• 検索結果がありません。

本研究で使用するカテゴリー

ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 30-34)

4. 調査方法

4.1 調査の概要

4.1.4 本研究で使用するカテゴリー

栁田(2015)では、日本語母語話者と日本語学習者との情報のやり取りが行われる 過程を「場面」として、母語話者が情報を提供する場面を「情報やり場面」母語話者 が情報を受け取る場面を「情報とり場面」としている。そこでは以下のようなカテゴ リーを使用して分析を行っている(表5)。

28

表 5 本調査で使用する発話カテゴリー 情報

の共 有

場面 発話カテゴリー 発話機能 情報やり 情報提供 情報提供(INF)

意味交渉 中級話者のた めの理解促進

自己発話の修正(SM)

承認(AC)

否認(NR)

中級話者に対 する理解確認

相 手 の 理 解 確 認 13

(COMP.C)

反応要求(RR)

情報とり 情報要求 情報要求(Q)

共有表明 あいづち(BC)

理解表明(CE)

意味交渉 母語話者・上 級話者自身の 理解促進

自分の理解確認14(CON.C)

明確化要求(CR)

非母語話者に 対する援助

共同発話(CU)

(栁田2015, p75を筆者が一部修正)

以下にその例を示す。以下で示されている行番号は、実際の発話の番号ではなく、

例における発話の番号である。

情報提供

トピックについて自分が持っている情報を相手に伝える発話である。

NSD15 はい、女の人が、えー犬の、えっと犬と散歩しています

13 栁田(2015)においては、「理解チェック」という名称であったが、誰に対しての 理解チェックなのか、が分かりにくいと考え「相手の理解確認」と変更した。

14 脚注13と同様の理由から、「自分の理解確認」と変更した。

15 表4で示したように、NS, H, Mはそれぞれ、日本語母語話者、日本語上級話者、

日本語中級話者を表しており、話者は日本語母語話者かつ話者の番号がAの場合は NSAと表記する。上級話者は、HA, HB等、中級話者はMA, MB等と表記する。

29 情報要求

トピックに関する新情報を相手から引き出すための発話。

NSA おか、お会計、お金を払っている、お会計、女性はそこは写ってますか?

共有表明

情報を共有したことを示す発話。下位概念として「大丈夫です」「わかりました」等 の理解表明と「はい」「うん」などのあいづちに分かれる。

意味交渉

何らかの原因で会話が中断、中断が予測される際にその中断を修復・予防するため の発話。

意味交渉の下位概念 自己発話の修正

自分の発話を相手の理解を促進させるために相手の要求によって、または自発的に 別の言葉に言い換える、要約する、説明する、などの発話。

1 NSC 飲み物を水?

2 MC あ、はい

3 NSC 飲み物を、水、飲み物ペットボトル 承認

相手の推測や問いかけに肯定的返答を与える発話。「そうそう」「そうです」などの 表現がよく用いられる。

否認

相手の推測や問いかけに否定的返答を与える発話。承認とは逆に、相手の確認に対 して発話内容を否定するもの。

相手の理解確認

相手が自分の話を理解しているかどうか確認する発話。「大丈夫ですか」「わかりま すか」など。

(1)

1 NSB はい、で終わりです 2 MB 分かりましたー

30 3 NSB 大丈夫ですかね

(2)

1 NSD そうですね、、、そう犬が、えーっと茂み、わかりますか?

反応要求

自分の発話に対する相手の反応を要求する発話。上昇イントネーションなどを伴っ て相手に何らかの反応を要求していると考えられる発話も含める。

1 HB はい、次のステップ4はえーと、で、散歩してきた女の子は、なん かペットボト、ボルト?ペットボルト?

2 MB ペットボトル?

自分の理解確認

情報の与えての発話を受け手が正しく理解しているかを受け手自身が与え手に確認 する発話。受け手は与え手からの情報に自分なりの理解があった上でそれが正しいか を確認する。

1 MD 帽子を振りながら 2 HD 帽子を振りながら?

明確化要求

情報の受け手が与え手の発話を理解できない時やよく聞こえない時に、相手の発話 を要求する発話。

受け手側には自分なりの理解がないまま与え手の発話を要求する点で、自分の理解 確認と異なる。

1 MA はい、最後に、えっと、お、えっと、おじさんはさよならと言って、

えっと女の人はえっとおじさんに好きのようになりました 2 NSA うーん、うん?

3 MA えっと

4 NSA うんもう一回お願いします 共同発話

会話の相手が適当な語彙や表現を探せないでいるときなどに聞き手がその言葉を予 測して相手の発話を引き取り、代わりに発話し、完成させる発話。

1 MB お母さんがあの、助けてくれた人を誘ってなんかいろんなものを、

31 うーん食事を、なんか 2 HB 食事を誘っているんですか?

ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 30-34)