFura2-AMの輝度が減少したことから,細胞

内のCa2+濃度は上昇した(Fig. 4-6, 9).ATP負荷時のPKCαの蛍光変化をFig.

4-7, 8 に示す.Fig. 4-8 は創傷前の平均画像を各画像から減算したものである.

ATP負荷によって細胞質に分布していた PKCαは細胞の縁に移動した(Fig. 4-7, 8).今後,Ca2+濃度上昇と同時に引き起こるPKCαの反応を1次反応とする.

細胞の縁から5 μmまでの領域でCa2+と PKCα輝度変化をグラフ化したものを

Fig. 4-9に示す.ATPの負荷によってFura2-AMの蛍光は1 s以内に有意に減少

(Ca2+濃度は上昇)した.Ca2+のピークは ATP 負荷後 5.9 s 後に観察された.

PKCα-GFP の蛍光は ATP負荷後 1.5 s 後から上昇し,8.5 s 後にピークを迎え た.この蛍光輝度上昇は30 sまで持続した.

Fig. 4-6 ATP負荷時のCa2+輝度変化

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Fig. 4-7 ATP負荷時のPKCα-GFP 輝度変化

Fig. 4-8 ATP負荷時のPKCα-GFP 輝度変化(差分画像)

Fig. 4-9 ATP負荷による細胞内Ca2+とPKCα-GFPの蛍光輝度比グラフ N=9, n= 36. Mean ± standard error of the mean. *P<0.05 vs.0 s.

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4.2.5 隣接細胞創傷時の細胞内 Ca

2+

濃度変化と PKCα - GFP の蛍光変化

隣接細胞を創傷したときの細胞内Ca2+とPKCα-GFP の輝度変化をFig. 4-10 ~

12に示す.Fig. 4-10 ~ 12の×印はマイクロピペットの先端が当たった箇所を示

す.創傷細胞の Ca2+蛍光は全く回復してこなったことから,死んでいることを 示している(Fig. 4-10).創傷直後に Ca2+の蛍光輝度が減少したことが観察され た.PKCαは創傷後約10 sで細胞質から細胞膜へと移動した(Fig. 4-11 ~ 12). この変化はFig. 4-7 ~ 8に示したATP負荷と同様な1次反応だった.

ATP 負荷時の反応とは異なり,10 s 以降 PKCα の蛍光輝度が創傷側でのみ上 昇が確認された(Fig. 4-11 ~ 12の矢印箇所).この蛍光輝度上昇は約60 s間持続

し,100 s後には創傷前と同様な値に戻った.以後Ca2+濃度上昇から遅れて反応

するPKCαの応答を2次反応とする.Fig. 3-5に示すnear,farの位置で輝度変化 を測定し,グラフ化したものをFig. 4-13 ~ 14に示す.Ca2+の輝度は創傷後near で1.2 s,far で2.1 s 後に有意な減少が見られた.PKCαの輝度は創傷後nearで 4.4 s,farで5.6s後に有意な増加が見られた.farでは16 s後に有意差は見られな くなり,約38 sで創傷前と同じ輝度に戻ったが,nearでは輝度上昇が約34 sま で続きピークを迎え,約60 sまで有意差が見られた.その後約100 s後に創傷前 と同じ輝度に戻った.

Fig. 4-10 細胞創傷時のCa2+輝度変化

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Fig. 4-11 細胞創傷時のPKCα-GFP輝度変化

Fig. 4-12 細胞創傷時のPKCα-GFP輝度変化(差分画像)

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Fig. 4-13 隣接細胞創傷時のnearにおけるCa2+とPKCα-GFPの輝度比グラフ,

N = 10, n = 14. Mean ± standard error of the mean. *P<0.05 vs. 0 s.

Fig. 4-14 隣接細胞創傷時のfarにおけるCa2+とPKCα-GFPの輝度比グラフ,

N = 10, n = 14. Mean ± standard error of the mean. *P<0.05 vs. 0 s.

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4.2.6 共焦点顕微鏡を用いた隣接細胞創傷時の

Ca

2+

濃度変化と PKCα - GFP の蛍光変化

焦点顕微鏡を用いて隣接細胞を創傷させたときの細胞内 Ca2+と PKCα-GFP の 輝度変化を観察した.細胞創傷によってCa2+濃度上昇が起こり,細胞内のPKCα が細胞質から細胞膜へ移動していることが観察された(Fig. 4-15~16).このこと からPKCαはトランスロケーションしていることが確認された.×印は創傷した 細胞を示す.

Fig. 4-15 共焦点顕微鏡による細胞を創傷させたときのCa2+輝度変化

Fig. 4-16 共焦点顕微鏡による細胞を創傷させたときのPKCα-GFP輝度変化

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4.2.7 創傷領域への細胞遊走

隣接細胞を創傷したときに細胞内 PKCα が 2 次反応を起こした細胞の遊走を 3時間観察した(Fig. 4-17).細胞は時間の経過と伴に創傷領域へと遊走すること が観察された.Fig. 4-18はFura2-AMの蛍光画像で細胞遊走を観察した画像であ

る.Fig. 4-19は創傷前と創傷後3時間の名視野画像である.

Fig. 4-17 隣接細胞創傷による細胞内PKCαの2次反応とその後の細胞遊走(A)

創傷前,(B)隣接細胞創傷によるPKCαの2次反応(矢印はPKCαの2 次反応 している箇所を示す),(C)創傷後1時間,(D)創傷後3時間.点線は創傷前の 細胞の輪郭を表す.×はマイクロピペットによる創傷箇所を示す.スケールバー は40 μm.

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Fig. 4-18 隣接細胞創傷による細胞内Ca2+伝播とその後の細胞遊走(A)創傷前,

(B)細胞創傷によるCa2+伝播,(C)創傷後 1時間,(D)創傷後 3 時間.点線 は創傷前の細胞の輪郭を表す.×はマイクロピペットによる創傷箇所を示す.ス ケールバーは40 μm.

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Fig. 4-19 隣接細胞創傷前後での名視野画像(A)創傷前,(B)創傷後3時間,点

線は創傷前の細胞の輪郭を表す.×はマイクロピペットによる創傷箇所を示す.

スケールバーは40 μm.

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