於:開田支所
2009(平成21)年
G氏
Iターンの動機、自主的な景観形 5月6目 1976年に旧開田村にIター 成作業の内容確認。17時30分〜18
ン。道路の草刈り等を自主 時30分 実施。於:G氏宅
2009(平成21)年
H氏
木曽馬と入会地利用・管理に関 5月7目 山下家住宅・開口ヨ考古博物 する歴史的変遷に関しての群 10時〜12時 館管理人。元旧開田村役場 細。於:山下家住宅 職員。
2009(平成21)年
D氏
集落内景観整備事業の経緯、柱 5月7目 (前述) 民側から見た旧開田村の行政活17時30分〜18
動、コミュニティ活動の現状と時30分 変遷。
於:木曽馬の里
2009(平成21)年 大目富美雄氏 髭沢地区を回り、各空間構成要 9月17目 (前述) 素に関する地域社会との関わり 13時〜17時 髭沢地区に生まれ育ち、現 (所有・管理・活動等)、その変 於:髭沢地区 在も髭沢地区に居住。 化を現場で調査。
2009(平成21)年 伊東尚人氏 髭沢地区を回り、各空間構成要 9月17目 木曽町役場企画財政課。学 素に関する地域社会との関わり 13時〜17時 芸員の資格を有する。 (所有・管理・活動等)、その変
於:髭沢地区 化を現場で調査。
2009(平成21)年 I氏 髭沢地区を含む周辺地域の補足 9月18目 旅館経営。末川地域(髭沢 調査、及び昭和20年代の景観の 15時〜17時 地区を含む)に長く住み、 状況を、代表的な視点場から確 於:髭沢地区等 戦前からの景観の状況を詳 認。航空写真を観ながら、現地
しく記憶している。 調査内容を確認。
調査・圓,・・場所∵ ≡」
ホ象者
賀聞」目瑚一2009(平成21)年 大目富美雄氏(前述) 参与観察(新地蔵トンネル入口 1O月24目 J氏 沿道の白樺林内の灌木、下草等 14時〜22時 長野県木曽地方事務所林務 の伐採作業に加わる)。
於:新地蔵トンネ 課。 懇親会(作業終了後、泊まりが
ル入口沿道、及 その他林業関係の方々合計 けの懇親会に加わり、地域活動、
び、民宿ひらもと 20名程度。 コミュニティの実際を観察。
2010(平成22)年
F氏
景観を巡る政策、その他政策の 7月I9目 (前述) 背景、目的、経緯、実態。9時〜11時30分 於:F氏宅
2010(平成22)年 青樹操氏 村長時代に実施した景観を巡る 7月19目 元開日ヨ村村長として「基本 政策、その他政策の背景、目的、
12時〜15時 条例」の制定等を主導。 経緯、実態。
於:青樹元村長宅
①日時
2006(平成18)年11月I4目13時〜15時②場所
木曽町役場③対象者 大目富美雄氏
④実施者 藤倉英世、山田圭二郎、その他1名
⑤目的
屋外広告物の除却に関する諸情報の把握 i観を巡る政策全般に関する概要の把握⑥ヒアリング
@の方法
事前にヒアリング主旨をmai1で説明し、当目はヒアリング項目リストを z布したが、リストの内容だけにこだわらず、全般的なヒアリングを打 ツだ。
【旧開田村で行った景観を巡る政策実績】
・主要なものとしては以下のものがある。
・公共施設整備事業、銘木百選事業(昭和63年)、沿道景観整備事業(平成元年〜)、集 落内景観整備事業(平成元年〜)、ペンキ代助成事業(平成2年〜)、サインシステム 整備事業(平成4年〜)等。
・なお、その他にも細かい事業があり、詳細は、別途提供資料「心安らぐふるさとを目 指して」を参照していただきたい。
【屋外広告物の除却実績】
・昭和57年に村観光協会内に看板統一委員会を設置、村内すべての野立て看板を撤去 し、統一した標識とすることが話し合われた。広告主・広告業者・地主のご理解を得
て、村内の野立て看板は次々自主撤去され激減、現在に至っている。
・改善実績としては案内広告物に代替えするサイン事業を実施した。内容は、提供資料 r心安らぐふるさとを目指して」に示した通りである。
・代替えサインの設置実績は以下の通りである。
年度別のサイン設置状況(基数)
H6 H7 H8 H9
H10 HlI H12 計広域サイン 10 1O 8 3 5 36
中城サイン 8 6 3 17
狭域サイン 31 21 52
説明サイン 6 4 10
【景観を巡る政策の成果とは】
・山間地でありながら、総人口はほぼ横ばいを維持し、平成8年以降は、転入人口が増 加している。(大目氏が独自に、転入者に転入理由をヒアリングしたところ、「美しい 景観」と答えた人が多かった、とのこと。)これは上記事業や条例の具体的成果と考え
られる。
・ただし、上記事業は定住人口や観光客を増やす目的で行ったものではない。自分たち の村を住みよくするために、またより良い状態を後生に残すことが目的で行っており、
結果的に定住人口が維持されたり、観光客が増えたりしている、と考えている。
【開田高原開発基本条例の契機や背景となった課題】
・「開田高原開発基本条例(昭和47年)」は、当初長野県の「保険休養地(別荘地)」開 発に対し適用のための条例だったが、これが景観を重視する村の姿勢を明確にする契 機ともなった。
・村の一部が県の「保険休養地」に指定されたため、その地域の自然環境や景観を守る
ことを目的に「開口ヨ高原開発基本条例」が策定された。
・その後、昭和54年に出された財団法人観光資源保護財団による報告書「木曽開田高原 農村景観の保全と再生」で示された様々な提言が、開田村の様々な景観施策が始まっ た契機といえるのではないだろうか。
【景観を巡る政策の実施主体について】
