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災害時医療

ドキュメント内 (ページ 133-137)

第2章 事業ごとの医療提供体制の整備

第2節 災害時医療

1 目指すべき姿

大規模災害が発生した場合には、限られた医療資源を最大限活用し、発災後の時間 経過に応じた適切な医療を提供します。

そのため、平時から災害を念頭に置いた医療関係機関や防災関係機関との連携体制 を構築します。

2 現状と課題

(1) 災害時医療体制の整備

災害時にあっても、患者の重症度に応じた適切な医療を提供するためには、被災 現場から救護所、地域の医療機関、更には後方医療機関に至る体系的な医療提供体 制が必要です。

本県では18の災害拠点病院を指定していますが、人口当たりの災害拠点病院の 数が全国平均を下回っており、災害拠点病院がない二次保健医療圏もあります。

本県では全ての災害拠点病院が埼玉DMAT(災害派遣医療チーム)を保有して いますが、人口当たりのDMATの数は全国平均を下回っています。

災害時の初期救急段階(発災後おおむね三日間)においては、医療に関する具体 的な指揮命令を行う者を設定することが困難です。このため、災害現場に最も近い 保健所などにおいて、県の内外から自律的に参集した医療チームを配置調整するな どのコーディネート機能を担う体制の整備が必要です。

また、妊産婦、新生児及び小児や人工透析患者への対応についても、コーディネ ート機能を担う体制の整備が必要です。

(2) 災害発生時の対応

災害発生後、救護所や避難所の被災者に対する中長期的な健康管理活動として、

保健所を中心に関係機関と協力しながら、感染症のまん延防止、衛生面のケア(口 腔

くう

ケア含む)、アレルギー疾患への対応、メンタルヘルスケアなどを適切に行うこ とが必要です。

また、全国から派遣された保健医療活動チームを円滑に受け入れ、効果的・効率 的な活動を行えるよう関係機関で構成される対策会議を地域ごとに設置・運営する 必要があります。

県内で大規模な災害等が発生した場合に、被災者及びその支援者に対して適切な 精神科医療や精神保健活動による支援を提供することが必要です。

(3) 平時の備え

災害時に必要となる医薬品などを防災基地などで備蓄するとともに、医薬品卸売 業者などにランニング備蓄を委託することにより、災害用医薬品などの確保を図っ

第3部 第2章 事業ごとの医療提供体制の整備

- 126 - ています。

災害時に迅速な医療救護活動を行うためには、消防、警察などの関係機関と医療 機関・DMATなどの医療救護班が連携することが大切です。本県では、消防、防 災航空隊と埼玉DMATとが連携して活動する埼玉SMART(埼玉県特別機動援 助隊)を組織し、災害現場を想定した研修や訓練を実施しています。

災害拠点病院はもとより、それ以外の医療機関においても、被災後早期に診療機 能を回復できるよう、事業継続計画(BCP)の策定や施設の耐震化など、平時か らの備えに取り組む必要があります。

【図表3-2-2-1 災害指定病院等位置図】

3 課題への対応

(1) 具体的な被災想定を踏まえた医療救護活動計画を策定します。また、取組が実効 性のあるものとなるよう、医療救護班だけでなく関係機関と連携した訓練を実施し ます。

(2) 災害時においても十分機能を発揮するためBCPを備えた災害時医療の拠点とな る医療機関を整備するとともに、災害時医療を担う医療従事者の養成に取り組んで いきます。

(3) 災害時医療のコーディネート体制を整備して、県の内外から参集した医療救護班 等の配置調整や情報提供等の円滑化・効率化を図ります。

(4) 災害時に必要となる医薬品などを確保するため、備蓄・調達体制の整備を図りま す。

(5) 保健所において発災後の時間経過に応じた適切かつ切れ目のない保健医療活動を

上里町

神川町 本庄市

美里町

寄居町

羽生市

幸手市

杉戸町 白岡市 宮代町

春日部市

草加市 吉川市

三郷市 川口市

戸田市蕨市 朝霞市 志木市

和光市 狭山市

川島町

富士見市 三芳町

上尾市 吉見町

東松山市 東秩父村 小川町

ときがわ町

日高市 坂戸市

鶴ヶ島市 小鹿野町

秩父市 横瀬町 皆野町

長瀞町

深谷市

熊谷市

行田市

松伏町

八潮市

新座市 入間市 所沢市

鴻巣市

北本市

伊奈町 滑川町

嵐山町

鳩山町 越生町

飯能市 毛呂山町

川越市 桶川市

ふじみ野市

蓮田市 加須市

久喜市

埼玉医科大学国際医療センター

埼玉医科大学総合医療センター 防衛医科大学校病院

さいたま赤十字病院

川口市立医療センター 獨協医科大学 埼玉医療センター 自治医科大学附属 さいたま医療センター 深谷赤十字病院

…災害拠点病院(DMAT指定病院)

