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2 JWWA Z 108/ Z 109/ Z 110 規格改正案 ( 公開縦覧用 ) 3.1 浸出基準項目技術基準省令における別表第 2 の上欄に掲げる各事項をいう 3.2 浸出基準値技術基準省令における別表第 2 の下欄に掲げる各事項の基準に定める数値をいう 3.3 表層用材料主としてコンクリート

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(1)

日本水道協会規格

J

W

W

A

水道用資機材の浸出試験方法

Z 108

20〇〇

(管,表層用材料,ろ材,粒状活性炭,接着剤・シール材)

Elution

test

method

of

materials

and

installations

for

water

supply

序文 平成 12 年に公布された技術基準省令において,水道施設に使用される資機材等の衛生性が浸出 基準として明確化された。これを受けて,資機材等試験告示で①管(継手及びバルブ類を含む。), ②表層用材料,③ろ材,粒状活性炭,④接着剤,潤滑剤又はシール材,⑤膜モジュール,⑥その他 が評価対象物として規定された。これに伴い,本協会においても現行の日本水道協会規格について, 省令の適用を受ける①管(継手及びバルブ類を含む。),②表層用材料,③ろ材,粒状活性炭,④接 着剤・シール材の浸出性能の見直しを行うこととし,水道用資機材の統一的な浸出試験方法を規定 し,試験方法の理解・適用の能率向上,水道事業者と製造業者の利便などを図るため,この規格を 制定したものである。 1 適用範囲 この規格は,管(継手及びバルブ類を含む。),表層用材料,ろ材,粒状活性炭,並びに接着剤・ シール材に関する水道用資機材の浸出性を評価するための試験方法について規定する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ れらの引用規格は,その最新版(追補版を含む。)を適用する。 JIS K 0050 化学分析方法通則 JIS K 0115 吸光光度分析通則 JIS K 0116 発光分光分析通則 JIS K 0121 原子吸光分析通則 JIS K 0123 ガスクロマトグラフィー質量分析通則 JIS K 0124 高速液体クロマトグラフィー通則 JIS K 0127 イオンクロマトグラフィー通則 JIS K 8001 試薬試験方法通則 JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 JIS R 3505 ガラス製体積計 JIS Z 8401 数値の丸め方 JWWA Z 110 水道用資機材の浸出試験及び水道用薬品の評価試験に係る分析方法 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるものとする。

(2)

3.1 浸出基準項目 技術基準省令における別表第 2 の上欄に掲げる各事項をいう。 3.2 浸出基準値 技術基準省令における別表第 2 の下欄に掲げる各事項の基準に定める数値をいう。 3.3 表層用材料 主としてコンクリート水槽,鋼製水槽及び現場施工による管などの内面に使用される塗料又は材料 を“表層用材料”という。 3.4 浸出用液 浸出試験を行うために特別に調製した水を“浸出用液”という。 3.5 製品試験 水道用資機材を使用して,浸出用液で浸出操作を行う試験のことをいう。 なお,この規格においては,資機材等試験告示の“器具”は“製品”と読み替える。 3.6 部品試験又は材料試験 水道用資機材において,水道水と接触する部分の部品又は材料を用いて,浸出用液で浸出操作を 行う試験のことをいう。 3.7 ガラス器具 ガラス器具は,JIS R 3503 に規定するもの若しくは JIS R 3505 に規定する硬質のもの又はこれら と同等以上の品質のものを用いる。 3.8 浸出液 製品試験,部品試験又は材料試験において,浸出操作を行って得られた溶液を“浸出液”という。 3.9 空試験 浸出用液及びガラス器具を用い,製品試験,部品試験又は材料試験に準じた操作を行う試験を“空 試験“という。 3.10 空試験液 空試験によって得られた溶液を“空試験液”といい,その分析結果を“空試験値”という。 3.11 検水 分析のために,浸出液から分取した溶液を“検水”という。

(3)

3.12 試験操作 試験溶液を調製するための前処理と分析操作をいう。 3.13 試験溶液 試験操作の前処理過程において検水を処理して得られた溶液を“試験溶液”という。 3.14 精製水 試験に用いる精製水は,次のいずれかの方法によって精製したものを用いる。その電気伝導率は, 0.2mS/m(2μS/cm)以下とする。 1) 蒸留法又はイオン交換法によって精製した水。 2) 1)に,逆浸透法又は活性炭吸着法を組み合わせた方法により精製した水。 3.15 接触面積 製品,部品又は材料が水道水又は浸出用液と接触する部分の表面積を“接触面積”という。 3.16 接触容積 製品,部品又は材料が接触する水道水又は浸出用液の容積を“接触容積”という。 3.17 接触面積比 接触面積の接触容積に対する比を“接触面積比”という。 4 材質別の試験項目 部品試験又は材料試験における試験項目は,表 3 に示す“浸出基準項目”のうち,味,臭気,色 度及び濁度については,すべての器具,部品又は材料について分析を行うものとし,その他の項目 は表 1 のとおりとする。

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表 1-材質別の試験項目 分 類 水道水と接触する部分の材料 試験項目 銅 ・ 銅 合 金 JIS H 5120 に規定する CAC303 銅及びその化合物,亜鉛及びその化合物,鉄及びその 化合物,アルミニウム及びその化合物,鉛,カドミウ ム及びその化合物 JIS H 3250 に規定する高力黄銅

JIS H 3100,JIS H 3250 及び JIS H 3300 に規定する

C1100,C1220 銅及びその化合物

JIS H 5120 に規定する CAC406,CAC411,CAC902, CAC904,CAC911,CAC912

JIS H 5121 に 規 定 す る CAC406C , CAC411C , CAC902C,CAC904C,CAC911C 銅及びその化合物,鉛及びその化合物,亜鉛及びその 化合物,カドミウム及びその化合物 JIS H 3250 に規定する快削黄銅及び鍛造用黄銅 JIS H 3260 に規定する銅合金線 鉄 ・ 鋼 ・ ス テ ン レ ス

JIS G 3101,JIS G 3141 及び JIS G 3452 に規定する

鋼板,鋼帯及び鋼管 鉄及びその化合物

JIS G 3448,JIS G 3459,JIS G 4303,JIS G 4304,JIS G 4305,JIS G 4308,JIS G 4309,JIS G 4313,JIS G 4314,JIS G 4315 及び JIS G 4318 に規定するステン レス鋼の管,棒,板,帯,線材及び線 鉄及びその化合物,六価クロム化合物 JIS G 5121 に規定するステンレス鋳鋼品 JIS G 5501 及び JIS G 5502 に規定する鋳鉄品,並び に JIS G 5705 に規定する可鍛品 鉄及びその化合物 め っ き JIS H 8615 に規定する工業用クロムめっき 六価クロム化合物 樹 脂 類 JIS K 6921-1 に規定するポリプロピレン(PP)品 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量 JIS K 6922-1 に規定するポリエチレン(PE)品 JIS K 6925-1 に規定するポリブテン(PB)品 JIS K 6934-1 に規定するアクリロニトリル・ブタジエ ン・スチレン(ABS)品 JIS K 6920-1 に規定するポリアミド(PA)品 JIS K 7364-1 に規定するポリオキシメチレン[別名; ポリアセタール](POM)品 JIS K 7313-1 に規定するポリフェニレンエーテル (PPE)品,及び変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE) JIS K 7317-1 に規定するポリテトラフルオロエチレ ン(PTFE)品 JIS K 6740-1 に規定する無可塑ポリ塩化ビニル(PVC-U)品 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,鉛 及びその化合物,亜鉛及びその化合物 JIS K 6742 の 8(材料),JIS K 6743 の 8.1(材料)に規 定する材料を用いたポリ塩化ビニル(PVC)品,及び JIS K 6777 の 8.1(材料)に規定する材料を用いた塩素 化ポリ塩化ビニル(CPVC)品 ゴ ム

