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2.5 臨床に関する概括評価

2.5.5 安全性の概括評価

2.5.5.3 第Ⅱ相試験

レテルモビルの第Ⅱ相試験(019試験及び020試験)では主に治療期の有害事象により安全性を 評価した。治療期の有害事象とは、治験薬投与開始から019試験では治験終了時点である29日目ま

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で、020試験では治験薬投与終了後7日目までに発現又は悪化した有害事象である[2.7.4.2.1.1.1 項]。 019試験及び020試験の安全性の主要解析集団である安全性解析対象集団は、レテルモビル、実薬 対照(019試験)又はプラセボ(020試験)の投与を受けた患者で構成された。安全性解析対象集 団の全患者データを投与群別に解析した[2.7.4.2.1.3 項]。

2.5.5.3.1 前期第Ⅱ相試験(019試験)

019試験は、CMV血症を認めた移植患者にレテルモビルの2用量(40 mg BID又は80 mg QD)又 は実薬対照薬[実施医療機関の標準治療(バルガンシクロビル)]を14日間経口投与した際の安全 性、忍容性及び抗ウイルス活性(Proof of concept)を評価するための前期第Ⅱ相、無作為化、実薬 対照、非盲検試験であった。

019試験には、臓器移植(腎臓又は腎臓/膵臓移植患者26例)又は HSCT(患者1例)を受けた 27例が組み入れられ、レテルモビル40 mg BID群、80 mg QD群又は実薬対照(バルガンシクロビ ル)群に各9例が無作為に割り付けられた。019試験の安全性解析対象集団は、腎臓又は腎臓/膵 臓移植患者26例及びHSCT患者1例から構成された。019試験の詳細は[2.7.3.2.1.1 項] [2.7.4.2.1.3.1 項]に示す。

019試験で報告された有害事象の要約を[2.7.4.2.1.3.1 項]に示す。レテルモビルと共に実薬対照薬

(バルガンシクロビル)の忍容性は概して良好であった。

治療期の有害事象は019試験に組み入れた27例中20例(74.1%)に発現した[レテルモビル40 mg BID 群:8例(88.9%)、レテルモビル80 mg QD 群:6例(66.7%)、実薬対照群:6例(66.7%)]。 これらの事象はいずれも軽度又は中等度であった。治療期の副作用は3例に計5件が報告されたが、

その内訳はレテルモビル40 mg BID 群の2例で4件(胃腸炎、鼻咽頭炎、呼吸困難、血中クレアチ ニン増加)、レテルモビル80 mg QD群の1例で1件(消化不良)であり、実薬対照群では認められ なかった[2.7.4.2.1.3.1 項]。019試験中に死亡例は報告されなかった。治療期の重篤な有害事象は 7.4%に認められ、レテルモビル80 mg QD群で1例(腎障害及び動静脈瘻瘤)、実薬対照群で1例(腎 リンパ嚢腫)が報告された。いずれの事象も治験薬との因果関係は否定された。レテルモビル40 mg BID群の1例が、中等度の副作用(呼吸困難)発現後に治験薬投与を中止した[2.7.4.2.1.3.1.5 項]。

019試験における臨床検査値(血液学的検査、血液生化学検査及び尿検査)評価の要約を

[2.7.4.2.1.3.1.6 項]に示す。多くの患者では、これらの臨床検査値の経時的変動は正常範囲内にあ

った。019試験で報告されたバイタルサイン、体重、身体的所見及び心電図の結果のベースライン からの変動で、治験担当医師から臨床的に意味があると判定されたものはなかった[2.7.4.2.1.3.1.7 項]。

2.5.5.3.2 後期第Ⅱ相試験(020試験)

020試験は、同種HSCTを受け、CMV抗体陽性であった計131例の患者を対象に、レテルモビル の CMV 感染又は感染症の予防における抗ウイルス活性及び安全性をプラセボと比較して評価し た後期第Ⅱ相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、用量反応試験であった。患者はレテルモビ

