a コ ー プ ガー ド D12、コ ー プ ガ ー ド D一 発 664、 側 条 オ リ ゼ メ ー ト顆 粒 水和 剤 は湛 水 直 播栽培での登録である。
b 側条オリゼメート顆粒水和剤は側条用ペースト肥料との混和が悪いと効果が劣るので、
別容 器(タンク 等)に肥料と 農薬(2倍 量の水に溶か してから) を入れて十分に撹拌して から使用する。調合は移植当日に行い、調合したものはその日のうちに使用する。
c 側条オリゼメート顆粒水和剤は pH6.5以下のペースト肥料のみ使用可能である。
d 湛水直播栽培(鉄コーティング)において播種時に防除を行う場合は、施薬機(土 なかくん)で施用する。
e オリゼメート粒剤は湛水状態で田面に均一に散布し散布後4~5日間は入水しない。
また、周辺環境に配慮し、散布後7日間は落水、かけ流しはしない。
f 葉 い も ち の 発 生 が な い ほ 場 で は穂 い も ち 防 除 の 必 要 はな い 。 た だ し 、 葉 い も ちが 多 発 し て い る ほ 場 が 隣 接 し て い る 場 合 は 、 出 穂 期 15~ 7 日 後 に 予 防 剤 の 茎 葉 散 布 を 行う(ラブサイド剤)。
g 葉いもちの発生が認められるほ場では 出穂15~7日前にコラトップ粒剤5 又は ゴウケ
ツ 粒 剤 / サ ン ブ ラ ス 粒 剤 の 散 布 を 行 う か 、 出 穂 直 前 と 穂 揃 期 に 予 防 剤 ( ラ ブ サ イ ド 剤 又
は ビーム剤)の茎葉散布を行う。
h ラブサイド剤、ビーム剤の本田での総使用回数は3回以内なので注意する。
図-1 いもち病の防除体系 イ イネミズゾウムシ
稲の出芽直後から加害するため生育に及ぼす影響が大きい。
【薬剤による防除法】
施用法 薬 剤 名 使用時期 使用量 使用方法
湿粉衣 ア ド マ イ ヤ ー 水 和 剤 は種前 200g/ 過酸化カルシウム剤(カ
(湛水直播) 種子3kg ル パ ー ) と 同 時 に 湿 粉 衣する。
土中施用 スタウトダントツ箱粒剤 は種時 1kg/10a 播 種同時施 薬機を用い て 箱 王 子 粒 剤 ( 鉄 コ ーテ ィ 土中施用する。
Dr.オリゼフェルテラ粒剤 ング種子)
水面施用 シ ク ロ サ ー ル U 粒 剤 2 6月上旬 1.5kg/10a 水面施用する。
ト レ ボ ン 粒 剤 2kg/10a 注意事項
a ア ド マ イ ヤ ー 水 和 剤 を 過 酸 化 カ ル シ ウ ム 剤 ( カ ル パ ー ) と 同 時 湿 粉 衣 処 理 す る 場 合は、あらかじめ過酸化カルシウム剤を1/3に小分けにし、分けた1つにアドマイヤー 水 和 剤 を 入 れ 撹 拌 す る。 最 初 に 過 酸 化 カ ル シ ウム 剤 を 粉 衣 す る 。 次 に過 酸 化 カ ル シ ウ ム 剤 と ア ド マ イ ヤ ー 水和 剤 を 混 合 し た も の を 粉衣 し 、 最 後 に 再 び 過 酸化 カ ル シ ウ ム 剤 を粉衣する。
b 土 中 施 用 す る 場 合 は 、 鉄 コ ー テ ィ ン グ 種 子 を 使 用 し た 表 面 播 種 時 に 施 薬 機 ( 土 な かくん)で施用する。
ウ イネミギワバエ(イネヒメハモグリバエ)
稲の出葉とともに産卵し、その後急激に食害が進むため、生育に及ぼす影響が大き い。防除はスミチオン乳剤、エルサン乳剤、トレボン粒剤、トレボン粉剤DLを用い て行う。
7月
中旬 中旬 下旬 下旬
6月23日頃