JIS B 2401-1(O リング)の NBR 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フェノール類,亜鉛及びその化合物

JWWA K 156 に規定する組 成と同一のゴ ム エチレンプロピレンゴム(EPDM),ア ク リ ロ ニ ト リ ル ブ タ ジ エ ン ゴ ム (NBR),クロロプレンゴム(CR),ブ レンドゴム(CR/NR) 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,亜鉛及びその化合物 スチレンブタジエンゴム(SBR),天 然 ゴ ム (NR) ブ レ ン ド ゴ ム (SBR/NR) 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,亜 鉛及びその化合物 JWWA G 116 の箇条 9 表 5(パッキン)に規定するブ チルゴム(IIR) 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,亜鉛及びその化合物 JWWA B 137 の箇条 8 表 7(フロート弁体)に規定する 発泡エボナイト及び発泡ゴム

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表 1-材質別の試験項目(続き) 分 類 水道水と接触する部分の材料 試験項目 塗 料 ・ 接 着 材 等 JWWA G 112 に規定する組成と同一のエポキシ樹脂 粉体塗料 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,ホルムアルデヒド,ヒド ラジン,アクリル酸 JWWA K 150 に規定する組成と同一のエポキシ系樹 脂コーティング JWWA K 135 に規定する組成と同一の二液性エポキ シ樹脂塗装 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,ホルムアルデヒド,2,4-トルエンジアミン,2,6-トルエンジアミン,トルエン, キシレン JWWA K 139 に規定する組成と同一の一液性エポキ シ樹脂塗料 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,ホルムアルデヒド,酢酸 ビニル,1,2-ブタジエン,1,3-ブタジエン,スチレン, トルエン,キシレン JWWA K 139 の 4(塗料)に規定する組成と同一の二 液性エポキシ樹脂塗料 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,ホルムアルデヒド,酢酸 ビニル,1,2-ブタジエン,1,3-ブタジエン,2,4-トルエ ンジアミン,2,6-トルエンジアミン,スチレン,トル エン,キシレン JWWA K 139 の 4(塗料)に規定する組成と同一のア クリル樹脂塗料 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,アミ ン類,ホルムアルデヒド,酢酸ビニル,1,2-ブタジエ ン,1,3-ブタジエン,スチレン,トルエン,キシレン JWWA K 157 に規定する組成と同一の二液性無溶剤 のエポキシ樹脂塗料 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,ホルムアルデヒド,スチ レン,トルエン,キシレン JWWA K 150 に規定する組成と同一のポリオレフィ ン系エラストマー,及びシリコン系シーラント材料 シール材 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類 JWWA S 101 に規定する組成と同一の塩化ビニル樹 脂溶液形接着剤,及びアクリル樹脂溶液形接着剤 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量 JWWA K 150 に規定する組成と同一の二液性エポキ シ系樹脂接着材 有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減量,フ ェノール類,シアン化物イオン及び塩化シアン,エピ クロロヒドリン,アミン類,2,4-トルエンジアミン, 2,6-トルエンジアミン,ホルムアルデヒド,酢酸ビニ ル,スチレン,1,2-ブタジエン,1,3-ブタジエン JWWA A 113 に規定するモルタルライニング直管 ヒ素及びその化合物,シアン化物イオン及び塩化シ アン,有機物[全有機炭素(TOC)の量],残留塩素の減 量,スチレン,ホルムアルデヒド,アルミニウム及び その化合物,フェノール類,アミン類,トルエン,キ シレン pH 値の増加量 そ の 他 その他 表 3 の全項目。ただし,成分試験等により材料又はそ の原料に含有されてないことが証明されている場 合,又は試験を実施して浸出する量が基準値の 10 分 の 1 以下であることが証明できる場合は,その項目 は省略してもよい。 注記 表 1 の日本水道協会規格の水道用資機材及び表層用材料(塗料など)については,当該規格中に て材料を明確に規定するとともに,その規格の制定時において,技術基準省令の浸出基準項目の うち,浸出する可能性のある全ての項目について確認を行うことで,“資機材試験方法通知”の別 添 2“部品試験又は材料試験における分析項目について”の取り扱いに従って基準の 1/10 を超えて 溶出するおそれのない項目の評価を省略するものである。 このため,規格の材料の一部を変更した製品には評価項目の省略は適用されないため,表 1 の 最下段“その他”に定めるところにより,表 3 に定める全ての評価項目のうち,浸出する可能性の ある全ての項目について確認を行う必要がある。 特に,水道用塗料に関しては,規格の材料を変更した製品が JWWA 規格準拠品又は相当品とし て流通している場合があるため,そのような塗料を水道法の適用を受ける接水部に使用する場合 には,技術基準省令の全ての評価項目について,基準適合を確認する必要がある。 5 共通的な条件

化学分析に関する共通的な事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0116,JIS K 0121,JIS K 0123, JIS K 0124,JIS K 0127,JIS K 8001,JIS R 3503,JIS R 3505 及び JWWA Z 110 によるものとする。

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6 浸出用液の調製方法 6.1 試薬 試薬は,JIS K 8001 及びこれと同等以上の品質のもの,若しくは精密分析用,残留農薬・PCB 試 験用など特定用途のために市販されている試薬であって,対象物質を含まないものを選択する必要 がある。試薬に関するその他の事項は,次による。 a) 有効塩素濃度 1.0mg/mL 次亜塩素酸ナトリウム溶液 次亜塩素酸ナトリウム溶液を,有効塩素 濃度が 1.0mg/mL となるように,精製水で希釈する。調製した溶液は,共栓付きフラスコに入れ, 密封して冷暗所に保管する。 b) 0.04mol/L 塩化カルシウム溶液 塩化カルシウム 4.44g を精製水に溶かして 1L としたもの。 c) 0.04mol/L 炭酸水素ナトリウム溶液 炭酸水素ナトリウム 3.36g を精製水に溶かして 1L とした もの。 d) 塩酸(1+99) e) 0.1mol/L 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム 4.0g を精製水に溶かして 1L としたもの。 6.2 調製方法 調製方法は,次のとおり行う。 a) ビーカーに精製水 900mL を採り,有効塩素濃度 1.0mg/mL 次亜塩素酸ナトリウム溶液,0.04 mol/L 炭酸水素ナトリウム溶液及び 0.04mol/L 塩化カルシウム溶液を適量加えた後,精製水を加 えて 1L とする。 注記 所定の浸出用液に調製するには,有効塩素濃度 1.0mg/mL 次亜塩素酸ナトリウム溶液 1mL, 0.04mol/L 炭酸水素ナトリウム溶液 22.5mL 及び 0.04mol/L 塩化カルシウム溶液 11.3mL を目安 に調製するとよい。 b) この溶液を,塩酸(1+99)及びそれを 10 倍に希釈したもの,並びに 0.1mol/L 水酸化ナトリウム 溶液及びそれを 10 倍に希釈したものを用いて pH 調整し,水質が,pH7.0±0.1,硬度 45±5mg/L, アルカリ度 35±5mg/L,残留塩素 1.0~1.2mg/L となるように調製する。 c) 調製した浸出用液の pH 値,硬度,アルカリ度及び残留塩素は,表 2 の方法によって確認する。 表 2-浸出用液の調製における水質の確認方法 注記 浸出用液の調製に係る水質の確認方法は,“資機材試験方法通知”に基づく。 7 浸出試験における浸出液の調製 浸出試験は,製品試験,部品試験又は材料試験のいずれかによって行い,その浸出液の調製は, 次による。 7.1 製品試験 7.1.1 管 継手及びバルブ類を含む管の浸出液は,当該製品の最小口径を用い,次の方法により時間を空け ずに洗浄,コンディショニング及び浸出の操作を行って調製する。 項目 厚生労働省告示等の確認方法 pH 値 検査方法告示の別表第 31 又は同別表第 32 に定める方法 カルシウム,マグネシウ ム等(硬度) 検査方法告示の別表第 4,同別表第 5,別表第 6,別表第 20,又は別表第 22 に定 める方法 アルカリ度 “資機材試験方法通知”の別紙方法 1 に定める方法 残留塩素 残留塩素検査方法告示の別表第 1,同別表第 2 又は同別表第 3 に定める方法

