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3−3−4−6.低温プロセスの可能性
ここでは、それぞれのアルカリ金属を添加した場合の低温プロセスの可能性について 検討を行う。評価試料として、「3−3−4−2.試料の作製」の作製手順(b)に基づいて作製した 粉末蛍光体を用いる。まず、SEM観察により、焼成温度に対するSrS:Ce粒子の変化を調 べた。その結果、いずれのアルカリ金属を添加した場合においても、焼成温度が600℃
の場合でさえ、結晶粒の粒子成長が確認された。次に、これらの試料の結晶性を調べる ために、X線源をCuK、とした場合のXRDパターンを測定した。すべての試料において、
SrSのrocksalt構造に起因する回折線が観測された。また、 KおよびRbを添加して600℃
で焼成を行った試料にのみ、アルカリ金属(KorRb)に起因すると思われる回折線が観測 された。つまり、低い焼成温度では、SrS格子中に取り込まれずに残存しているアルカリ 金属(Kor Rb)があると推測される。ここで、得られたXRDパターンの29°付近に観測
される(200)面に起因する回折線に注目し、各試料の結晶性に対する焼成温度(T,)依存性 を調べた。表3−3−5に(200)面に起因する回折線の半値幅(FWHM)を示す。比較として、
Ceならびにアルカリ金属を添加せずに作製した試料(undoped)の半値幅も示す。 U、 Na、
K添加の試料では、焼成温度の上昇により、半値幅が狭くなる傾向にあり、Rb添加の試 料では、半値幅は広くなる傾向にあることがわかる。低い焼成温度(600〜800°C)におい て、Rb添加の試料は、他のアルカリ金属を添加した場合よりも半値幅は狭かった。 Rb添 加の試料では、焼成温度が600℃の場合に最も半値幅が狭く、これは、Ceやアルカリ金 属を添加していない試料よりも小さい値であった。つまり、低い焼成温度(600〜800°C)
において、Rbの添加は、結晶性の改善の点でとても有効であるといえる。一方、焼成温 度が900°C以上の場合では、どのアルカリ金属を添加しても半値幅はほぼ同じであった。
室温条件下においてPL特性の評価を行った。その結果、アルカリ金属を添加したすべ ての試料において、焼成温度が600°Cの場合でさえ、理想的なCe3÷発光中心の5d−4f
(2E, J=5/2,7/2)の遷移に対応した、ピーク波長が約480 nmと540 nmのブロードな青緑色
発光を呈した。図3−3−23に、モニター波長を480nmとした場合の各アルカリ金属を添加 した試料[(a)Li、Φ)Na、(c)Kおよび(d)Rb]のPL励起スペクトル(間接励起帯)を示す。
図には、焼成温度を600、900、および1200°Cとした場合のPL励起スペクトルを示し、
表3−3−5 XRDパターンの29°付近に観測される(200)面に起因する回折線の半値幅 (FWHM)の焼成温度(T,)依存性.比較として, Ceならびにアルカリ金属を添加 せずに作製した試料(undoped)の半値幅も示す. X線源をCuK、としたXRD測 定による結果である.
㎜of(200)1ine[deg.]
TF℃
undo ed Lido in Nado inKdoin
Rbdo in600 0ユ44 0,174 0,186 0ユ76 0,130
900 0,156 0,167 0,148 0,152 0,148
1200 0,159 0,165 0,159 0,159 0,165
417一
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