播種時処理体系 種子消毒
葉いもち(散布)
湛水散布体系 種子消毒 オリゼメート粒剤
:発生状況に応じた防除 処理時期
穂いもち(散布)
葉いもち(側条施用)
上旬
・コラトップ粒剤5
・ゴウケツ粒剤/サンブラス粒剤
・コープガードD12
・コープガードD一発664
・側条オリゼメート顆粒水和剤
穂いもち(散布)
・ラブサイド粉DL・フロアブル剤
・ビーム粉DL・ゾル剤 穂いもち(散布)
5月 6月 8月
上旬 中旬
は種時 出穂期
・ラブサイド粉DL・フロアブル剤
・ビーム粉DL・ゾル剤 葉いもち(土中施用)
・オリゼメート粒剤20
・スタウトダントツ箱粒剤
・コラトップ粒剤5
・ゴウケツ粒剤/サンブラス粒剤
穂いもち(散布)
エ セジロウンカ
直播田は移植田よりも生育が遅れ、葉色が濃く推移することから、多飛来年には集 中加害を受ける可能性がある。海外飛来性害虫のため発生量の年次変動が大きいので 発生予察情報などを参考にする。
オ 斑点米カメムシ類
耕種的防除法と薬剤による防除法は、移植栽培に準ずるが、特に苗立数の確保、除 草剤の散布時期、散布後の水管理に留意して水田内の雑草対策を適切に行う。詳しい 対策は、前述の(4)雑草防除の項を参照する。
(農試:生産環境部病害虫担当)
Ⅴ 環境にやさしい農業技術
1 無代かき移植栽培法
(1)特徴
無 代 か き 移 植 は 、 耕 起 ・ 砕 土 を 行 う が 代 か き せ ず に 田 植 え を 行 う 栽 培 法 で あ り ( 図 - 1)、 代 か き 濁 水 が 発 生 し な い の で 、 水 質 保 全 型 の 栽 培 法 で あ る ( 表 - 1)。 代 か き を 省 略する代わりに砕土・整地が重要な作業工程となるため、作業が天候に左右される面もあ る。無代かきでは、代かきにより土塊を細かくしないので土壌の透水性が高まり、排水不 良田の土壌環境改善、作業性の向上が期待できる。グライ土、黒ボクグライ土、泥炭土な どに適応可能であるが、漏水田など排水性の高い水田は不適である。
無代かき移植水稲の生育経過は、代かき移植に比べて初期茎数は少なめに推移するが、
生育後半の衰退が少なく有効茎歩合が高まる。また、生育後半まで葉色が維持されて、秋 まさり的な生育となる。登熟歩合、玄米千粒重が高まる傾向があり、収量は代かき移植な みである。田畑輪換利用に組み入れると、転換初年目の転作作物の増収効果が得られる。
(2)作業方法
春作業は、プラウ、ロータリで耕起後、代かきハローやバーチカルハロー等により砕土
・整 地 す る (表 - 2 )。 砕土 ・ 整地 は 移植 精 度 に影 響 する 。 砕土 率 (20mm以 下の 土 塊の 重 量割合)を7割以上にすることを目標とする。バーチカルハローは、降雨後速やかに作業 でき、砕土もよく整地できるので、普通田植機が無理なく使え移植精度が高まるなどメリ ットが多い。早春のプラウ耕は、土壌を乾燥させて土塊を崩壊しやすくし、土壌基盤を固 め乾土効果を引き出す。圃場の均平確保には、耕起後の乾土条件でレーザ均平を行うと効 率が良い。
移植前の水深は浮苗防止のため、土塊の間から水が見える程度に浅くする。土塊が粗い ことや土の締まりが劣るために、慣行移植と同じ植付深とすると浮苗やころび苗が多くな
図-1 無代かき移植栽培の大区画圃場における作業体系 注)大区画圃場では耕起後にレーザー均平が行われることも多い。
ロー タリ ロ ータ リ 浅水 普通田 植機 浮 苗防止
プラ ウ 代 かき ハロー 側条田 植機
