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昭62 昭63

プレチラクロール 1) ペントキサゾン ペントキサゾン ピラゾレート ダイムロン 2) プレチラクロール プレチラクロール ピラゾキシフェン

2) 薬害軽減目的を除く

2.0 倍量 1.5倍量

1.0倍量 77.0 76.3 99 113 - 5.4 18.6 230 203 4.6 9.9 0.37 0.5倍量 72.2 70.4 97 131 - 5.8 18.7 265 203 4.5 9.5 0.35 無粉衣 60.1 56.1 93 132 - 5.0 17.9 226 170 4.5 8.0 0.28 2.0倍量 59.2 59.2 100 66 2.4 8.7 23.2 141 212 5.8 9.0 0.36 1.5倍量 63.8 63.8 100 76 0.0 9.1 23.6 165 216 5.7 12.0 0.46 1.0倍量 55.7 55.7 100 63 2.9 8.8 23.8 126 201 5.6 6.1 0.24 0.5倍量 47.8 41.8 88 62 10.7 8.4 22.7 91 146 5.4 4.8 0.18 無粉衣 42.0 40.0 95 50 23.3 7.3 19.9 61 123 5.0 2.4 0.09

注1)播種後の温度条件は図1と同じ 注2)出芽率は調査期間中の最高値 注3)有効出芽歩合は「苗立本数÷出芽本数×100」

注4)生育不良苗率は草丈・葉数等が正常な発育をしていない個体の比率 注5)苗立深度は苗立ち個体の白化茎長による

乾物重 窒素

吸収量

高 温 条 件

低 温 条 件

草丈 茎数 茎数

増加率 葉数

表-1 カルパー粉衣量の違いが苗立ち及び初期生育に及ぼす影響

気温 粉衣量 出芽率 苗立率 有効 出芽 歩合

苗立 本数

生育 不良 苗率

苗立 深度

6月10日(高温条件播種後31日、低温条件播種後41日)

34.3 33.5

0.0 0.0 45.5 58.2 70.0 64.5

0 20 40 60 80 100

0 0.5 1 2

播種深度(㎝)

苗 立 率 ・ 転 び 苗 率 (% ) 転び苗率

苗立率 0

10 20 30 40 50 60 70 80

5/9 5/14 5/19 5/24 5/29 6/3 6/8

出 芽 率 ( % )

2.0倍重 1.5倍重 1.0倍重 0.5倍重 無粉衣 高温条件

2.0倍量 1.5倍量 1.0倍量 0.5倍量 無粉衣

0 10 20 30 40 50 60 70 80

4/29 5/6 5/13 5/20 5/27 6/3 6/10

出 芽 率 ( % )

低温条件

図-1 カルパー粉衣量が出芽率推移に及ぼす影響

注1)高温条件は2003年5月9日播種,播種後10日間の平均気温15.7℃

注2)低温条件は2004年4月29日播種,播種後10日間の平均気温13.4℃

オ 播種から出芽苗立

(ア)播種期(表-2)

a 播種早限

日平均気温12℃以上を確保できる時期である。これより早い時期に播種する と出芽・苗立率が著しく低下する。また、湛水・代かきを伴うことから、用水 を確保できる時期も播種早限の決定要因になる。

b 播種適期

好適な出芽には、播種後10日間の平均気温14℃以上を確保することが必要で ある。その場合のあきたこまちの苗立率は、60%以上となる (図- 3 ) 。

c 播種晩限

出穂後40日間の平均気温19℃を確保できる日となる。晩限より遅く播種する と気象条件によっては限界出穂日を越える場合があるので、晩限は厳守する。

d 播種時期

県北部では5月5日から15日、県中央部および県南部では5月1日から20日 である。代かき後の播種になるので、用水が確保されてからになる。

あきたこまちは、播種早限から播種晩限までの日数が短いため、できるだけ 5月14日までに播種することが望ましい。

(イ)落水出芽法(表-3)