・主な政策の活動主体としては、まず村役場があげられる。また、「開田高原開発基本条 例」に「開口ヨ村総合開発計画審議会(以下審議会)」の設置とその役割が示されており、
審議会も景観施策に重要な役割を持っている。
・連携先としては、活動内容により観光協会、建築士会、警察、NTTや中部電力等。
審議会はこうした連携先となる各団体からも委員になってもらい合計15名で構成さ れている。また、住民との連携は区長会を通して行われ、区長会は毎月25目に開催、
講師を招いてアドバイス等を受けることも多い。
・「開口ヨ村総合開発計画審議会(以下審議会)」が条例に基づき運営されている。委員は 村議会議員、観光協会、教育委員会、農業委員会、公民館長、J A支所長、青年会長、
社会福祉協議会長、健保休養地管理組合、学識経験者で構成されている。条例により 一定以上の開発事業はすべて「審議会」の合意を必要とする。
【屋外広告物の除却、廃棄までの実際】
具体的な動き
・まず、昭和54年に出された財団法人観光資源保護財団による報告書「木曽開田高原 農 村景観の保全と再生」の提言を受け、野立看板の撤去・サイン計画の実施を発想した。
その後、昭和57年に村観光協会内に看板統一委員会を設置、野立看板を撤去し、統一 した標識とすることが話し合われた。
・まず、合意を得て地元業者の設置している屋外広告物は自主撤去を始めた。
・広告主が村外の方の場合は、広告業者あるいは広告主に条例の理解を求め、自主撤去 を行ってもらった。
・自主撤去の実績情報をマスコミに広報し、新聞等に掲載してもらうことで、開田村は 屋外広告物が無い村だという印象を世間に広めていった。
外部企業等(中部電力、NTT等)との関係
・外部企業等に対して、開田村が屋外広告物を禁止している実績(村の活動及び新聞等 の記事をスクラップしておいたもの)を示すことにしている。また、他の地域で袖巻 き看板やその他を撤去している事例や、電柱が環境色(茶系色)に塗られている事例 を示し、開田村でも同様の景観対策を求めることにしている。
・今までの実績、他地域での先行事例が大きく効果を示すことが重要である。
・合意を得た内容を先進事例として村役場で広報し、マスコミ等の取材には積極的に村 が景観を重要視していることをアピールする。
・協力を得て景観改善が出来た場合も直ちに広報し、マスコミ等で掲載された記事をス クラップしていく。
【サインシステム整備事業】
・屋外広告物を撤去時に、案内誘導型の屋外広告の代わりに独自の案内板をもうけて代 替していたが、案内としての機能性に課題も残っていた(様々な試行錯誤があった)。
・平成4年に、環境文化研究所に「開田高原開発基本計画策定調査」を委託し、特に景 観やサインシステムに重点的な提言を得た。(委託費は840万円で村が単費で捻出し
た。)村にとっては大きい金額だったが、担当者だけでなく行政トップ(村長)も必要 性を確信していたため、委託が可能となった。
【沿道景観整備事業】
契機
・旧開口ヨ村の入り口にあたる国道361号地蔵峠(標高1645m)は道も険しく、トンネル 化が求められていた。一方で地蔵峠から眺めた旧開田村及び御嶽山の景観的魅力は村 の玄関口として象徴的景観であり、旧開田村を訪れる様々な人に親しまれてきていた。
・そこで、トンネル開通(昭和62年)で新たな村の玄関口となるトンネル坑口付近に、
ニヒアリジグ録(末日氏{2⑩ζ(平成18)年.岬胡14.財・一
旧開口ヨ村の新しい景観的魅力を確保しようと考えた。トンネル坑口付近は白樺の自然 林で、別荘や食堂等、屋外広告物をたてるのに最適な場所であった。このため開発に よる景観喪失を避けるため、村が沿道用地を借地することを決めた。
合意形成・手続き等
・平成元年、地権者34名に協力をいただき、坪単価10円で約88,000㎡を借地して事業 スタート。以後7年後に契約見直し。その後5年単位で更新した。
・トンネル開通直後の、まだ沿道に商店、屋外広告物等が皆無の状態の時に地主と直接 交渉により理解を求めたため、特にトラブル等はなかった。
【景観を巡る政策を実施する上でのポイント】
行政内での意識共有
・同じ役場内で仕事をしていても、景観に対する共通の認識が育っているとは限らない。
例えば、交差点への信号機や照明灯を設置する場合、普通に設置してしまえばポール の色等は指定しない。(このため、せっかく他の箇所で景観になじむ茶色系の使用を推 進していても統一できない、というような状況が生じる)一まずは、行政内で景観の重 要性、そのための施策のあり方を共有事項にするための努力が必要である。
住民とのコンセンサス
・住民意見の吸い上げを重視し、住民の主体的活動を後押しすることが重要。そのため には住民の自主的なまとまり(旧開口ヨ村では「区長(合計15区)」)を通して、住民意 見を聞き、また行政の考え方を丹念に説明した。さらには区長に対する啓蒙活動を行
った。
関係組織自体の意識向上
・観光協会等の関連組織の意識向上も重要である。そのために研修や講師を呼んでの教 育・啓蒙等も積極的に行っていくことが効果的である。
【当目提供いただいた資料】
・冊子「心安らぐふるさとを目指して」(平成16年3月長野県開田村)
・冊子「景観を行がした村づくり〜新聞報道から〜」(平成16年1月長野県開田村)
・冊子「日本でもっとも美しい村」連合(NP0法人「日本で最も美しい村」連合)
・雑誌「農村景観2006年8月号」(農林水産省農村振興局)
・改善事例写真コピー数点
・パンフレット「第7回中部の未来創造大賞」
以上