バ ーチ カルハ ロー 無代か き田 植機
耕起 (施 肥)
砕土 ・整 地 潅水 田 植 湛水
表-1 水稲栽培期間中の水田からの水質汚濁物質差引排出量
(平成16年、秋田農試)
注1)差引排出量=水田からの排出量-水田への流入量。単位:kg/ha。
2)平成9年及び12~16年に調査した8地点の平均値。
耕起方法 懸濁物質 全窒素 全リン
代かき 187 2.3 0.14
無代かき -270 -1.7 -1.17
るの で 、 や や 深 目 に 植 付 けす る ( 表 - 3 )。 無 代 かき 田 植機 を 使う 場 合、 耕 起・ 砕 土は 代 かきの場合と同じ程度で移植できる。移植時の湛水はさらに浅くし、土塊が8~9割露出 している程度で良い。
(3)施肥、防除法
施肥法はこれまでの慣行移植と同様でよいが、透水性の増大が肥効などに影響するので、
窒素利用効率の高い肥効調節型肥料を用いた育苗箱全量施肥や側条施肥を導入することで 安定収量が得られる。
通常、復田1~2年目の水田では、水稲が土壌から吸収する窒素量が連作水田より増加 するが、無代かきや不耕起では復田による効果が小さくなる。そのため、育苗箱全量施肥 によ る 施 肥 窒 素 量 は、「 あ き た こま ち 」 の 場 合 、 復田 初 年目 で は連 作 水田 の 半量 、 復田 2 年目以降では連作水田の全量を目安とする。
除草体系は慣行移植体系に準じるが、雑草の多い場合は耕起前に非選択性茎葉処理剤を 使用する。また、本田での雑草発生を抑制するには、耕起から移植までの 期間を長くしな いなどの注意が必要である。
2 不耕起移植栽培法
(1)特徴
不耕起移植栽培は、耕起・代かき作業を省略し、不耕起移植用田植機の回転爪で溝を作 りながら、そこに苗を移植する方法である。無代かきと同様に代かきしないので、代かき 濁水が発生せず水質保全的な栽培法である(表-4)。
表-2 無代かき移植栽培の主な耕起、砕土方法
(平成22年、大潟村版無代かき栽培マニュアル)
注1)タイプ1、2では、あらかじめほ場を均平にする。
2)タイプ2、3では、耕起後、ほ場(土壌)を乾燥させる。
耕起 砕土
使用機械 深さcm 使用機械 深さcm
1 ロータリ 12 ロータリまたは代かきハロー 7
2 チゼルプラウ 15~20 ロータリまたは代かきハロー 7
3 水田プラウ 15~20 ①バーチカルハロー 3~5
②レーザーレベラーによる均平確保
③バーチカルハロー 10
タイプ
表-3 整地条件が移植精度に及ぼす影響
(平成6年、秋田農試)
注)圃場規模53a、乳苗を供試した。 * 20mm以下の土塊の重量割合。
機械 埋没 浮苗 損傷 代かき - 2.7 6.2 98.6 0.7 0 0.7 0 無代かき 84 3.3 6.2 94.5 3.3 0 2.2 0 無代かき 86 3.5 5.8 97.8 0 2.2 0 0
砕土率
*(%) 耕起、
整地法
正常株率
(%)
欠株原因(%)
植付本 数(本) 植付深
(cm)
グライ土、黒ボクグライ土、黒泥土、泥炭土のような比較的透水性が小さい土壌群が適 して お り 、 代 か き し た 場 合の 日 減水 深 が10mm以 下の ほ 場が 良 い( 表 -5) 。 また 、 さげ ふ り
*深が30~ 40mmで あれば、移 植時の欠株 率を5%以 内に抑えることができる (図-2)。
導入にあたっては、土壌条件を判定した上で、移植前の除草、稲わら処理などのほ場管理 を適切に行うことが大切である(図-3)。
*