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第3節 結果ならびに考察

第1項 ピボット技術の評価規準の作成について 1.ピボット技術の評価観点設定の理由

 ピボット技術の評価観点として,軸足をずちさなかったり,移動しなかったりして回転 できているかどうか,両足着地時のスタンスが広いかどうか,ピボット動作中に腰(重心)

が上下動していないかどうかの3つを設定した.

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 すなわち,軸足が動けばルール上反則であるので,軸足が動いているかどうかを観点の 1つとした.

 また,両足着地時のスタンスの広さは,体のバランスに大きく関わり,軸足が動いたり,

反転動作がぎごちなかったりすることと連動していることが,VTRの定性的観察によって認 められたので,スタンスの広さをピボット技術の評価観点の1つとした.

 腰の上下動に関しては,両足着地の直後に腰が最も下がり,ピボット動作中に腰が上方 へ大きく動く者では,反転を素早くできていない傾向が認められた.したがって,腰の上 下動を観点の1つにした.

2.ピボット技術の評価観点の規準設定の理由

 表3−1は,ピボット技術評価の観点と規準を示したものである.

表3−1.ピボット動作の評価の観点と評価規準 観 点 規      二

軸 足

固定型

軸足が移動せず,つま先で反転できる.

ずれ型

軸足は床かち離れていないが,移動したり,かかとで反転してい

驕D

移行型

両足着地からのフリーフットの移動の着地までに,軸足が1回床か 逞」れる.       禍,

足踏み型 両足着地から反転終了時までに,軸足が2回以上床から離れたり,

クれたりする.

スタンス 肩幅より広い(肩幅と同じ)か,狭いか.

重心の

繪コ動

腰の上下動を10cm以下に押さえて反転できるかどうか.

 ピボット技術評価の観点の規準設定は,ピボット動作が上手くできている被験者とでき ていない被験者とのフォームの比較・検討かち設定した.

(1)軸足について

 両足着地かち反転終了時までの間に,軸足のつま先が動く被験者と動かない被験者がい た,つま先が動く被験者の中には,軸足が床から離れていないが,踵で反転したり,つま 先がずれる被験者が存在した.そして,軸足が床から離れ反転する被験者の中には,軸足       一 42 一

が1回だけ床かち離れる被験者と,2回以上床から離れる反転の仕方をする被験者が認めら

れた.

 そこで,軸足に関しては,軸足のつま先を動かさずに回転できている反転方法を「固定 型」,軸足は床から離れていないが踵で反転したり,つま先がずれてしまったりする「ず れ型」,軸足が1回だけ床かち離れる「移行型」,そして,軸足が2回以上床から離れる

「足踏み型」として4っに分類するとともに,評価の基準とした.

(2)スタンスについて

 両足着地時にスタンスを広くしている者と狭い者が認められ,スタンスが広い者では,

バランスよく着地でき,スムーズにピボット動作を行えているのに対し,スタンスの狭い 者では,両足着地時にバランスを崩し,安定したピボット動作の行えていない傾向が認め

られた.

 そこで,便宜上,視覚的に判断しやすいように,被験者の肩幅より「広い」か「狭い」

かの規準を設定した.

(3)腰(重心)の上下動について

 両足着地直後,最も腰が下がったところより,ピボット動作中に最も上がったところま での距離をVTRトレーサーを使用し,全被験者について測定した結果,10.2±4.3cmという 値が得られた.

 そこで,腰の上下動は10c皿を規準に設定し,以上であれば「大」,以下であれば「小」

とした.

3.10段階に絞った理由

 表3−2は,試案した10段階からなるピボット動作得点の評価規準である.

 ピボット動作の評価の観点については,軸足が動けばルール上反則であるので,軸足の 確保が最重要であると考えられる.そこで,観点の最初を「軸足」とした.そして,安定

したピボット動作を行うために両足着地時の「スタンス」,ピボット動作中の無駄な動き の有無である「腰の上下動」の順で,3っの観点を組み合わせ得点化を試みた.

 その際,「軸足」の「足踏み型」と「移行型」については,軸足が床から離れ,軸足を 確保できていない状態なので,「スタンス」と「腰の上下動」については,あえて評価し ないことにした。

 しかし,「ずれ型」については,軸足が床に着いていることから,被験者に軸足を意識 させることで軸足の確保ができるようになると考えられるので,「スタンス」と「腰の上        一 43 一

10点

4

8as

5点

127

i3e

  ないゴ

  A一一一一一一一ip・B一一一一>C一一D−E 9点

4点

B齢

[4e t45

6点

3点

2点

壬知

,TL

【2、栖

奄T6●@ノ174

刀甥(  ・ま繰

1点

N

147  rEIL−i6cr

      アし      アレ

      A−B→C→

注)A:両足着地,B:腰の位置が最も下がった時, C:軸足の膝が最も曲がった時,

 D:腰の位置が最も上がった時,E:フリーフットが着地した時  軸足:黒塗りの足

図3−4.ピボット動作のそれぞれの得点に位置付くフォー・一・ム

       一 44 一

}獅 薗  E

表3−2.試案した10段階からなるピボット動作得点の評価規準

車上  足 スタンス 重心の上下動

、得,点、

広し、

ノ」、

1 0

固定型 9

狭㌧、

ノ」、

8

7

広、、

ノ・v、

6

ずれ型 5

一幅、

ノ」、

4

大 3

移行型 2

足踏み型

下動」についても評価することにした.

 「スタンス」は,「広い」方が「狭い」よりも安定した着地ができるので,「広い」を 上位に位置づけることにした.

 「腰の上下動」は,「大」より「小」の方が,無駄な動きを行っていないと考えられる ので,「小」を上位に位置づけた.

 以上の結果,3つの観点とそれぞれの規準の組み合わせば,10のパターンに集約され,動 作の合理性の観点かち順位付けし得点化した.すなわち,ピボット技術の評価規準は,表

10に示すように,足踏み型(1点),移行型(2点),ずれ型(3〜6点),固定型(7〜10点)の10段 階となった.

 また,それぞれの得点に位置付くフォームの代表例を図3−4に示した.

4.作成したピボット技術の評価規準の妥当性

 図3−5は,4種類のピボット動作の巧拙とそれぞれ5回の反転時間の関係,ならびに4種類 のピボット動作得点の平均値と20回の反転時間の平均値の関係を示したものである.

 4種類のピボット動作の巧拙の平均値と20回の反転時間の平均値の間には,r=一〇.444

(Pく0.01)の有意な負の相関関係が認められた.

 また,右軸足フロントターンの巧拙と反転時間の関係はr=一〇.485(P<0.Ol),右軸足リバ ースターンと反転時間の関係はr=一〇.540(Pく0.01),左軸足フロントターンと反転時間の関       一一 45 一

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