落 水 出 芽 法 は 、 播 種 方 式 よ り も 播 種 深 度 に 留 意 し 、 落 水 期 間 に も 十 分 考 慮 す る。

a 土 壌 を 酸 化 状 態 に 保 ち 出 芽 を 促 進 す る た め 、 播 種 後 5 日 ~2 週 間 程 度 落 水 状 態 に す る 。 落 水 日 数 は 播 種 粒 数 の 10% 出 芽 を 目 安 に し て 、雑 草 の 発 生 、 鳥 害、ほ場の水持ちなどを考慮し、天候やほ場条件の応じて調節する。

b 播 種 深 度 が 0.3㎝ 以 内 の 場 合 は 湛 水 管 理 で も 出 芽 が 良 好 に な る 。 こ の 場 合 は 、 種 子 が 土 壌 表 面 に 露 出 し て い る の で 、 湛 水 に よ る 鳥 害 防 止 が 望 ま し い 。 c 落水管理を行うと地温は下がる傾向にある。しかし、播種深度が0.3~1.0

㎝の場合には還元が進まないため、5日~2週間程度の落水管理を行うこと で湛水条件と比較して10~20%の苗立率向上が期待できる。

d 播 種 後 20日 間 の 平 均 気 温 が 16℃ 以 上の 場 合 に は 、 湛 水 管 理で も 出 芽 が 良 好 になることから、落水管理による出芽促進効果は少ない。

e 湛 水 条 件 で 出 芽 ・ 苗 立 を 行 っ た 場 合 、 播 種 深 が 浅 い ほ ど 転び 苗 が 多 く な る と 考 え ら れ る の で 芽 干 し を 行 う 。 た だ し 、 芽 干 し は そ の 前 に 散 布 し た 除 草 剤 の 効 果 を 著 し く 低 下 さ せ る の で 、 2 ~ 4 葉 期 の 間 に 除 草 剤 の 使 用 を 考 慮 し た 上で3~7日間程度の芽干しを行う。

(ウ)出芽 苗立

出芽苗立は播種後10日間の平均気温に大きく影響をうける。そのため播種時の天 候およびその後の気象予報には十分留意することが必要である。

a 播種後の10日間の平均気温が1℃低くなると苗立率は5%程度低くなる(図

-3)。

b 播 種 後 の 10日 間 の 平 均 気 温 が 1 ℃低 く な る と 播 種 か ら 10% 出 芽 期 (播 種 量 か ら 推 定 し た 出 芽 率 10% 程 度 、 4 kg/10aの 播 種 量 で は 苗 立 数 15本 /㎡ 程 度 )ま で の 日 数 が 1 日 長 く か か る 。 ま た 出 芽 揃 い ま で の 日 数 も 同 様 に 長 く な る( 図

-4、図-5)。

c 播種後10日間の平均気温に関わらず、播種後15日以降の苗立率の増加はわず

かである(図-6)。

表-2 県内アメダス観測所における平均気温12℃及び14℃の出現日

アメダス観測所 出現日 アメダス観測所 出現日

12℃ 14℃ 12℃ 14℃

大 館 5月 4日 5月19日 角 館 5月 1日 5月15日 鷹 巣 5月 4日 5月19日 大 曲 5月 1日 5月15日 能 代 5月 2日 5月17日 横 手 4月29日 5月12日 秋 田 4月29日 5月13日 湯 沢 4月30日 5月15日 本 荘 4月30日 5月14日

注) 平均気温の平年値(1981~2010年)による。

表-3 播種条件が落水出芽処理に及ぼす影響

効果のある播種条件 播種深度 0.3~1.0㎝

播種後20日間の平均気温 13.5~16.0℃

効果のない播種条件 播種深度 0.3㎝より浅い、1.0㎝より深い 播種後20日間の平均気温 16.0℃以上

図-3 播種後10日間の平均気温と苗立率の関係 図-4 播種後10日間の平均気温と出芽率10%に到達する までの日数

図-5 播種後10日間の平均気温と出芽揃期までの日数 図-6 出芽・苗立率の推移

0

20 40 60 80

0 5 10 15 20 25 30

出芽・苗立率(%)

播種後日数(日)

平年 H28 H29 H29

2 4 6 8 10 12

10 11 12 13 14 15 16 17 18 播種~出芽率10%に到達する までの日数(日)

播種後10日間の平均気温(℃)

H29 30

40 50 60 70 80 90

10 11 12 13 14 15 16 17 18

苗立率(%)

播種後10日間の平均気温(℃)

H29

6 8 10 12 14 16 18

10 11 12 13 14 15 16 17 18

播種~出芽揃期迄日数(日)

播種後10日間の平均気温(℃)