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なお,材質,構造等によりコンディショニングを行わなくても当該浸出液が基準に適合すること が明らかな場合には,コンディショニングの操作は省略できる。この場合,洗浄操作後,浸出用液 で 3 回洗浄した後,浸出操作を行う。 a) 洗浄 供試製品を水道水で 1 時間洗浄し,次に精製水で 3 回洗浄する。 b) コンディショニング コンディショニングは,約 23℃の浸出用液を用い,供試製品内部に浸出 用液を満たして密封し,14 日間静置する。浸出用液は,14 日間のうちに少なくとも 9 回,時間 を空けずに交換し,1 回の静置時間は 24 時間以上とする。 なお,静置時間中の浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 c) 浸出 浸出は,供試製品の一端を,精製水で洗ったポリエチレンフィルムで包んだ栓で密栓し, 約 23℃の浸出用液で供試製品内部を満たして密封し,この液温を維持して 16 時間静置した後, あらかじめ硝酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に浸出液を採取する。 7.1.2 表層用材料 表層用材料の浸出液は,次の方法によって洗浄,コンディショニング及び浸出操作の時間を空け ずに調製する。 a) 洗浄 7.1.1 の a)による。 b) コンディショニング コンディショニングは,約 23℃の浸出用液を用い,溶剤含有の有無によ って,次による。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 1) 溶剤含有製品 (1) 供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,24 時間静置した後,浸出用液を捨てる操作を 2 回繰り返す。 (2) 供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,7 日間静置した後,浸出用液を捨てる。 (3) (2)の操作をもう 3 回繰り返す。 2) 溶剤を含まない製品 供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,24 時間静置した後,浸出用液を捨てる操作を 2 回繰り返す。 c) 浸出 浸出は,約 23℃の浸出用液を用い,溶剤含有の有無によって,次による。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 1) 溶剤含有製品 供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,7 日間静置した後,あらかじめ硝酸(1+15)で洗 い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に,浸出液を採取する。 2) 溶剤を含まない製品 供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,3 日間静置した後,あらかじめ硝酸(1+15)で洗 い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に,浸出液を採取する。 7.1.3 ろ材 ろ材の浸出液は,次の方法によって洗浄,コンディショニング及び浸出操作の時間を空けずに調 製する。 なお,詳細は JWWA A 103:2006-2による。

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a) 洗浄 洗浄は,試料をカラム洗浄装置に入れ,水道水で 1 時間逆流洗浄する。次いで,精製水 で 3 回洗う。 この時の膨張率は 25±5%とし,流動状態になっていることを確認する。 b) コンディショニング コンディショニングは,約 23℃の浸出用液を用い,ろ材の直径が 0.95 cm 以上の場合にあってはろ材 1,250g(1g の桁まで)及び浸出用液 1L の比率で,ろ材の直径が 0.95 cm 未満の場合にあってはろ材 625g(1g の桁まで)及び浸出用液 1L の比率で混合し,1 時間静置 した後,浸出用液を捨てる操作を 2 回繰り返す。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 c) 浸出 浸出は,約 23℃の浸出用液を用いて 1 時間静置した後,0.45µm のろ紙によりろ過し, あらかじめ硝酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に,浸出液を採取する。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 7.1.4 粒状活性炭 粒状活性炭の浸出液は,次の方法によって洗浄,コンディショニング及び浸出操作の時間を空け ずに調製する。 なお,詳細は JWWA A 114:2006 による。 a) 洗浄 7.1.3 の a)による。 b) コンディショニング コンディショニングは,約 23℃の浸出用液を用い,粒状活性炭 25g(乾 燥質量換算)及び浸出用液 1L の比率で混合し,1 時間静置した後、浸出用液を捨てる操作を 2 回 繰り返す。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 c) 浸出 浸出は,約 23℃の浸出用液を用いて 1 時間静置した後 0.45µm のろ紙によりろ過し,あ らかじめ硝酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に,浸出液を採取する。 なお,静置期間中,浸出用液の液温は,約 23℃に維持する。 7.1.5 その他 7.1.17.1.4 以外の製品の浸出液の調製は,次による。 a) 洗浄 7.1.1 の a)による。 b) コンディショニング コンディショニングは,原則として浸出用液で 3 回洗浄する。 c) 浸出 浸出は,供試製品内部を浸出用液で満たして密封し,16 時間静置した後,あらかじめ硝 酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス製瓶に,浸出液を採取する。 7.2 部品試験又は材料試験 部品試験又は材料試験の浸出液は,次の方法によって洗浄,コンディショニング及び浸出操作の 時間を空けずに調製する。 a) 供試部品又は材料 供試部品又は材料の供試片2)作製は,この規格を引用する当該日本水道協 会規格によるほか,次の接触面積比を最低限確保していなければならない。 1) 管 使用製品が有する最大の接触面積比 2) 表層用材料 50 cm2/L なお,表層用材料を多層に現場塗布する場合は,下層の暴露を想定して,次による。 ただし,各単層別に全面被覆した試験を行ってもよい。 (1) 単層被覆 全面被覆

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(2) 2 層被覆 下塗り 1/3 上塗り 2/3 (3) 3 層被覆 下塗り 1/6 第一上塗り 1/3 仕上げ塗り 1/2 (4) 4 層被覆 下塗り 1/12 第一上塗り 1/6 第二上塗り 1/4 仕上げ塗り 1/2 3) 接着剤・シール材,接合材(管の接合に用いる部品又は材料) 15cm2/L 2) 供試片は,金属製品の場合,製品と供試部品又は材料の製造方法が類似していることとする。 b) 洗浄 7.1.1 a)による。 c) コンディショニング 管,接着剤・シール材及び接合材は 7.1.1 の b)による。また,表層用材 料は 7.1.2 の b)による。 d) 浸出 管,接着剤・シール材及び接合材は,7.1.1 の c)による。また,表層用材料は 7.1.2 の c) による。 なお,浸出操作は,あらかじめ硝酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス容器中で供 試部品又は材料を極力上部に空げき(隙)ができないようにした条件で浸出用液に浸せきする方 法,又は供試部品内部に浸出用液を満たす方法によって行う。 7.3 空試験 空試験は,あらかじめ硝酸(1+15)で洗い,更に精製水で洗った硬質ガラス容器中に浸出用液の みを満たし,7.1 及び 7.2 の浸出液の調製方法に準じて行うものとする。 7.4 浸出液の保存 浸出液からの検水の採取は,できるだけ早く行うことが望ましいが,浸出液を保存する場合には, 密栓して光を遮断し,冷暗所に保存する。 8 分析 検水の分析は,次による。 8.1 分析方法 検水の分析方法は,表 3 による。 8.2 試験結果の表し方 製品,部品又は材料の試験結果は,製品試験,部品試験又は材料試験によって得られた検水の分 析値と,空試験によって得られた検水の分析値との差とする。 ただし,味及び臭気については,製品試験,部品試験又は材料試験によって得られた検水の分析 結果が空試験によって得られた検水の分析結果と比較して異常がある場合に,供試製品,部品又は 材料の試験結果を“異常”とする。 表 3-浸出基準項目の分析方法 項目 分析方法(告示法等による) カドミウム及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第5又は同別表第6に定める方法 水銀及びその化合物 検査方法告示の別表第7に定める方法 セレン及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第6,同別表第8又は同別表第9に定める方法 鉛及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第5又は同別表第6に定める方法 ヒ素及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第6,同別表第10又は同別表第11に定める方法 六価クロム化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第4,同別表第5又は同別表第6に定める方法 亜硝酸態窒素 検査方法告示の別表第13に定める方法 シアン化物イオン及び塩化シアン 検査方法告示の別表第12に定める方法 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 検査方法告示の別表第13に定める方法 フッ素及びその化合物

