第 2 章 L A TEX の基本 5
3.17 箇条書き
3
理を任せて,慣れてきたら自分でその空白を調節すればよいでしょう.実際に入力して試 してください.
\LaTeX と日本語\TeX \\
\LaTeX\ と日本語 \TeX \\
{\LaTeX}と日本語{\TeX} \\
{\LaTeX} と日本語 {\TeX}\\
LATEXと日本語TEX
LATEXと日本語TEX
LATEXと日本語TEX
LATEX と日本語TEX
使っている欧文書体の種類によっても違いますし,好みの問題もあるのでこれだと断言 できませんが,入力するうえでの作業を考えると三つ目が一番手軽だと思います.ただ し,この方法をとるときは欧文同士の空白に注意します.
\TeX and {\LaTeX}are very famous.\\
{\TeX} and {\LaTeX} are very pupular.
TEXand LATEXare very famous.
TEX and LATEX are very pupular.
入力ファイルでは‘\TeX’の後に空白を挿入しているつもりでも,出力において空白は
\TeXに吸収されてしまいます.
3.17 箇条書き
箇条書き(itemization)には三つの環境を使うことが出来ます.
itemize環境 項目の先頭に記号(ラベル)が付く記号付き箇条書き環境.環境の深さ
によって記号が‘•,−,∗,·’のように自動的に変わる.
enumerate環境 項目の先頭に通し番号が付く番号付き箇条書き環境.深さによって通
し番号が‘1,(a),i,A’のように自動的に変わる.
description環境 項目の前に説明を\itemの任意引数で指定する説明付き箇条書き 環境.
レポートや論文の場合はなるべく箇条書きは避けて,文章による記述が望ましいよう です.理解のしやすさを考えれば箇条書きを使うべきでしょう.これらの環境は入れ子
(nest)にすることが可能です.入れ子に出来る項目の深さは通常四つまでです.itemize
環境の先頭の記号は入れ子にした場合自動的に変更されます.各環境においての項目は
\item命令を使います.itemizeにおいては\item[\#]とすることで先頭のラベルの記 号を指定することが可能です.
\begin{itemize}
\item 入れ子にしたい.
\item[*] 入れ子になる.
\begin{itemize}
\item 入れ子です.
\end{itemize}
\end{itemize}
• 入れ子にしたい.
* 入れ子になる. – 入れ子です.
\begin{enumerate}
\item はじめの項目.
\item 次の項目.
\begin{description}
\item[項目1] 説明1.
\item[項目2] 説明2.
\end{description}
\end{enumerate}
1. はじめの項目.
2. 次の項目.
項目1 説明1.
項目2 説明2.
x問題 3.1 ここまでの節を読んだだけでも,ある程度の規模の文書を作成することが出 来ます.次のようなhfilei.texを作成し,実際にタイプセットを行い,その出力結果を吟 味してください.ただし,目次も出力するためは2回ほどタイプセットを行ないます.
\documentclass[a4j]{jsarticle}
\title{はじめての\LaTeX}% 題名
\author{自分の名前}% 著者
\date{\today}% 日付
\begin{document}% 本文
\maketitle% 表紙
\tableofcontents% 目次
\section{節見出し}% 節見出し
節見出しは\verb|\section|コマンドを使います。
\subsection{小節見出し}% 小節見出し 小節見出しは\verb|\subsection|を使います。
%
\section{文章の記述}
この節では文章の記述について論じます。
\subsection{引用}
一文を引用する場合はカギ括弧を使います。一説によると
「カギ括弧は引用に使う」と言われている。
段落ごと引用するということは次のようになっている。
\begin{quote}
段落ごとの引用の場合は\verb|quotation|環境を使い、\emph{行頭 を字下げしない}。複数段落の引用の場合は\verb|quotation|環境 を使い、行頭を字下げする。
\end{quote}
\subsection{箇条書き}
箇条書きには以下の三つが用意されている。
\begin{description}
\item[記号付箇条書き] ラベルの先頭に記号がついた箇条書き。
\item[番号付箇条書き] ラベルの先頭に番号がついた箇条書き。
\item[説明付箇条書き] ラベルの先頭に説明がついた箇条書き。
\end{description}
\end{document}
この入力の出力例は図3.1のようになります。
3.17 箇条書き 37
3
はじめての
L
ATEX
自分の名前 2004年9月20日
目次
1 節見出し 1
1.1 小節見出し. . . . 1
2 文章の記述 1
2.1 引用 . . . . 1 2.2 箇条書き . . . . 1
1 節見出し
節見出しは\sectionコマンドを使います。
1.1 小節見出し
小節見出しは\subsectionを使います。
2 文章の記述
この節では文章の記述について論じます。
2.1 引用
一文を引用する場合はカギ括弧を使います。一説によると「カギ括弧は引用に使う」と言われている。段落 ごと引用するということは次のようになっている。
段落ごとの引用の場合はquotation環境を使い、行頭を字下げしない。複数段落の引用の場合は quotation環境を使い、行頭を字下げする。
2.2 箇条書き
箇条書きには以下の三つが用意されている。
記号付箇条書き ラベルの先頭に記号がついた箇条書き。
番号付箇条書き ラベルの先頭に番号がついた箇条書き。
説明付箇条書き ラベルの先頭に説明がついた箇条書き。
1
図3.1 テキスト入力の出力例