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中間報告のサンプル

ドキュメント内 How to write your own thesis tutorial with LaTeX2e (ページ 139-145)

第 9 章 L A TEX の応用 117

10.1 中間報告のサンプル

中間報告は当大学の規定で,2ページ程度にまとめることになっています.この場合,

題名,概要,参考文献,図表などを要領よく整理することが重要になります.そのため 中間報告では2段組にするにが良いでしょう.2段組にすると以下のような利点があり ます.

• 1段組よりも適切な文字数で改行される.

• 図を取り込むときに\columnwidthを使える.

中間報告のサンプルソースファイルと出力結果をご覧ください.このサンプルに使って いる文書クラスは奥村晴彦氏のjsarticleです.サンプルのソースファイル中には注意事項 なども書いていますので参考にしてください.

jsarticleを使わずにarticleやjarticleを使わなければならないならば,概要については 表題の下に1段組で出力するでしょうからabstractパッケージを使ってみてください.

abstractでは\twocolumn命令の任意引数の中で\onecolabstract命令を使います.

\twocolumn[{\maketitle

\begin{onecolabstract}

概要部分

\end{onecolabstract}}]

jsarticleを使った例のソースファイルです.

\documentclass[dvipdfm,twocolumn]{jsarticle}

\columnseprule 0.5pt% 段間の罫線

\usepackage{epic,eepic,amssymb,amsmath,graphicx,url}

\title{2段組での中間報告のサンプル}

\author{{\small システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科}\\

m1202147 渡辺 徹 \\ 指導教官 未来 太郎}

\date{\today} % \today 命令は文書を作成した日付が代入される

% 本文開始

\begin{document}

\begin{abstract}% 概要

論文作成においては\LaTeX{}を使用するのが望ましいが,近年では事務処理用の Wordがその代わりとなっているように見受けられる.今回は, はこだて未来大学 においてどの程度Wordや\LaTeX{}が浸透しているのかを2003年度の卒業研究から 提出される中間レポートを参考に統計を取ってみた.結果は予想通りWord人口が 圧倒的に多かった.また,この中間報告のサンプルの内容は出たら目であるので,

あくまで入力例として参考にしてもらいたい.

\end{abstract}

\maketitle% 表題

\section{目的}

当大学では卒業研究の中間報告として中間レポートを提出するようになってい る.各自がどのようなアプリケーションを使っているのかを調査することが今 回の目的である.

\section{方法}

直接研究生にアンケートをとったわけではなく,ウェブページ上で2003年9月 10日までに提出されているレポートを調査対象とした.

\section{結果}

提出されているレポートを大まかに調査した結果が表~\ref{2bansenji}となる.

これは研究生がどのようなアプリケーションで中間レポートを作成したのかを 調べた結果である.どうしても判別できないものは\emph{その他}の項目に入れてあ る.レポートの最終形態ではなく,原稿を作成する段階で使ったアプリケーシ ョンを示している.

\begin{table}[htbp]

\begin{center}

\caption{データの分析結果}\label{2bansenji}

\begin{tabular}{lrr}

\hline

項目 & 人数 (人)& 割合 (\%) \\

\hline

Word & 75 & 45.2 \\

\LaTeX{} & 26 & 15.6 \\

HTML & 54 & 32.5 \\

Illustrator & 4 & 2.4 \\

OpenOffice & 1 & 0.6 \\

その他 & 6 & 3.0 \\\hline 合計 & 166 & 100 \\\hline

10.1 中間報告のサンプル 129

10

\end{tabular}

\end{center}

\end{table}

これらの結果は二次的に入手した情報のため,データに若干の誤りがある.直 接アンケートをとって調べればもっと正確な情報が収集できるが,今回は簡易 的な形をとった.

\section{考察}

以上の結果から,現在HTMLで作成している人物はWordを使う事になるだろう.

結果があくまで中間報告である事を考えれば,Word人口がこれから増えること は明白である.今度の働きかけ次第で当大学の\LaTeX{}人口を増加させること も可能である.