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表 3-浸出基準項目の分析方法(続き) 項目 分析方法(告示法等による) ホウ素及びその化合物 検査方法告示の別表第5又は同別表第6に定める方法 四塩化炭素 検査方法告示の別表第14又は同別表第15に定める方法 1,4-ジオキサン 検査方法告示の別表第14,同別表第15又は同別表第16に定める方法 シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン 検査方法告示の別表第14又は同別表第15に定める方法 ジクロロメタン テトラクロロエチレン トリクロロエチレン ベンゼン ホルムアルデヒド 検査方法告示の別表第19, 同別表第19の2又は同別表第19の3に定める方法 亜鉛及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第4,同別表第5又は同別表第6に定める方法 アルミニウム及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第5又は同別表第6に定める方法 鉄及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第4,同別表第5又は同別表第6に定める方法 銅及びその化合物 ナトリウム及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第4,同別表第5,同別表第6定める方法 又は同別表第20に マンガン及びその化合物 検査方法告示の別表第3,同別表第4,同別表第5又は同別表第6に定める方法 塩化物イオン 検査方法告示の別表第13又は同別表第21に定める方法 蒸発残留物 検査方法告示の別表第23に定める方法 陰イオン界面活性剤 検査方法告示の別表第24に定める方法 非イオン界面活性剤 検査方法告示の別表第28又は同別表第28の2に定める方法 フェノール類 検査方法告示の別表第29又は同別表第29の2に定める方法 有機物[全有機炭素(TOC)の量] 検査方法告示の別表第30に定める方法 味 検査方法告示の別表第33に定める方法 臭気 検査方法告示の別表第34に定める方法 色度 検査方法告示の別表第35,同別表第36又は同別表第37に定める方法 濁度 検査方法告示の別表第38,同別表第39又は同別表第41に定める方法 1,2-ジクロロエタン “水質基準等改正通知”の別添方法1及び同別添方法2に定める方法 アミン類 “資機材試験方法通知”の別紙方法4に定める方法 エピクロロヒドリン “資機材試験方法通知”の別紙方法2に定める方法 酢酸ビニル “資機材試験方法通知”の別紙方法2又は別紙方法3に定める方法 N,N-ジメチルアニリン スチレン 2,4-トルエンジアミン “資機材試験方法通知”の別紙方法5に定める方法 2,6-トルエンジアミン 1,2-ブタジエン “資機材試験方法通知”の別紙方法2又は別紙方法3に定める方法 1,3-ブタジエン ヒドラジン(独自項目) JWWA Z 110 附属書 D アクリル酸(独自項目) JWWA Z 110 附属書 E トルエン(独自項目) “水質基準等改正通知”の別添方法1及び同別添方法2又はJWWA Z 110附属 書Cに定める方法。 キシレン(独自項目) 残留塩素の減量(独自項目) 残留塩素検査方法告示の別表第1,同別表第2又は同別表第3に定める方法 pH 値の増加量(独自項目) 検査方法告示の別表第31又は同別表第32に定める方法 告示法等の試験方法については,厚生労働省ホームページの水道法関連法規等のページ[平成 12 年 2 月 23 日 厚生省告示第 45 号“資機材等の材質に関する試験”(最終改正 平成 28 年 3 月 30 日厚生労働省告示第 115 号)] にて掲載されている。また,これらの告示法等の改正によってこの規格と不整合が生じた場合には,最新の告示 法等の内容に従って評価を行う。 注 告示法等とは,関連告示又は通知によって示された試験方法のことをいう。 注記 試験操作の設定にあたっては,各検査機関の裁量が認められているところではあるが,“水道水質検査方法 の妥当性評価ガイドラインについて 平成 24 年 2 月 6 日付健水発 0906 第 1~4 号厚生労働省健康局水道課長 通知”に基づき,各検査機関で定めた試験方法の妥当性を予め確認する必要がある。 9 分析値の補正 分析値を補正する評価対象製品4)などの単位は,個々の製品単位とする。 4) 試験に用いる製品よりも接触面積比が小さい場合の評価を行う製品をいう。

(11)

9.1 製品試験による分析値の補正 製品試験による分析値の補正は,次による。 a) 臭気及び味については,“異常”又は“異常なし”であり,補正を行う必要はない。 b) a)以外の項目については,次式5) によって補正を行った後,JIS Z 8401 に従って丸める。

C

NF

C

×

VF SF SL VL NF= × ここに, C : 評価対象製品の補正値(mg/L 又は度) NF : 補正係数 C’ : 供試製品の分析値 VL : 供試製品における接触容積(L) SL : 供試製品における接触面積(cm2 VF : 評価対象製品における接触容積(L) SF : 評価対象製品における接触面積(cm25) この式は,評価対象製品が次の条件を満たす場合についてのみ適用できる。 1) 評価対象製品の使用材料の材質と供試製品の使用材料の材質とが同等であること。 2) 評価対象製品の構造及び製造方法と供試製品の構造及び製造方法とが類似していること。 3) 評価対象製品の接触面積比が供試製品の接触面積比以下であること。 c) 銅合金製のポリエチレン管用継手,仕切弁等における銅,鉛及び亜鉛については,VF は評価対 象製品における接触容積の 100 倍とする。 9.2 部品試験又は材料試験による分析値の補正 部品試験又は材料試験による分析値の補正は,次による。 a) 臭気及び味については,“異常”又は“異常なし”であり,補正を行う必要はない。 なお,部品試験又は材料試験によって得られた分析結果が異常である場合,供試部品又は材料 を使用する評価対象製品の分析結果を異常とする。 b) a)以外の項目については,次式6)によって補正を行った後,JIS Z 8401 に従って丸める。 VF Ni C=Σ SFi SLi VLi Ai Ni= × × ここに, C : 評価対象製品の分析値(mg/L 又は度) Ni : 評価対象製品の状態における部品又は材料ごとの浸出量(mg 又は度) VF : 評価対象製品の状態における接触容積(L) Ai : 供試部品又は材料ごとの分析値(mg/L 又は度) VLi : 供試部品又は材料ごとの分析に用いた浸出用液の体積(L) SLi : 供試部品又は材料ごとの浸出用液が接触する部分の表面積(cm2 SFi : 評価対象製品の状態における部品又は材料ごとの接触面積(cm26) この式は,部品試験又は材料試験における接触面積比が,評価対象製品の状態における部品 又は材料の接触面積比以上の場合について適用できる。 c) 銅合金製のポリエチレン管用継手,仕切弁等における銅,鉛及び亜鉛については,VF は評価対 象製品における接触容積の 100 倍とする。 10 評価(判定) 箇条 8 により得られた分析値が,すべて表 4 の浸出基準値以下の場合は適合とする。浸出基準 値を超える項目がある場合は不適合とする。 なお,分析値の補正を行う場合は,箇条 9 により得られた補正値で評価する。