越谷市

さいたま市

さいたま市民医療センター

国立病院機構埼玉病院

埼玉県済生会川口総合病院 草加市立病院

埼玉医科大学病院

さいたま市立病院 埼玉県済生会栗橋病院 新久喜総合病院

県立精神医療センター

(DPAT)

…DPAT派遣協力医療機関

行田総合病院

北里大学メディカルセンター

第3部 第2章 事業ごとの医療提供体制の整備

- 127 - 実施できる体制を整備します。

(6) 災害時における精神科医療や精神保健活動による支援を提供できるよう体制を整 備します。

【図表3-2-2-2 災害時における医療連携体制モデル】

【図表3-2-2-3 DMATの活動(訓練)】

4 主な取組

(1) 具体的な被災想定を踏まえた医療救護活動計画の策定

(2) 地域ごとの配置状況を踏まえた災害拠点病院やDMAT指定医療機関の整備 (3) 県立病院における災害時医療体制の確保(県立小児医療センターの災害拠点病院

化等)

情報共有

災害時 お る医療 体制モデル

広域災害 救急医療

システム (EMIS)

国(厚生労働省)

他の都道府県

血液センター

(日赤埼玉県支部)

医薬品卸売 販売業者

県医師会 県歯科医師会

県薬剤師会 県看護 会

医薬品 の供給 医療救護班 の派遣 要請 の流れ

患者搬送

医薬品 の搬送 血液製剤の供給

※医療救護班の出動は、各災 害 策本部 らの要請 基 づくものです

県外の医療 広域搬送

(県外)

広域搬送

(入間基地)

災害 病院 救護

避難

※「救護 ・避難 」 お る健康管理支援 被災者 する①感染症のまん延防止②衛生 面のケア③アレルギー疾患への ④メンタルヘル スケア の実施

被災地外の 医師会 歯科医師会

薬剤師会 看護 会

日赤 埼玉県支部 被災地内

病院 県外の 災害 病院

県立病院・

その他の医療

埼玉SMART

自立的 参集 た 医療救護班

埼玉県内での が 困難と判断された場合

埼玉DPAT 郡市医師会

郡市歯科医師会 薬剤師会支部 看護 会支部 保健

地域災害医療 コーディネーター

市町村 災害 策本部

災害時 医療調整員

保健師チーム

医療救護班 情報共有

県災害 策本部

災害医療コーディネーター 災害時 児周産 リエゾン

情報共有

トリアージ トリアージ

被災地現場内での が困難と判断 された場合

災害 病院 埼玉DMAT 消防本部(局)

防災航空センター 医療救護班

第3部 第2章 事業ごとの医療提供体制の整備

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(4) 災害時医療を担う人材を養成するための研修体制の充実

(5) 医療機関同士はもとより消防、医薬品卸業協会など関係機関との連携強化と訓練 の実施

(6) 災害医療コーディネーターや災害時小児周産期リエゾンなど、災害時医療のコー ディネート機能を担う体制の整備

(7) 災害用医薬品などの備蓄・調達体制の整備

(8) 災害時における保健師を中心とする保健衛生活動体制の整備 (9) BCP未策定病院に対するノウハウの提供などの策定支援 (10) 埼玉県災害派遣精神医療チーム(DPAT)体制の整備

(11) 災害時に精神科医療を提供できる体制の整備(災害拠点精神科病院の指定等)

5 指標

■ 埼玉DMATのチーム数

現状値 32隊 → 目標値 60隊以上

(平成28年度) (平成35年度)

■ 医療チーム等の受入れを想定した、地域ごとのコーディネート機能の確認を行う 災害訓練の年間実施回数

現状値 0回 → 目標値 10回(保健医療圏ごとに1回)

(平成28年度) (平成35年度)

■ 災害拠点病院におけるBCPの策定割合 現状値 22.2% → 目標値 100%

(平成28年度) (平成30年度)

第3部 第2章 事業ごとの医療提供体制の整備

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