この現象を天下り的にフーリエ変換で解析する.まず,フーリエ変換で関数

$f(x)$を定義する.この関数$f(x)$は変換のための区間を必要とするので,

区間を$[-L,L]$とする.すると以下の式が定義から導出される.

\begin{eqnarray*}

f(x)& = & \frac{a_0}{2} + \sum^{\infty}_{n=1} \left( a_n \cos

\frac{n\pi x}{L} + b_n \sin \frac{n\pi x}{L} \right) \\

a_n & = & \frac{1}{L} \int^{L}_{-L} f(u) \cos \frac{n\pi u}{L} du\\

b_n & = & \frac{1}{L} \int^{L}_{-L} f(u) \sin \frac{n\pi u}{L} du

\end{eqnarray*}

よって,次式~(\ref{eq:fourier1})が新たに得られる.

\begin{eqnarray}

f(x) & = & \frac{1}{2L} \int^{L}_{-L} f(u) du \nonumber\\

& + & \sum^{\infty}_{n=1} \left[ \frac{1}{L} \int^{L}_{-L}

f(u) \cos \frac{n\pi x}{L} du \cdot \cos \frac{n\pi x}{L}

\right. \nonumber \\

& + & \left. \frac{1}{L} \int^{L}_{-L} f(u) \sin

\frac{n\pi u }{L}du \cdot \sin \frac{n\pi x}{L} \right]

\label{eq:fourier1}

\end{eqnarray}

式~(\ref{eq:fourier1})を\(L\rightarrow\infty\)にしたりしてフーリエ変 換は一般に式~(\ref{eq:fourier2})のように書き表すことができる.

\begin{equation}

F(\alpha )= \frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int^{\infty}_{-\infty}

f(u) e^{-t\alpha u}du \label{eq:fourier2}

\end{equation}

式~(\ref{eq:fourier2})を使って今回の結果を解析することは,現段階では非 常に困難であると容易に考察できる.

\section{今後の展望}

今回得られた調査結果を下にGnuplotでデータをプロットする作業が続くもの と思われる.また,グラフは主にGnuplotから挿入するのが望ましいとされる.

Gnuplotから挿入したグラフは図~\ref{fig:sample}となる.

\begin{figure}[htbp]

\begin{center}

%\input{abstgnu.tex} % ファイルからの読み込み

\fbox{\rule{0pt}{3zw}\rule{3zw}{0pt}}

\caption{picture環境で描画した図形}\label{fig:sample}

\end{center}

\end{figure}

\nocite{*}

\begin{thebibliography}{10}%参考文献

\bibitem{latexcompanion}

Michel Goossens, Frank Mittelbach, and Alexander Samarin.

The \LaTeX コンパニオン. 東京アスキー, 1998.

\bibitem{latexgraphics}

Michel Goossens, Sebastian Rahtz, and Frank Mittelbach.

\LaTeX グラフィックスコンパニオン. 株式会社アスキー, 2000.

\bibitem{bibunsyo}

奥村晴彦.

[改訂第3版] {\LaTeXe} 美文書作成入門. 技術評論社, 2004.

\bibitem{platex2e}

乙部厳己, 江口庄英.

{\em {p\LaTeXe} for Windows Another Manual Vol.1 Basic Kit 1999}.

ソフトバンク, 1998.

\bibitem{linuxthesis}

臼田昭司, 伊藤敏, 井上祥史. Linux論文作成術.

オーム社, 1999.

\bibitem{metafont}

Donald~E. Knuth.

\textsf{METAFONT} ブック. アスキー, 1994.

\bibitem{jtexbook}

Donald~E. Knuth.

改訂新版{\TeX}ブック. アスキー出版局, 1992.