(12)

表 4-浸出基準項目及び浸出基準(平成 27 年 4 月 1 日現在) 単位 mg/L 浸出基準項目 浸出基準値 カドミウム及びその化合物 カドミウムの量に関して,0.0003 水銀及びその化合物 水銀の量に関して,0.00005 セレン及びその化合物 セレンの量に関して,0.001 鉛及びその化合物 鉛の量に関して,0.001 ヒ素及びその化合物 ヒ素の量に関して,0.001 六価クロム化合物 六価クロムの量に関して,0.005 亜硝酸態窒素 0.004 シアン化物イオン及び塩化シアン シアンの量に関して,0.001 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 1.0 フッ素及びその化合物 フッ素の量に関して,0.08 ホウ素及びその化合物 ホウ素の量に関して,0.1 四塩化炭素 0.0002 1,4-ジオキサン 0.005 シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン 0.004 ジクロロメタン 0.002 テトラクロロエチレン 0.001 トリクロロエチレン 0.001 ベンゼン 0.001 ホルムアルデヒド 0.008 亜鉛及びその化合物 亜鉛の量に関して,0.1 アルミニウム及びその化合物 アルミニウムの量に関して,0.02 鉄及びその化合物 鉄の量に関して,0.03 銅及びその化合物 銅の量に関して,0.1 ナトリウム及びその化合物 ナトリウムの量に関して,20 マンガン及びその化合物 マンガンの量に関して,0.005 塩化物イオン 20 蒸発残留物 50 陰イオン界面活性剤 0.02 非イオン界面活性剤 0.005 フェノール類 フェノールの量に換算して,0.0005 有機物[全有機炭素(TOC)の量] 0.5 味 異常でないこと 臭気 異常でないこと 色度 度 0.5 濁度 度 0.2 1,2-ジクロロエタン 0.0004 アミン類 トリエチレンテトラミンとして,0.01 エピクロロヒドリン 0.01 酢酸ビニル 0.01 N,N-ジメチルアニリン 0.01 スチレン 0.002 2,4-トルエンジアミン 0.002 2,6-トルエンジアミン 0.001 1,2-ブタジエン 0.001 1,3-ブタジエン 0.001 JWWA 規格 独自項目 ヒドラジン 0.005 アクリル酸 0.002 トルエン 0.2 キシレン 0.4 残留塩素の減量 0.7 以下 pH 値の増加量 1 以下 技術基準省令の別表 2 及び衛生性の観点から日本水道協会規格で独自に定める評価項 目による(浸出基準値以下でなければならない。)。

(13)

附属書Ⅰ

(参考)

JWWA Z 108 及び JWWA Z 110 の規格に関連する JIS 又は JWWA 規格

JWWA Z 108(水道用資機材の浸出試験方法)及び JWWA Z 110(水道用資機材の浸出試 験及び水道用薬品の評価試験に係る分析方法)に関係する JIS 又は JWWA 規格を以下に示 す。 JIS B 2062 水道用仕切弁 JIS B 2401-1 O リング JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 JIS G 3141 冷間圧延鋼板及び鋼帯 JIS G 3448 一般配管用ステンレス鋼管 JIS G 3452 配管用炭素鋼管 JIS G 3459 配管用ステンレス鋼管 JIS G 4303 ステンレス鋼棒 JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 JIS G 4308 ステンレス鋼線材 JIS G 4309 ステンレス鋼線 JIS G 4313 ばね用ステンレス鋼帯 JIS G 4314 ばね用ステンレス鋼線 JIS G 4315 冷間圧造用ステンレス鋼線 JIS G 4318 冷間圧仕上ステンレス鋼棒 JIS G 5121 ステンレス鋼鋳鋼品 JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品 JIS G 5502 球状黒鉛鋳鉄品 JIS G 5705 可鍛鋳鉄品 JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条 JIS H 3250 銅及び銅合金棒 JIS H 3260 銅及び銅合金の線 JIS H 3300 銅及び銅合金継目無管 JIS H 5120 銅及び銅合金鋳物 JIS H 5121 銅合金連続鋳造鋳物 JIS H 8615 工業用クロムめっき JIS K 6353 水道用ゴム JIS K 6740-1 無可塑ポリ塩化ビニル(PVC-U)成形用及び押出用材料 JIS K 6742 水道用硬質塩化ビニル管 JIS K 6743 水道用硬質塩化ビニル管継手

(14)

JIS K 6762 水道用ポリエチレン二層管 JIS K 6777 耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管継手 JIS K 6920-1 ポリアミド(PA)成形用及び押出用材料 JIS K 6921-1 ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料 JIS K 6922-1 ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料 JIS K 6925-1 ポリスチレン(PS)成形用及び押出用材料 JIS K 6934-1 アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)成形用及び押出用材料 JIS K 7137-1 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)成形用及び押出用材料 JIS K 7313-1 ポリフェニレンエーテル(PPE)成形用及び押出用材料 JIS K 7364-1 ポリオキシメチレン(POM)成形用及び押出用材料 JWWA A 103 水道用濾材 JWWA A 113 水道用ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング JWWA A 114 水道用粒状活性炭 JWWA B 116 水道用ポリエチレン管金属継手 JWWAB120 水道用ソフトシール仕切弁 JWWAB121 水道用大口径バタフライ弁 JWWAB122 水道用ダクタイル鋳鉄仕切弁 JWWAB125 水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル製ソフトシール仕切弁 JWWAB126 水道用補修弁 JWWA B131 水道用歯車付仕切弁 JWWAB137 水道用急速空気弁 JWWAB138 水道用バタフライ弁 JWWAG112 水道用ダクタイル鋳鉄管内面エポキシ樹脂粉体塗装 JWWAG113 水道用ダクタイル鋳鉄管 JWWAG114 水道用ダクタイル鋳鉄異形管 JWWAG115 水道用ステンレス鋼鋼管 JWWAG116 水道用ステンレス鋼鋼管継手 JWWAG117 水道用塗覆装鋼管 JWWAG118 水道用塗覆装鋼管の異形管 JWWAG120 水道用 GX 形ダクタイル鋳鉄管 JWWAG121 水道用 GX 形ダクタイル鋳鉄異形管 JWWAH101 水道用銅管 JWWAH102 水道用銅管継手 JWWAK116 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 JWWAK129 水道用ゴム輪形耐衝撃性硬質塩化ビニル管(HIVP, VP) JWWAK130 水道用ゴム輪形耐衝撃性硬質塩化ビニル管継手(HIVP, VP) JWWAK131 水道用硬質ポリ塩化ビニル管のダクタイル鋳鉄異形管 JWWAK132 水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管 JWWAK135 水道用液状エポキシ樹脂塗料塗装方法

(15)

JWWAK138 水道用送・配水管更生用無溶剤型二液エポキシ樹脂塗料 JWWAK139 水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料 JWWAK143 水道用コンクリート水槽内面エポキシ樹脂塗料塗装方法 JWWAK 144 水道配水用ポリエチレン管 JWWAK145 水道配水用ポリエチレン管継手 JWWAK146 水道用液状シール剤 JWWAK149 水道用コンクリート水槽内面 FRP ライニング材料 JWWAK150 水道用ライニング鋼管用管端防食形継手 JWWAK156 水道施設用ゴム材料 JWWAK157 水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法 JWWAK160 水道用コンクリート水層内面水性ポリエチレン樹脂塗料 JWWA S 101 水道用硬質塩化ビニル管の接着剤

(16)

