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5.4 試験操作 5.4.1 前処理

a) 検水20~100mL(検水に含まれるヒ素の濃度が0.01mg/Lを超える場合には,0.0001~0.01 mg/L以下になるように精製水を加えて調製したもの)を採り,硝酸4mL,硫酸(1+1)2mL及び 過マンガン酸カリウム溶液(30g/L)1滴をそれぞれ加えた後,時計皿をかぶせて加熱する。

加熱中に過マンガン酸カリウムの色が消えた後,更に過マンガン酸カリウム溶液(30g/L)1滴を加える。

硫酸の白煙を確認してから乾固しない程度まで加熱操作を続ける。

b) 冷後,塩酸(1+1)4mL及びヨウ化カリウム溶液(200g/L)2mLを加え,更に精製水を加えて20 mLとし,これを試験溶液とする。

ただし,濁りがある場合はろ過し,ろ液を試験溶液とする。

5.4.2 分析

a) 水素化物発生装置にアルゴンガスを流しながら,試験溶液,塩酸(2+3),水素化ホウ素ナト リウム溶液を連続的に装置内に導入し,水素化物を発生させる。

発生した水素化物を加熱吸収セル-原子吸光光度計に導入し,波長193.7nmで吸光度を測定す る。

b) 5.5により作成した検量線から試験溶液中のヒ素の濃度を求め,検水中のヒ素の濃度を算定す る。

5.5 検量線の作成

a) ヒ素標準液を0.0001~0.01mg/Lの範囲となるよう段階的にメスフラスコ4個以上に採り,塩 酸(1+1)4mL及びヨウ化カリウム溶液(200g/L)2mLを加え,更に精製水を加えて20mLとす る。

この場合,調製した溶液のヒ素の濃度は,上記5.4.1に示す検水の濃度範囲から算定される試 験溶液の濃度範囲を超えてはならない。

b) 5.4.2 a)と同様に操作して,ヒ素の濃度と吸光度との関係を求める。

4.6 空試験(告示法)

a) 精製水を一定量採り,5.4.1及び5.4.2と同様に操作してヒ素の濃度を求め,0.0001mg/L未満 であることを確認する。

b) 求められた濃度が0.0001mg/L以上の場合は,是正処置を講じた上で5.4.1及び5.4.2と同様の 操作を再び行い,求められた濃度が0.0001mg/L未満になるまで操作を繰り返す。

5.7 連続試験を実施する場合の措置

a) オートサンプラーを用いて10以上の試料の試験を連続的に実施する場合には,以下に掲げる 措置を講ずる。

b) おおむね10の試料ごとの試験終了後及び全ての試料の試験終了後に,上記5.5で調製した溶 液の濃度のうち最も高いものから低いものまでの間の一定の濃度[以下この5.7において(調製 濃度)という。]に調製した溶液について,上記5.4.2に示す操作により試験を行い,算定され た濃度と調製濃度との差を求める。

c ) 上記 b)により求められた差が調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,是正処置を講じた 上で,上記 b) において, 調製濃度の±10%の範囲を超えた調製濃度試料の前に試験を行ったお おむね10の試料及びそれらの後に試験を行った全ての試料について再び分析を行う。

d) その結果,上記 b)により求められた差が再び調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,上 記5.4及び5.5の操作により試験し直す。

6 D法(水素化物発生-誘導結合プラズマ発光分光分析法):検査方法告示の別表第11 6.1 試薬 試薬は,次のものを用いる。

a) 精製水 測定対象成分を含まないもの。

b) 硝酸

c ) 塩酸(1+1)

d) ヨウ化カリウム溶液(20w/v %) 5.1 f )による。

e ) 塩酸(2+3)

f ) 水素化ホウ素ナトリウム溶液 附属書65.1 e )による。

g) 水酸化ナトリウム溶液(0.4w/v % ) 5.1 i )による。

h) 塩酸(1+50)

i ) ヒ素標準原液 5.1 k)による。

j ) ヒ素標準液 5.1 l)による。

この溶液1mLは,ヒ素0.001mgを含む。

6.2 器具及び装置 附属書6(参考)の6.2による。

6.3 試料の採取及び保存 附属書6(参考)の5.3による。

6.4 試験操作

6.4.1 前処理 5.4.1による。

6.4.2 分析

a) 水素化物発生装置にアルゴンガスを流しながら,試験溶液,塩酸(2+3)及び水素化ホウ素ナ トリウム溶液を連続的に装置内に導入し,水素化物を発生させる。

発生した水素化物を誘導結合プラズマ発光分光分析装置のプラズマトーチに導入し,波長 88.979nm又は189.042nmで発光強度を測定する。

b) 5.5により作成した検量線から試験溶液中のヒ素の濃度を求め,検水中のヒ素の濃度を算定す る。

6.5 検量線の作成

a) ヒ素標準液を0.0001~0.01mg/Lの範囲となるよう段階的にメスフラスコ4個以上に採り,塩 酸(1+1)4mL及びヨウ化カリウム溶液(200g/L)2mLを加え,更に精製水を加えて20mLとす る。

この場合,調製した溶液のヒ素の濃度は,上記6.4.1に示す検水の濃度範囲から算定される試 験溶液の濃度範囲を超えてはならない。

b) 6.4.2 a)と同様に操作して,ヒ素の濃度と発光強度との関係を求める。

6.6 空試験(告示法)

a) 精製水を一定量採り,6.4と同様に操作してヒ素の濃度を求め,0.0001mg/L未満であることを 確認する。

b) 求められた濃度が0.0001mg/L以上の場合は,是正処置を講じた上で6.4と同様の操作を再び 行い,求められた濃度が0.0001mg/L未満になるまで操作を繰り返す。

6.7 連続試験を実施する場合の措置

a) オートサンプラーを用いて10以上の試料の試験を連続的に実施する場合には,以下に掲げる 措置を講ずる。

b) おおむね10の試料ごとの試験終了後及び全ての試料の試験終了後に,上記5.5で調製した溶 液の濃度のうち最も高いものから低いものまでの間の一定の濃度[以下この5.7において(調製 濃度)という。]に調製した溶液について,上記6.4.2に示す操作により試験を行い,算定され た濃度と調製濃度との差を求める。

c ) 上記 b)により求められた差が調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,是正処置を講じた 上で,上記 b)において, 調製濃度の±10%の範囲を超えた調製濃度試料の前に試験を行ったお おむね10の試料及びそれらの後に試験を行った全ての試料について再び分析を行う。

d) その結果,上記 b)により求められた差が再び調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,上 記6.4及び6.5の操作により試験し直す。