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10 金

附属書 30 ニッケルの分析方法

(参考)

1 対象項目 ニッケル

2 分析方法 附属書 B3,5,6,水質基準等改正通知の目標3又は同別添方法4に定める方法 による。

3 A法(フレームレス-原子吸光光度法):附属書B3又は水質基準等改正通知の目標3の第 1

3.1 試薬 試薬は,次のものを用いる。

a) 精製水 測定対象成分を含まないもの。

b) 硝酸

c) 硝酸(1+1)。

d) 硝酸(1+160) 。

e) ニッケル標準原液 付属書B3.1 i)による。

f) ニッケル標準液 ニッケル標準原液を精製水で1000倍に薄めたもの。

この溶液1mL は,ニッケル0.001mg を含む。

この溶液は,使用の都度調製する。

3.2 器具及び装置 器具及び装置は,次による。

a) フレームレス-原子吸光光度計及びニッケル中空陰極ランプ b) アルゴンガス 純度99.99v/v%以上のもの。

3.3 試料の採取及び保存 附属書B3.3による。

3.4 試験操作 3.4.1 前処理

a) 検水10~100mL(検水に含まれるニッケルの濃度が0.03mg/Lを超える場合には,0.0003~ 0.03mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)を採り,試料採取のときに加えた量を含 めて硝酸の量が1mLとなるように硝酸を加え,静かに加熱する。

b) 液量が10mL以下になったら加熱をやめ,冷後,精製水を加えて10mLとし,これを試験溶 液とする。ただし,濁りがある場合はろ過し,ろ液を試験溶液とする。

3.4.2 分析

a) 上記3.4.1 b)で得られた試験溶液をフレームレス-原子吸光光度計に注入し,波長232.0nm

で吸光度を測定する。

b) 3.5 により作成した検量線から試験溶液中のニッケルの濃度を求め,検水中のニッケルの濃度 を算定する。

3.5 検量線の作成

a) ニッケル標準液を段階的にメスフラスコ4個以上に採り,それぞれに硝酸1mL及び精製水を 加えて10mLとする。

b) 上記3.4.2と同様に操作して,ニッケルの濃度と吸光度との関係を求める。

3.6 空試験(告示法)

a) 精製水を一定量採り,3.4と同様に操作してニッケルの濃度を求め,0.0003mg/L未満であるこ とを確認する。

b) 求められた濃度が0.0003mg/L以上の場合は,是正処置を講じた上で3.4と同様の操作を再び 行い,求められた濃度が0.0003mg/L未満になるまで操作を繰り返す。

3.7 連続試験を実施する場合の措置

a) オートサンプラーを用いて10以上の試料の試験を連続的に実施する場合には,以下に掲げる 措置を講ずる。

b) おおむね10の試料ごとの試験終了後及び全ての試料の試験終了後に,上記3.5で調製した溶 液の濃度のうち最も高いものから低いものまでの間の一定の濃度[以下この3.7において(調製 濃度)という。]に調製した溶液について,上記3.4.2に示す操作により試験を行い,算定され た濃度と調製濃度との差を求める。

c ) 上記 b)により求められた差が調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,是正処置を講じた 上で,上記b)において, 調製濃度の±10%±10%の範囲を超えた調製濃度試料の前に試験を行っ たおおむね10の試料及びそれらの後に試験を行った全ての試料について再び分析を行う。

d) その結果,上記b)により求められた差が再び調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,上 記3.4及び3.5の操作により試験し直す。

4 B法(誘導結合プラズマ発光分光分析法):附属書B5又は水質基準等改正通知の目標3の 第2

4.1 試 薬

a) 精製水 測定対象成分を含まないもの。

b) 内部標準原液 附属書B5.1 b)による。

c) 内部標準液 附属書B5.1 c)による。

この溶液は,使用の都度調製する。

d) 硝酸

e) 硝酸(1+1)

f) 硝酸(1+160)

g) ニッケル標準原液 付属書B3.1 i)による

h) ニッケル標準液 ニッケル標準原液を精製水で1000倍に薄めたもの。

この溶液1mL は,ニッケル0.001mg を含む。

4.2 器具及び装置

a) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置 超音波噴霧装置を備えたもの b) アルゴンガス 純度99.99v/v%以上のもの。

4.3 試料の採取及び保存 附属書B3.3による。

4.4 試験操作 4.4.1 前処理

a) 検水50~500mL(検水に含まれるニッケルの濃度が0.01mg/Lを超える場合には,0.0001~

0.01mg/Lとなるように精製水を加えて調製したもの)を採り,試料採取のときに加えた量を含 めて硝酸の量が5mLとなるように硝酸を加え,静かに加熱する。

b) 液量が45mL以下になったら加熱をやめ,冷後,内部標準液5mLを加え,更に精製水を加え て50mLとし,これを試験溶液とする。ただし,濁りがある場合はろ過し,ろ液を試験溶液と する。なお,内部標準液は,前処理の任意の段階での添加でもよい。

4.4.2 分析

a) 上記4.4.1 b)で得られた試験溶液を誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,表1に示す

測定波長でニッケルとイットリウムの発光強度を測定する。

b) イットリウムに対するニッケルの発光強度比を求め,下記4.5により作成した検量線から試験 溶液中のニッケルの濃度を求め,検水中のニッケルの濃度を算定する。

1 測定波長

測定波長(nm)

ニッケル 231.604,232.003,221.647 イットリウム 371.029

※印は内部標準物質である。

4.5 検量線の作成

a) ニッケル標準液を段階的にメスフラスコ4個以上に採り,それぞれに硝酸5mL及び内部標準 液5mLを加え,更に精製水を加えて50mLとする。

b) 上記4.4.2と同様に操作して,ニッケルの濃度とイットリウムに対するニッケルの発光強度比

との関係を求める。

4.6 空試験(告示法)

a) 精製水を一定量採り,4.4と同様に操作してニッケルの濃度を求め,0.0001mg/L未満であるこ とを確認する。

b) 求められた濃度が0.0001mg/L以上の場合は,是正処置を講じた上で4.4と同様の操作を再び 行い,求められた濃度が0.0001mg/L未満になるまで操作を繰り返す。

4.7 連続試験を実施する場合の措置

a) オートサンプラーを用いて10以上の試料の試験を連続的に実施する場合には,以下に掲げる 措置を講ずる。

b) おおむね10の試料ごとの試験終了後及び全ての試料の試験終了後に,上記4.5で調製した溶 液の濃度のうち最も高いものから低いものまでの間の一定の濃度[以下この4.7において(調製 濃度)という。]に調製した溶液について,上記4.4.2に示す操作により試験を行い,算定され た濃度と調製濃度との差を求める。

c ) 上記b)により求められた差が調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,是正処置を講じた 上で,上記b)において, 調製濃度の±10%の範囲を超えた調製濃度試料の前に試験を行ったお おむね10の試料及びそれらの後に試験を行った全ての試料について再び分析を行う。

d) その結果,上記b)により求められた差が再び調製濃度の±10%の範囲を超えた場合には,上記 4.4及び4.5の操作により試験し直す。

5 C法(誘導結合プラズマ-質量分析装置による一斉分析法):附属書B6又は水質基準等改

正通知の別添方法4