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数式の出力

ドキュメント内 How to write your own thesis tutorial with LaTeX2e (ページ 91-94)

第 7 章 数式の書き方 79

7.2 数式の出力

数式は段落の中に挿入する文中数式と別行に挿入する別行数式の2種類があります.別 行数式には番号付きで別行に挿入するequation環境と複数行の番号付き数式を出力する eqnarray環境などがあります.

H 7.2.1 文中数式

文中数式の出力には3通りあります.

$数式$

\(数式\)

\begin{math}数式\end{math}

どれも同じような動作をしますが,‘\(数式\)’ で囲むものが簡単ですのでこれだけ使え ば良いでしょう.

math環境などは記述量が増えるので使わなくても構いませんが,あまりに数式が長く なり見づらいときにはmath環境で入れ子にするとすっきりするかも知れません.

$a$の2乗と$b$の2乗を足したものは$c$の2乗 に等しいということは\( a^2 + b^2 = c^2 \) と表せるが{\LaTeX}では

\begin{math} a^2 + b^2 = c^2 \end{math}

と書くこともできる.

aの2乗とbの2乗を足したものはcの2乗に等 しいということはa2+b2 =c2 と表せるがLATEX ではa2+b2=c2 と書くこともできる.

上記の例においてハット‘^’は添え字の上付きの機能を持っています.

H 7.2.2 グルーピング

変数ax+y乗を出力するためにLATEXでは一塊の要素を波括弧でグルーピングし ます.ここではべき乗を例にとって見てみましょう.

\( a^x+y \neq a^{x+y} \) ax+y6=ax+y

グルーピングによって数式の要素を一つのグループにします.数式環境に限りませんが LATEXでは一つにしたい要素をグループとして扱い,波括弧でグループ化を行います.

H 7.2.3 別行数式

数式を別行に立てる方法はLATEXでは主に3通りあります.

$$数式$$

\[数式\]

\begin{displaymath} 数式\end{displaymath}

これら三つの命令の前後で自動的に改行が入り新しい行から数式が出力されます.両方 とも数式を中央揃えで表示します.数式を左揃えにしたければ文書クラスファイルのオプ ションにfleqnを指定します.上記の文中数式と同じで\[数式\]だけを使ったほうが簡

単です.displaymath環境は記述量が増えるので使わなくても構いません.あまりに数

式が長くなったときなどには使えるでしょう.

別行立て数式は \[

c^2 = a^2 + b^2

\] のように自動的に中央揃えになります.

別行立て数式は

c2=a2+b2

のように自動的に中央揃えになります.

7.2 数式の出力 81

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別行立て数式は

\begin{displaymath}

a^2 + b^2 = c^2

\end{displaymath}

と書くこともできます.

別行立て数式は

a2+b2=c2

と書くこともできます.

H 7.2.4 番号付き数式

文書の中で参照するだろうと思われる数式には番号を付けます.そのような数式を番号 付き数式と呼び,数式が1行の場合はequation環境で出力することができます.

\begin{equation}

数式\label{hラベルi}

\end{equation}

equationで囲むことにより1行の番号付きの数式を出力することが出来ます.番号付

きの数式は基本的にラベルを貼ることが出来ます.ラベルの参照の仕方は6.5節を参照し てください.

\begin{equation}

a^2 + b^2 = c^2 \label{eq:equ}

\end{equation}

式~(\ref{eq:equ})より$c^2$は

$a^2+b^2$に等しい.

a2+b2=c2 (7.1)

式(7.1)よりc2a2+b2に等しい.

H 7.2.5 複数行数式

\begin{eqnarray*}

左辺 & (=) & 右辺\\

左辺 & (=) & 右辺

\end{eqnarray*}

流れのある複数行の数式や証明などでイコール‘=’の位置を揃えるときはeqnarray*環 境を使用し,これを複数行数式と呼びます.この環境は任意の行数で3列の行列に似てい ます.必ず1行にはアンド‘&’が二つ,行の終わりには改行‘\\’を書きます.ただし最 終行には改行を入れません.また各列における成分は省略することが可能です.

\begin{eqnarray*}

f(x) & = & x^2 \\

f’(x) & = & 2x

\end{eqnarray*}

f(x) =x2 f0(x) = 2x

H 7.2.6 複数行番号付き数式

後から参照するだろう複数行の数式には番号付けを行います.これを複数行番号付き 数式と呼び,eqnarray環境を使って記述します.書式はeqnarray*と同じです.ラベ

ルは1行ごとに改行‘\\’の前に貼ることが出来ます.また番号を出力したくない行は

\nonumber命令によって番号を振らないこともできます.

\begin{eqnarray}

f(x) &=& x^2 \label{eq1}\\

f’(x) &=& 2x \label{eq2}\\

\int f(x)dx&=& x^3/3+C\nonumber

\end{eqnarray}

式~(\ref{eq1})を微分したものが 式~(\ref{eq2})である.

f(x) =x2 (7.2)

f0(x) = 2x (7.3) Z

f(x)dx=x3/3 +C

式(7.2)を微分したものが式(7.3)である.

複数行数式はすでに数式モードになっていますのでそれをさらに数式環境で囲むなどの 記述はしません.最終行に改行を入れないでください.

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