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ルの3つの用量群(60、120及び240 mg 1日1回)又はプラセボ群のいずれかに無作為に割付けられ、

84日間経口投与を受けた。

安全性の評価を、同意取得時から92日目(治験終了時の来院)まで行った。各投与群の治験薬 投与中の安全性評価及び治験を安全に実施するため、独立安全性モニタリング委員会(SMC)を 設置した。SMCでは、22例の患者が無作為割付される毎に、入手したすべての安全性情報を治験 薬への曝露に関するデータとともに評価した。020試験の詳細は[2.7.3.2.1.2 項] [2.7.4.2.1.3.2 項]に 示した。020試験の安全性解析対象集団は、治験薬を1回以上投与された131例のHSCT患者で構成 された。内訳は、レテルモビル60 mg群33例、レテルモビル120 mg群が31例、レテルモビル240 mg 群が34例及びプラセボ群が33例であった。

同意取得時から92日目(治験終了時来院)までの有害事象の要約を[表 2.5-10] [2.7.4.2.1.3.2 項] に示す。レテルモビルの忍容性は概して良好で、安全性プロファイルはプラセボと類似していた。

安全性評価対象例131例のうち、治療期の有害事象の発現割合は95.9%であった[レテルモビル 60 mg群:93.9%、120 mg群:93.5%、240 mg群:100%、プラセボ群:100%]。治療期の有害事象 は、そのほとんどが軽度又は中等度と判定された。治療期の副作用は、レテルモビル60 mg 群:

33.3%、120 mg群:12.9%、240 mg群:5.9%、プラセボ群:33.3%であった。治験薬投与中止に至 った有害事象の発現割合は、レテルモビル投与群間で類似していた。

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表 2.5-10 有害事象の要約(安全性解析対象集団)(020試験)

Letermovir 60 mg/day

N=33

Letermovir 120 mg/day

N=31

Letermovir 240 mg/day

N=34

Letermovir Overall treatment

N=98

Placebo

N=33 Number of patients with at least 1, n (%)

AE 31 (93.9) 30 (96.8) 34 (100) 95 (96.9) 33 (100)

TEAE 31 (93.9) 29 (93.5) 34 (100) 94 (95.9) 33 (100)

SAE 13 (39.4) 15 (48.4) 12 (35.3) 40 (40.8) 16 (48.5)

TESAE 9 (27.3) 12 (38.7) 9 (26.5) 30 (30.6) 12 (36.4)

AE leading to permanent discontinuation of trial medication

9 (27.3) 9 (29.0) 7 (20.6) 25 (25.5) 20 (60.6)

TEAE leading to permanent discontinuation of trial medication

9 (27.3) 9 (29.0) 7 (20.6) 25 (25.5) 19 (57.6)

SAE leading to permanent discontinuation of trial medication

2 (6.1) 2 (6.5) 2 (5.9) 6 (6.1) 5 (15.2)

TESAE leading to

permanent discontinuation of trial medication

2 (6.1) 2 (6.5) 2 (5.9) 6 (6.1) 5 (15.2)

AE leading to death 2 (6.1) 1 (3.2) 1 (2.9) 4 (4.1) 1 (3.0)

TEAE leading to death 2 (6.1) 0 1 (2.9) 3 (3.1) 1 (3.0)

SAE leading to death 2 (6.1) 1 (3.2) 1 (2.9) 4 (4.1) 1 (3.0)

TESAE leading to death 2 (6.1) 0 1 (2.9) 3 (3.1) 1 (3.0)

Severe AE 11 (33.3) 11 (35.5) 8 (23.5) 30 (30.6) 13 (39.4)

Severe TEAE 8 (24.2) 9 (29.0) 6 (17.6) 23 (23.5) 10 (30.3)

Possibly, probably, or definitely related AE

11 (33.3) 5 (16.1) 2 (5.9) 18 (18.4) 11 (33.3)