日本水道協会規格

JWWA

水道用薬品の評価試験方法

Z 109

:20〇〇

Evaluation test

method of chemicals for drinking water treatment

序文 平成12 年に公布された技術基準省令において,水道用薬品の衛生性が評価基準として明確化さ れた。これを受けて,水道用薬品類の評価のための試験方法ガイドラインで,評価を行うための標 準的な試験方法が示された。 これに伴い,本協会においてもガイドラインによる評価試験方法の理解を深めるとともに,水道 事業体と製造業者の利便などを図るため,この規格を制定したものである。 1 適用範囲 この規格は,水道施設において浄水又は浄水処理過程における水に注入される水道用薬品の衛生 性の評価試験方法について規定する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ れらの引用規格は,その最新版(追補版を含む。)を適用する。 JIS K 0050 化学分析方法通則 JIS K 1051 工業塩試料採取方法及び分析方法 JIS K 2251 原油及び石油製品-試料採取方法 JIS K 8001 試薬試験方法通則 JIS K 8005 容量分析用標準物質 JIS M 8100 粉塊混合物-サンプリング方法通則 JIS P 3801 ろ紙(化学分析用) JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 JIS R 3505 ガラス製体積計 JWWA Z 110 水道用資機材の浸出試験及び水道用薬品の評価試験に係る分析方法 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるものとする。 3.1 水道用薬品 水道施設において浄水又は浄水処理過程における水に注入される薬品を“水道用薬品”という。 3.2 評価項目 技術基準省令における別表第 1 の上欄に掲げる各事項をいう。

(17)

3.3 評価基準値 技術基準省令における別表第 1 の下欄に掲げる各事項の基準に定める数値をいう。 3.4 薬品試料 水道用薬品の評価試験を行うために,ある構成単位の集合物から取り出した少量の部分を“薬品 試料”という。 3.5 評価試験液 水道用薬品の評価試験を行うために,箇条 7 により調製した溶液を“評価試験液”という 3.6 空試験 試験対象の水道用薬品を添加せずに,箇条 7 に準じた操作を行う試験を“空試験”という。 3.7 空試験液 空試験によって得られた溶液を”空試験液”といい,その分析結果を“空試験値”という。 3.8 検水 分析のため,評価試験液から分取した溶液を”検水”という。 3.9 試験操作 試験溶液を調製するための前処理と分析操作をいう。 3.10 試験溶液 分析のために,試験操作の前処理過程において検水を処理して得られた溶液を”試験溶液”という。 3.11 精製水 試験に用いる精製水は,次のいずれかの方法によって精製したものを用いる。その電気伝導率は, 0.2 mS/m(2 μS/cm)以下とする。 a) 蒸留法又はイオン交換法によって精製した水。 b) a)に,逆浸透法又は活性炭吸着法を組み合わせた方法により精製した水。 3.12 無臭水 活性炭ろ過筒に水又は水道水を通水し,臭味を除去した水を”無臭水”という。 4 共通的な条件

化学分析に関する共通的な事項は,JIS K 0050,JIS K 1051,JIS K 2251,JIS K 8001,JIS M 8100, JIS P 3801,JIS R 3503,JIS R 3505 及び JWWA Z 110 によるものとする。

(18)

評価試験は,“①水道用薬品の最大注入率を設定する”,“②最大注入率における水道薬品から付 加される評価項目の濃度等を確定する”,“③水道薬品が各評価項目について評価基準を満たすかど うかを確認する”の三点に留意して行うものとする。 5.1 設定最大注入率 この規格における設定最大注入率は,原則として表 1 の値を用いる。 ただし,水道事業者等が薬品の使用状況等を踏まえて設定した値を用いてもよい。 また,最大注入率が設定されてない水道用薬品については,水道用薬品の製造業者などが使用方 法の中で表示し,水道事業者に提示する最大注入率を用いてもよい。 5.2 設定最大注入率における水道用薬品から付加される各評価項目の濃度 設定最大注入率において水道用薬品から付加される各評価項目の濃度は,次のいずれかによって 求める。 5.2.1 箇条 7 によって調製した評価試験液について,5.3 の表 2 に定める項目を箇条 8 によって分 析し,箇条 9 によって補正して得られた値。 5.2.2 日本水道協会規格にない水道用薬品で,その他の規格がある場合には,その規格で指定され た試験方法によって評価項目の含有量を求め,次式で求めた付加濃度。 付加濃度(mg/L) =評価項目の含有量(mg/kg)×当該水道用薬品の最大注入率(mg/L)×10-6 ただし,凝集薬品については 7.2.1 などによって,凝集,沈澱,ろ過した溶液について試験し た値を用いてもよい。 5.3 各水道用薬品の評価項目 各水道用薬品の評価項目は,次による。 a) 日本水道協会規格に適合する各水道用薬品の技術基準省令に対応する分析項目は,各水道用薬 品の日本水道協会規格による。 b) 日本水道協会規格に定める水道用薬品でも,製造を新規に行う場合又は製造方法などを変更し た場合には,少なくとも 1 回は,表 2 のすべての評価項目を分析する。ただし,評価項目のうち, アクリルアミドはアクリルアミドポリマー有機高分子凝集剤に,二酸化塩素及び亜塩素酸は二酸 化塩素に適用する。 c) 日本水道協会規格が定めていない薬品を水道用として使用する場合には,少なくとも 1 回は表 2 のすべての評価項目(b)のただし書きは,準用する。)を分析する。さらに,原材料及び製造工 程などを考慮して,衛生性の面から評価すべきと判断される項目も分析する。 d) b)及び c)の場合でも,原料の分析結果,製造工程管理の結果,製品の分析結果などから,評価 項目のうち明らかに含有されてないことを文書などによって証明できる水道用薬品については, その項目(箇条 5 の 5.3 a)に定める項目を除く)の分析を省略することができる。

(19)

1-水道用薬品の設定最大注入率(例) 単位 mg/L 薬品名 注入率(例) 設定最大 実績最大 注入率 最大許容 注入率 問題となる項目 液体硫酸アルミニウムa) 200 130 333 マンガン 固形硫酸アルミニウムb) 100 240 200 マンガン ポリ塩化アルミニウムc) 300 360 333 マンガン 水酸化ナトリウムd) 100 52 500 水銀 炭酸ナトリウム 100 80 500 水銀 水酸化カルシウム 100 55 100 クロム 硫酸 50 50 125 水銀 次亜塩素酸ナトリウムe) 100 92 高度さらし粉 20 - - - 粉末活性炭 f) 100 ケイ酸ナトリウム 20 - 250 水銀 塩酸 50 - - - 液化塩素 50 30 - - 硫酸銅 2 0.25 - - 過マンガン酸カリウム 10 - - - 塩化第二鉄 300 - - - ポリアクリルアミド 1 - - - ポリシリカ鉄 g) 200 注 ここで示した設定最大注入率(例)はあくまで参考例である。 a) 酸化アルミニウム 8 %溶液の製品に対する値 b) 酸化アルミニウム 15 %の製品に対する値 c) 酸化アルミニウム 10 %溶液の製品に対する値 d) 水酸化ナトリウム 45 %溶液の製品に対する値 e) 有効塩素 10 %溶液の製品に対する値 f) 水分 50 %の粉末活性炭に対する値 g) 鉄 6 %溶液の製品に対する値

