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2学第
2 学 年
強
学 期 2学3学第
3
学 年
総合的な学習の時間
・第3学年において、エネルギー環境学習を行う。
・第2学年での各教科での学習および第3学年において学習中の知識をもとに生徒に課題設定させる。
・実験・実習、図書やインターネットによる調べ学習、フィールドワーク、ディスカッション、施設見学 などの生徒主体的な学習形態を取り入れる。
表5−3では、表5−1において第1〜第3学年にまたがっていた各教科でのエネ
ルギーと環境に関する学習内容を第2学年後半〜第3学年前半に集中して実施 し、各教科ばらばらに実施するのではなくまとまりのある学習ができるように改
善した。
内容面についても、各教科の内容の相互関連を重視した。第2学年後半では、
社会科(地理的分野、歴史的分野)において人類のエネルギー利用の歴史や近年 のエネルギー大量消費に伴って生じている問題を概観させ、エネルギー資源に関 する知識や理解を深める。並行して、エネルギーそのものに関する基礎知識を得、
理解を深めさせる学習を理科において行う。理科におけるエネルギーについての 学習が進んだ時期より、技術・家庭科技術分野で、製作実習などを交えながらエ ネルギー利用の実際について学ばせ、エネルギーの有効利用の必要性について理 解させる。第3学年前半では、技術分野の学習が第2学年から継続して行われる が、これと並行して、社会科(公民的分野)において地球環境問題について概観 し、その解決へ向けての国際的取り組みや京都議定書について知識や理解を深め させる。社会科で、地球環境問題解決に向けての国際社会のあるべき姿を学び終 わった時点で、理科において、これからのエネルギーについて、開発の現状、見 通しなどについて学習させる。技術・家庭科技術分野および家庭分野においては、
エネルギーの有効利用に的を絞り、実生活とかかわりの深い内容(家庭での省エ ネルギー、エネルギー有効利用のための新しい技術)を中心に学ばせる。総合的 な学習の時間では、このような各教科でのエネルギーと環境に関する学習で得た 基礎知識をもとに、生徒に課題設定を行わせ、生徒主体的な学習形態により課題 追究を行わせる。このようにして各教科の実施内容が全体として系統性を持ち、
各教科での学習成果が総合的な学習の時間における課題追究に生かされるよう配
慮した。
ただ、このカリキュラム案はエネルギー環境教育の系統性を最重視したため、
社会科公民的分野においては国際政治等を扱った単元が環境間題を扱った単元の 後におかれ、京都議定書の背景の理解に必要な国際政治のしくみを習わないまま 京都議定書の学習が行われるという問題がある。理科では小単元「エネルギーと は」を第2学年の最後に位置づけることにより、エネルギーについての理解を2 年次で終え、第3学年での総合的な学習の時間のエネルギー環境学習につなげて いる。しかし、中学校学習指導要領[理科]第1分野における「3 内容の取扱
い」の(1)には「内容の(1)から(7)については、この順序で取り扱うものとする。」(4)
と規定され、この規定をもとにすれば、エネルギーについての学習は第3学年1
学期より前には行うことができず、学習指導要領との整合性が問題となる。技術
・家庭科においては、rエネルギー変換を利用した製作品の製作」が必修ではな く選択となっており、他内容を選択した場合に、エネルギー利用の実際を体験し ながら学ぶ時間が著しく減少する。これらの問題点については、学習指導要領の
「内容」や「内容の取扱い」の見直しも含め、さらなる検討が必要であると考え
る。
5.2 社会科公民的分野におけるエネルギーと環境に関する授業の改善案 5.2.1 授業案作成のねらい
5.1「教科間連携に関する提言」において、各教科で扱うべきエネルギー環 境関連内容として8つの小単元を設けるべきであると提案した。このうち、公民 的分野には次の2つの小単元を割り当てた。これを以下に示す。
3.地球環境問題
目標:エネルギーの大量消費により様々な地球環境問題が生じていることを 理解させる。
(1)様々な地球環境問題 (2)地球環境問題の原因
4.地球環境問題解決のための国際的取組とその課題
目標:国際社会の地球環境問題への取組の経過と残された課題、今後の見通 しにっいて理解させる。
(1)地球環境問題への国際的取り組みの歴史(国連人間環境会議〜地 球サミット)(1時間)
(2)京都会議(COP3)と京都議定書の概要(2時間)
(3)京都議定書の課題と今後の見通し(2時間)
このうち、特に小単元4r地球環境問題解決のための国際的取組とその課題」