Possibly, probably, or definitely related TEAE

11 (33.3) 4 (12.9) 2 (5.9) 17 (17.3) 11 (33.3)

AE:有害事象、SAE:重篤な有害事象

TEAE:治療期(治験薬投与開始後から治験薬投与終了後7日以内)に発現又は悪化した有害事象 TESAE:治療期に発現又は悪化した重篤な有害事象

百分率は、各投与群の患者数に基づいて算出した。

[資料5.3.5.1.2: P020] 表12-3

治療期に発現割合が高かった器官別大分類(SOC)の有害事象は、胃腸障害[レテルモビル群

(全体):66.3%、プラセボ群:60.6%]、感染症および寄生虫症[レテルモビル群(全体):59.2%、 プラセボ群:75.8%]であり、基本語(PT)では、胃腸障害(SOC)に分類される下痢、悪心及 び嘔吐、感染症および寄生虫症(SOC)に分類されるCMV感染であった[2.7.4.2.1.3.2.1 項]。

治療期に多く報告された副作用(SOC)は、胃腸障害及び臨床検査であり、いずれの発現割合 もレテルモビル群(全体)とプラセボ群で同程度であった[2.7.4.2.1.3.2.2 項]。

020試験の試験期間中に5例の死亡が報告されたが、うち4例が治療期に報告された重篤な有害事 象により死亡した[2.7.4.2.1.3.2.3 項]。この4例の内訳は、急性腸管移植片対宿主病(GVHD)(レ テルモビル60 mg群:1例)、急性骨髄性白血病(レテルモビル60 mg群:1例)、肺炎(レテルモビ

ル240 mg群:1例)及び細菌性肺炎(プラセボ群:1例)であった。なお、レテルモビル120 mg群

の1例が、両側肺炎に続発した呼吸不全(因果関係なし)により020試験の実施期間中に死亡した

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が、当該事象は治験実施計画書で定めた治療期の有害事象の収集期間外(治験薬投与終了後8日目 以降:治療期以降)に発現したため、重篤な有害事象には含まれたが、治療期の重篤な有害事象 としては分類されていない[2.7.4.2.1.3.2.3 項]。

020試験全体で、治療期の重篤な有害事象の発現割合は投与群間で概して同程度であった。治療 期に多く報告された重篤な有害事象(SOC)は、感染症および寄生虫症(SOC)で、そのうち最 も多く報告されたPTは肺炎[レテルモビル群(全体):4件]であった[2.7.4.2.1.3.2.4 項]。治療期 に報告された重篤な有害事象の大多数は中等度又は重度であったが、これら中等度又は重度の事 象の発現割合は投与群間で概して同程度であった[2.7.4.2.1.3.2.4 項]。一方、治験薬投与中止に至 った治療期に報告された重篤な有害事象の発現割合は、レテルモビル群(全体)に比べプラセボ 群で高かった[2.7.4.2.1.3.2.5 項]。

治療期に最も多く報告された治験薬投与中止に至った有害事象(SOC)は、感染症および寄生 虫症(SOC)であり、その発現割合はプラセボ群よりレテルモビル群(全体)で低かった。この SOCで治療期に最も多く報告された治験薬投与中止に至った有害事象(PT)はCMV感染であり、

その発現割合はプラセボ群よりレテルモビル群(全体)で低かった[2.7.4.2.1.3.2.5 項]。

020試験では、血液学的検査、血液凝固検査、血液生化学検査及び尿検査のパラメータにおいて、

いずれの時点でもベースラインからの臨床的に意味のある変動は認められず、レテルモビル群と プラセボ群で明らかな差はなかった[2.7.4.2.1.3.2.6 項]。バイタルサイン、体重、身体的所見及び 心電図の結果についても、治験担当医師によって臨床的に意味があると判定されたベースライン からの変動はなかった[2.7.4.2.1.3.2.7 項]。

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