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表 2-評価項目及び評価基準(平成 27 年 4 月 1 日現在) 単位 mg/L 評価項目 評価基準値 カドミウム及びその化合物 カドミウムの量に関して,0.0003 水銀及びその化合物 水銀の量に関して,0.00005 セレン及びその化合物 セレンの量に関して,0.001 鉛及びその化合物 鉛の量に関して,0.001 ヒ素及びその化合物 ヒ素の量に関して,0.001 六価クロム化合物 六価クロムの量に関して,0.005 亜硝酸態窒素 0.004 シアン化物イオン及び塩化シアン シアンの量に関して,0.001 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 1.0 ホウ素及びその化合物 ホウ素の量に関して,0.1 四塩化炭素 0.0002 1,4-ジオキサン 0.005 シス-1,2-ジクロロエチレン及び トランス-1,2-ジクロロエチレン 0.004 ジクロロメタン 0.002 テトラクロロエチレン 0.001 トリクロロエチレン 0.001 ベンゼン 0.001 塩素酸 0.4 臭素酸 0.005 亜鉛及びその化合物 亜鉛の量に関して,0.1 鉄及びその化合物 鉄の量に関して,0.03 銅及びその化合物 銅の量に関して,0.1 マンガン及びその化合物 マンガンの量に関して,0.005 陰イオン界面活性剤 0.02 非イオン界面活性剤 0.005 フェノール類 フェノールの量に換算して,0.0005 有機物[全有機炭素(TOC)の量] 0. 3 味 異常でないこと 臭気 異常でないこと 色度 度 0.5 アンチモン及びその化合物 0.002 ウラン及びその化合物 0.0002 ニッケル及びその化合物 0.002 1,2-ジクロロエタン 0.0004 亜塩素酸 0.6 二酸化塩素 0.6 銀及びその化合物 0.01 バリウム及びその化合物 0.07 モリブデン及びその化合物 0.007 アクリルアミド 0.00005 “水道用薬品の評価のための試験方法ガイドラインについて”[平成 12 年 3 月 31 日衛水第 21 号(最終改正成 27 年 3 月健水発 0325 第 3 号)]の表第 1 による。 注記 評価項目と評価基準値については,逐次改正が行われているため,厚生労働 省ホームページの「検査方法」のページを参照し確認すること。 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/suis hitsu/06.html 6 薬品試料 薬品試料は,製品全体を代表し,分析値に偏りの生じないように,合理的な方法によってサンプ リングする。

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6.1 サンプリング方法 薬品試料は,当該水道用薬品の製造工場ごと,適切な大きさの製品ロットごとに,納入品の場合 は 1 回の納入品全量ごとに必要量をサンプリングする。 サンプリングに関しては,液体製品は JIS K 2251,固形製品は JIS M 8100 を準用する。 6.2 サンプリング頻度 サンプリング及び試験の頻度は,水道事業者と納入業者との購入契約に基づき決める。 通常,次のような場合にサンプリングを実施する。 a) 新規契約参入の申し入れがあった場合 b) 購入契約時(契約更新時を含む) c) 契約期間又は製品納入期間中に定期的な検査を行う場合(製造工程の品質管理の実態,製品の 品質のばらつきなどを考慮して頻度を決める。) d) 性能品質に疑義がある場合 6.3 保存 サンプリングした薬品試料は,密閉できる清浄な容器に共洗い後満杯に入れ,外気との接触を避 けるように密閉し,必要事項を記入したラベルをはり,試験に着手するまで冷蔵保存する。保存期 間中に光の影響で変質が懸念されるものについては,遮光容器を用いる。 ラベルへ記入する必要事項とは,品名,メーカー名,ロット名,採取場所・年月日,採取者など である。 7 評価試験液の調製方法 各水道用薬品の評価試験液の調製方法は,次による。 精製水に添加する水道薬品の量は,設定最大注入率の X 倍量とする(ここで,X は 1 以上の値 を表す。)。X は,評価項目の分析に用いる分析機器の性能・分析条件等及び目標とする定量下限値 (評価基準値の 1/10 まで定量できることが望ましい。)を考慮して決定する。 7.2 に記載されてない水道用薬品については,水道における使用実態を予測して最大注入率を決 め,その化学的特性から判断し,7.2 を参考にして評価試験液を調製する。また,必要に応じてろ 過を行う場合は,ガラス繊維ろ紙(孔径約 0.5 µm)又はこれに相当するろ紙を用いて行う。 7.1 調製方法の基本的操作 調製方法の基本的操作は,次による。 a) 陰イオン界面活性剤,非イオン界面活性剤,フェノール類,有機物[全有機炭素(TOC)の量]色度及びアクリルアミドの試験に用いる評価試験液は,7.2.1~7.2.11 の a)(一般項目評価試験液) によって調製する。 b) 四塩化炭素,1,4-ジオキサン,1,2-ジクロロエタン,シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン,ジクロロメタン,テトラクロロエチレン,トリクロロエチレン及びベンゼン の試験に用いる評価試験液は,7.2.17.2.11 の b)(揮発性有機化合物項目評価試験液)によって 調製する。この評価試験液の調製におけるろ過は,自然ろ過又は清浄な空気か窒素等を用いる加 圧ろ過によることとし,吸引ろ過を行ってはならない。評価試験液調製後,直ちに試験する。 c) カドミウム及びその化合物,水銀及びその化合物,セレン及びその化合物,鉛及びその化合物, ヒ素及びその化合物,六価クロム化合物,ホウ素及びその化合物,亜鉛及びその化合物,鉄及び

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その化合物,銅及びその化合物,マンガン及びその化合物,ニッケル及びその化合物,アンチモ ン及びその化合物,モリブデン及びその化合物,ウラン及びその化合物,バリウム及びその化合 物,銀及びその化合物の試験に用いる評価試験液は,7.2.17.2.11 の c)(金属項目評価試験液)に よって調製する。 d) セレン及びその化合物,アンチモン及びその化合物の水素化物発生-原子吸光光度法,水素化 物発生-誘導結合プラズマ発光分光分析法による試験に用いる評価試験液は,7.2.17.2.11 の d) (水素化物項目評価試験液)によって調製する。 e) 味及び臭気の試験に用いる評価試験液は,7.2.17.2.11 の e)(臭味評価試験液)によって調製す る。ただし,器具の洗浄などは無臭水を用いる。また,ろ過処理を行う場合は,自然ろ過又は清 浄な空気を用いる加圧ろ過によることとし,吸引ろ過を行ってはならない。 f) 亜硝酸態窒素,シアン化物イオン及び塩化シアン,硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素,臭素酸並び に塩素酸の試験に用いる評価試験液は,7.2.17.2.11 の f)(イオンクロマトグラフ項目評価試験 液)によって調製する。 なお,二酸化塩素に含まれる二酸化塩素,亜塩素酸及び塩素酸の試験に用いる評価試験液につ いては,7.2.11 の g)(二酸化塩素評価試験液)によって調製する。 7.2 各水道用薬品の評価試験液の調製方法 各水道用薬品の評価試験液の具体的な調製方法は,次のとおりとする。 7.2.1 凝集薬品 硫酸アルミニウム,ポリ塩化アルミニウム,硫酸第二鉄,塩化第二鉄及びポリシリカ鉄,硫酸ア ルミニウム,ポリ塩化アルミニウム,硫酸第二鉄,塩化第二鉄及びポリシリカ鉄の評価試験液は, 次の a)f)によって調製する。ただし,試験結果が評価値に対して不適合になった場合は,後段に 示す凝集・沈澱・ろ過処理により評価試験液を調製する。 a) 一般項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採り, 精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,水酸化ナトリウム溶液を用いて pH 値 を 7.0 とし,ろ過を行った後,精製水で 1L とする。 b) 揮発性有機化合物項目評価試験液 a)と同様に操作するが,ろ過は必要に応じて行う。 c) 金属項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採 り,精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,必要に応じてろ過を行った後,硝 酸を用いて pH 値を 2 以下とし,精製水で 1L とする。 d) 水素化物項目評価試験液 c)と同様に操作するが,硝酸の代わりに塩酸を用いる。 e) 臭味評価試験液 a)と同様に操作するが,薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の等量(mg 単 位で)を量り採る。 f) イオンクロマトグラフ項目評価試験液 a)と同様に操作する。 凝集・沈澱・ろ過処理を行う場合は,精製水 1L に対象薬品試料を設定最大注入率の X 倍量で添 加し,撹拌しながら,硫酸又は水酸化ナトリウム溶液を用いて凝集沈澱に適切な pH 値とする。次 いで,約 1 時間静置し,生成したフロックを沈澱させる。その後,上澄水を 7.1 b)の方法によりろ 過し,ろ液を採取する。ここで,a)(一般項目評価試験液),b)(揮発性有機化合物項目評価試験液) 及び f)(イオンクロマトグラフ項目評価試験液)についてはこのろ液を用い,c)(金属項目評価試験 液)についてはこのろ液に硝酸を加えて pH 値を 2 以下としたものを用い,d)(水素化物項目評価試