\end{thebibliography}

\end{document}

10.1 中間報告のサンプル 131

10 2

段組での中間報告のサンプル

システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科

m1202147渡辺 徹 指導教官 未来 太郎

2004920

概要

論文作成においてはLATEXを使用するのが望ましいが,近年では事務処理用のWordがその代わりと なっているように見受けられる.今回は,はこだて未来大学においてどの程度WordLATEXが浸透し ているのかを2003年度の卒業研究から提出される中間レポートを参考に統計を取ってみた.結果は予想 通りWord人口が圧倒的に多かった.また,この中間報告のサンプルの内容は出たら目であるので,あ くまで入力例として参考にしてもらいたい.

1 目的

当大学では卒業研究の中間報告として中間レポー トを提出するようになっている.各自がどのような アプリケーションを使っているのかを調査すること が今回の目的である.

2 方法

直接研究生にアンケートをとったわけではなく,

ウェブページ上で2003910日までに提出さ れているレポートを調査対象とした.

3 結果

提出されているレポートを大まかに調査した結果 が表1となる.これは研究生がどのようなアプリ ケーションで中間レポートを作成したのかを調べ た結果である.どうしても判別できないものはその 他の項目に入れてある.レポートの最終形態ではな く,原稿を作成する段階で使ったアプリケーション を示している.これらの結果は二次的に入手した 情報のため,データに若干の誤りがある.直接アン ケートをとって調べればもっと正確な情報が収集で きるが,今回は簡易的な形をとった.

1 データの分析結果

項目 人数() 割合(%)

Word 75 45.2

LATEX 26 15.6

HTML 54 32.5

Illustrator 4 2.4

OpenOffice 1 0.6

その他 6 3.0

合計 166 100

4 考察

以上の結果から,現在HTMLで作成している人 物はWordを使う事になるだろう.結果があくま で中間報告である事を考えれば,Word人口がこれ から増えることは明白である.今度の働きかけ次第 で当大学のLATEX人口を増加させることも可能で ある.

この現象を天下り的にフーリエ変換で解析する.

まず,フーリエ変換で関数f(x)を定義する.この 関数f(x)は変換のための区間を必要とするので,

区間を[L, L]とする.すると以下の式が定義から 1

導出される.

f(x) =a0

2 + X n=1

³ ancosnπx

L +bnsinnπx L

´

an=1 L

ZL

−L

f(u) cosnπu L du bn=1

L ZL

−L

f(u) sinnπu L du よって,次式(1)が新たに得られる.

f(x) = 1 2L

ZL

−L

f(u)du

+ X n=1

"

1 L

ZL

L

f(u) cosnπx

L du·cosnπx L + 1

L ZL

L

f(u) sinnπu

L du·sinnπx L

# (1)

(1)L→ ∞にしたりしてフーリエ変換は一般 に式(2)のように書き表すことができる.

F(α) = 1

Z

−∞

f(u)e−tαudu (2)

(2)を使って今回の結果を解析することは,現段 階では非常に困難であると容易に考察できる.

5 今後の展望

今回得られた調査結果を下にGnuplotでデータ をプロットする作業が続くものと思われる.また,

グラフは主にGnuplotから挿入するのが望ましい とされる.Gnuplotから挿入したグラフは図1 なる.

1 picture環境で描画した図形

参考文献

[1] Michel Goossens, Frank Mittelbach, and Alexander Samarin. The LATEXコンパニオ .東京アスキー, 1998.

[2] Michel Goossens, Sebastian Rahtz, and Frank Mittelbach. LATEXグラフィックスコ ンパニオン.株式会社アスキー, 2000.

[3]奥村晴彦. [改訂第3] LATEX 2ε美文書作成入 .技術評論社, 2004.

[4]乙部厳己,江口庄英.pLATEX 2εfor Windows Another Manual Vol.1 Basic Kit 1999.ソフ トバンク, 1998.

[5]臼田昭司,伊藤敏,井上祥史. Linux論文作成 .オーム社, 1999.

[6] Donald E. Knuth.METAFONTブック.アス キー, 1994.

[7] Donald E. Knuth.改訂新版TEXブック.アス キー出版局, 1992.

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ドキュメント内 How to write your own thesis tutorial with LaTeX2e (ページ 139-145)