に含まれる内容が現状ではあまり扱われていないことが、教科書記述調査やアン ケート調査で明らかになっている。そこで、この分野の学習指導充実をねらいと して、授業案を作成した。このうち(2)、(3)の計4時間分の授業案を以下
に示す。
5.2.2 授業案(第1時〜第4時)
第1時 京都会議の開催
本時の目標:なぜ京都会議が開かれることになったのか、その経緯を理解さ
せる。
①地球温暖化が国際問題化した歴史的経緯を理解させる。
②地球温暖化への国際的取り組み(1985年フィラハ会議以降の国際的取 り組み、特に気候変動枠組条約の成立)を理解させる。
③気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)として京都会議が開かれ たことを理解させる。
展 開
学習内容 教師の指導 生徒の活動
導 予備知識の確認 発問:「地球温暖化は 教師の発問に答える
・地球温暖化のしくみ どうして起こると考え ・石油の燃やしすぎ
(小単元3で学習済) られているのか」 ・自動車の使いすぎ 等、具体的な答えで
もよい
入 発問:「地球温暖化に 教師の発問に答える
よってどんな影響が出
10分 ると考えられている
か」
地球温暖化への国際的取組 の歴史
展開1:地球温暖化が国際
的課題と認識されるまで 表5−4を提示 表5−4を読む。
(表5−4.地球温暖化防止 発問:「この図を見て 教師の発問に答える のための国際的取組の歴 わかることは何か」
史) →いろいろな答えを出
展 させる
(図5.5.アメリカ・マウ 図5−5を提示
ナロア観測所における二酸 発問:「1958年のアメ 教師から出された問
化炭素濃度のデータ(5)) リカによる二酸化炭素 について考え、理由
濃度の観測開始から を述べる 1985年のフィラハ会
議まで国際的取組がな
されなかったのはなぜ
か」
→生徒の答えを踏ま え、地球温暖化が国際 的な問題として議論さ れるようになったのは 1980年代半ば以降で
あることを説明
− 軸 一 一 一 一 一 一 一 申 一 一 一 一 一 一 一 一 薗 甲 罹 扁 一 一 一 輯 − 冒 一 一 一 響 一 一 一 購 『 一 一 一 薗 層 一 一 噂 一 一 一 一 一 一 甲 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 罹
展開2:合意形成へ向けて 表5.4を再び提示
のあゆみ 発問:温暖化防止のた 教師の発問に答える めには二酸化炭素をど (トロント会議:
れくらい減らさなけれ 20%)
ばならないと書いてあ (IPCC一一次報告:
るか 60%)
→トロント会議、IPCC 一次報告の数値が大き
開 くちがうことに注目さ
せる
各国間で削減目標をめ ぐり大きな議論があっ たであろうことを説明 京都会議は削減目標を
30分 具体的に決めた会議で
あったことを押さえる 京都会議までの地球温暖化 京都会議までの国際的 への国際的取組のまとめ 取組の流れを再確認
ま 発問:京都会議では、 発問に対し、答えを
二酸化炭素をどれくら 予想する い削減しなければなら ●60%くらい
と ないと決まったのか 。20%くらい
・もっと少ない
・もっと多い
め などの選択肢から選 せ、なぜそう思う 本時の資料
表5.4.地球温暖化を防ぐための国際交渉のあゆみ
1896 1938 1958 1985 1988
1990
1992 1995 1997
二酸化炭素濃度が増加することによって地球の気温が上昇する可能 性があることがはじめて明らかにされる。
二酸化炭素濃度が上昇していることが初めて明らかになる
アメリカがハワイ島マウナロア山頂で二酸化炭素濃度の精密な観測 を開始
フィラハ会議
(科学者が集まり、温暖化問題に関する科学的な見方からの話し 合いを行う)
トロント会議
(二酸化炭素を2005年までに、1988年レベルから20%
削減すべきであるとする勧告)
lPCC(気候変動に関する政府間パネル)が設立される 1PCC第1次評価報告書
(二酸化炭素濃度を現在のレベルで安定させるためにはすぐに 排出量を60%削減しなければならない)
第2回世界気候会議
(国連総会で気候変動枠組条約を作ることを決議)
気候変動枠組条約ができる(1994年から発効)
地球サミット(リオデジャネイロ)
COP1(第1回気候変動枠組条約締約国会議 ベルリン)
(1997年のCOP3で、2000年以降の先進国の温室効果ガ
スの削減目標を具体的に決めるという約束)
COP3(第3回気候変動枠組条約締約国会議 京都)
(「京都議定書」が採択される)
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図5−5.アメリカ・マウナロア観測所における二酸化炭素濃度のデータ
※二酸化炭素濃度は季節により変化し、冬に高く、夏に低い傾向がある