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験液)についてはこのろ液に塩酸を加えて pH 値を 2 以下としたものを用いる。e)(臭味評価試験液) については対象薬品試料添加濃度を設定最大注入率とし,上記と同様に凝集・沈澱・ろ過処理を行 い,このろ液を用いる。 ただし,マンガン砂ろ過が浄水処理工程に含まれる場合には,上記のろ過処理に代えて,マンガ ン砂を充填したカラム(カラムφ20mm 以上,砂層厚 200~600mm,LV=5~6m/hr)を用いたろ過 処理でもよい。この場合,カラムの流出水(ろ液)の遊離残留塩素が十分に保たれるように上澄水に 次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加する。これをカラムに流入させ,カラム内の水が充分入れ替わっ た後に流出水を採取し,必要に応じてろ過を行う。 なお,マンガン砂は次による。 1) マンガン砂は,評価試験液の調製を行う前日のうちに使用中のろ過池から採取し,カラムに 充した後,速やかに上部から水道水を 5~6m/hr 程度のろ過速度で流し続け,評価試験液の調 製を行う直前まで継続する。そのとき,遊離残留塩素が存在していることを確認する。 2) 市販のマンガン砂を用いる場合は,カラムに充填する前に水道水でよく洗浄した後,遊離残 留塩素約 50mg/L の水に1日間浸す。その後,速やかにカラムに充填し,水道水を 5~6m/hr 程度のろ過速度で流し続け,評価試験液の調製を行う直前まで継続する。そのとき,遊離残留 塩素が存在していることを確認する。 7.2.2 水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウム 水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウムの評価試験液は,次の a)f)によっ て調製する。ただし,ケイ酸ナトリウムの場合は,操作途中で生成したゲルをろ過し,ろ液につい て以後の操作を続ける。 a) 一般項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採 り,精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,必要に応じてろ過を行った後,塩 酸を用いて pH 値を 7.0 とし,精製水で 1L とする。 b) 揮発性有機化合物項目評価試験液 a)と同様に操作する。 c) 金属項目評価試験液 a)と同様に操作するが,塩酸の代わりに硝酸を用いて pH 値を 2 以下と し,精製水で 1L とする。 d) 水素化物項目評価試験液 c)と同様に操作するが,硝酸の代わりに塩酸を用いて pH 値を 2 以 下とする。 e) 臭味評価試験液 a)と同様に操作するが,薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の等量(mg 単 位で)を量り採り,塩酸の代わりに硝酸を用いる。 f) イオンクロマトグラフ項目評価試験液 a)と同様に操作するが,塩酸の代わりに硫酸を用いる。 7.2.3 水酸化カルシウム 水酸化カルシウムの評価試験液は,当該薬品をガラス乳鉢で微粉砕したものについて,次の a)f)によって調製する。 a) 一般項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採り, 精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,塩酸を用いて pH 値を 7.0 に調整する(こ の操作で,試料はほぼ溶解する。)。ろ過を行った後,精製水で 1L とする。 b) 揮発性有機化合物項目評価試験液 a)と同様に操作するが,ろ過は必要に応じて行う。 c) 金属項目評価試験液 a)と同様に操作するが,塩酸の代わりに硝酸を用いて pH 値を 7.0 に調

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整する。ろ過を行った後,硝酸を用いて pH 値を 2 以下とし,精製水で 1L とする。 d) 水素化物項目評価試験液 c)と同様に操作するが,硝酸の代わりに塩酸を用いる。 e) 臭味評価試験液 a)と同様に操作するが,当該薬品の設定最大注入率の等量(mg 単位で)を量 り採り,塩酸の代わりに硝酸を用いる。 f) イオンクロマトグラフ項目評価試験液 a)と同様に操作するが,塩酸の代わりに硫酸を用いる。 7.2.4 硫酸,塩酸及び硫酸銅 硫酸,塩酸及び硫酸銅の評価試験液は,次の a)f)によって調製する。 a) 一般項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採り, 精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,水酸化ナトリウム溶液を用いて pH 値を 7.0 とし,必要に応じてろ過を行った後,精製水で 1L とする。 b) 揮発性有機化合物項目評価試験液 a)と同様に操作する。 c) 金属項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採り, 精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,水酸化ナトリウム溶液を用いて pH 値を 7.0 とし,必要に応じてろ過を行い,硝酸を用いて pH 値を 2 以下とした後,精製水で 1L とする。 d) 水素化物項目評価試験液 c)と同様に操作するが,硝酸の代わりに塩酸を用いる。 e) 臭味試験溶液 a)と同様に操作するが,当該薬品の設定最大注入率の等量(mg 単位で)を量り 採る。 f) イオンクロマトグラフ項目評価試験液 a)と同様に操作する。 7.2.5 次亜塩素酸ナトリウム,高度さらし粉,塩素酸ナトリウム及び亜塩素酸ナトリウム 次亜塩素酸ナトリウム,高度さらし粉,塩素酸ナトリウム及び亜塩素酸ナトリウムの評価試験液 は,次の a)f)によって調製する。 a) 一般項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位で)を量り採り, 精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,必要に応じてろ過を行った後,塩酸を 用いて pH 値を約 2 とし,加熱して塩素ガス等を追い出す。冷後,水酸化ナトリウム溶液を用い て pH 値を 7.0 とし,精製水で 1L とする。 b) 揮発性有機化合物項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単位 で)を量り採り,精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,必要に応じてろ過を行 った後,塩酸又は水酸化ナトリウム溶液を用いて pH 値を 7.0 とし,精製水で 1L とする。 c) 金属項目評価試験液 a)と同様に操作するが,塩酸の代わりに硝酸を用い,水酸化ナトリウム 溶液を用いた中和操作を行わず,精製水で 1L とする。 d) 水素化物項目評価試験液 a)と同様に操作するが,水酸化ナトリウム溶液を用いて pH 値を 7.0 とする操作は行わず,精製水で 1L とする。 e) 臭味評価試験液 a)と同様に操作するが,当該薬品の設定最大注入率の等量(mg 単位で)を量 り採り,塩酸の代わりに硝酸を用いる。 f) イオンクロマトグラフ項目評価試験液 薬品試料を当該薬品の設定最大注入率の X 倍量(mg 単 位で)を量り採り,精製水約 900mL を入れたビーカーに移し入れて溶かし,必要に応じてろ過を 行った後,精製水で 1 L とし,シアン化物イオン及び塩化シアンを測定する場合はそのまま用い ることとし,亜硝酸態窒素及び塩素酸を測定する場合は,エチレンジアミン溶液(50mg/mL)2mL を加える。硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素並びに臭素酸を測定する場合は,どちらの溶液を使用し

参照

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