カ 施肥

(ア)基肥の設定

a 基 肥 窒 素 施 用 量 は 、 地 域 や 土 壌 タ イ プ に よ っ て 異 な る が 、 移 植 栽 培 の 80~

100%とする。

b 肥料の種類は速効性を基本とするが、側条施肥等により生育中期に急激な肥 効切れが懸念される場合や、地力の低い水田では、肥効調節型肥料の配合され た肥料を使用する。ただし、肥効調節型肥料は、生育中・後期の溶出が多く、

施肥窒素利用率も高くなることから、倒伏を助長する場合があるので施肥量に 注意する。

(イ)側条施肥

直播栽培における側条施肥では生育中期の急激な葉色低下が問題となっている ため、速効性肥料だけではなく肥効調節型肥料をあわせて用いる。

a 側条施肥を行う場合には70日タイプの肥効調節型肥料が含まれるものを使用 する。

b 70日タイプの被覆尿素が50%含まれる肥料を基肥で全量側条施肥した場合に は、基肥全量速効性肥料側条+幼穂形成期+減数分裂期追肥と比較すると、追 肥を省略し10%程度減肥しても増収する(図-8、表-5 )。

c 100日 タ イ プ の 被 覆 尿 素 が50% 含 ま れる 肥 料 で は 倒 伏 に よ る品 質 低 下 が 懸 念 される(表-5)。

(ウ)追肥

a 目標の苗立数(80~100本/㎡)が得られれば2~4葉期の追肥は必要ないが、

60本 /㎡ 以 下 の 場合 は N-2kg/10a以 下 の 追 肥 を 行 う 。 5葉 期 以 降 の 追 肥 は倒 伏 を招くので行わない。

b 幼穂形成期の追肥は幼穂長2㎜期を確認し、生育量を見ながら慎重に行う。

一般に基肥量が適正で目標の苗立数が確保されていれば、この時期の追肥は必 要ない。また、生育が遅れ、出穂が晩限に近づくことが予想される場合も追肥 を控えるようにする。

c 減数分裂期の追肥は主茎の止葉が葉耳間長±0㎝の時に行う。この時期の追 肥は基本的にN-2kg/10a以下で実施する。

キ 品質・良食味米生産に寄与する分げつについて

(ア)収量が高く、精玄米タンパク質含有率が低い分げつ

a 湛水直播したあきたこまちでは、主に1次分げつは第1節から第6節まで、

2 次 分 げ つ 1 - 1 節 、 1 - 2 節 、 2 - 1 節 か ら 2 - 3 節 、 3 - 1 か ら 3 - 3 節、4-1節から分げつが発生する。また、穂への有効化率は1次分げつ第1 節 から第4節まで、二次分げつの1-1節、2-1節から発生した分げつで高 い(図-10)。

b 高品質・良食味米生産のためには、苗立本数100本/㎡程度では、1穂精玄米

重が高く、精玄米タンパク質含有率が低い、主茎と1次分げつ第1節から第4

節までを有効穂として確保する。苗立本数が少ない場合などは、主茎と1次分

げつ第1節から第4節まででは減収するおそれがあることから、第4節から発

生する1次分げつと同時に発生する1-1節から発生する2次分げつも有効穂

として確保する(表-4)。

(イ)高品質・良食味米生産に寄与する分げつの発生時期

a 分げつの発生時期は6月上旬から7月下旬と幅広く、分げつの発生が旺盛な 年では6月5半旬まで、分げつの発生が緩慢な年では7月1半旬までに発生し た分げつが穂に有効化しやすいことから、その時期までに茎数を確保する。

b 良質粒率は7月1半旬までに発生した分げつで高く、精玄米タンパク質含有 率は6月5半旬までに発生した分げつで低い(図-9 )。

c 苗立本数が多い(88~120本/㎡)場合は、良質粒率は7月1半旬までに発生 した分げつで高く、それ以降に発生した分げつでは低下する( 図-10)。苗立 本 数 が 少 な い ( 60本 /㎡ ) 場 合 は 、 苗 立 本 数 が 多 い 場 合 に 比 較し て 良 質 粒 率 は 劣ることから、高品質・良食味米生産のためには、苗立本数を確保し6月5半 旬までに有効茎を確保する。

図-7 次位節位別の分げつの発生頻度と有効化率(2003~2005年)

注)図中の縦棒は標準偏差を示す。発生頻度=分げつ発生数÷調査個体数×100。有効化率=穂数÷分げつ発生数

表-4 主茎および次位節位別分げつの収量および精玄米タンパク質含有率

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