第 3 章 船 型 データベースの構 築 とその評 価
3.4 船型データベースの特徴
3.4.1 推進性能
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59 ものと考えられる。
Fig. 3.13 Deformation history of form factor (1 + 𝑘) and thrust deduction fraction (𝑡) at model-scale for 33CT (green: V-type, blue: U-type (MS No.852)).
Fig. 3.14 Deformation history of form factor (1 + 𝑘) and thrust deduction fraction (𝑡) at model-scale for 82BC (green: V-type, blue: U-type (MS No.842)).
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② 749GT DB1
2.2.2 項に記載の手法で評価した 749GT DB1(358船型)の船速 12knots における
制動馬力BHP (以下、所要馬力)と方形係数𝐶𝐵の相関関係を Fig. 3.15 に示す。Fig.
3.15 から本船型群の制動馬力BHPは方形係数𝐶𝐵との間に強い相関があることがわか る。一方、𝐶𝐵= 0.74 から 0.8の範囲に同一の𝐶𝐵の所要馬力に対して、極端に小さい算 定結果がある。これは、方形係数が大きい範囲において、特に造波計算の不安定性 のために収束に至らなかったケースであると考えられる。ただし、赤色四角の749GT原 船型ならびに黄色下三角の 8 隻の基本船型については計算収束が確認されており、
この範囲内の結果は正しく収束したものと判断できる。なお、𝐶𝐵が0.73を超える船型は 所要馬力が過大で、実用的な内航船の船型ではない。
Fig. 3.15 Distribution of BHP at 12 knots vs. CB.
船型群の推進性能推定結果について、抵抗・自航の要素ごとに分析する。前述の とおり本船型群の制動馬力BHPは方形係数𝐶𝐵との間に強い相関がある。Fig. 3.16 に 示すとおりこの要因は、造波抵抗係数𝐶𝑊に𝐶𝐵を基準とした強い相関が見られるためで ある。ここで、図中の誤差範囲は、Table 2.3 に示した数値解析不確かさ(95%信頼区 間)である。本研究において CFD計算による造波抵抗係数𝐶𝑊は、造波計算の抵抗値 と二重模型流れの抵抗値との差で算定している。
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Fig. 3.17 に造波計算の船長を基準とした無次元抵抗値𝐶𝐷𝐹𝑆と二重模型流れの無
次元抵抗値𝐶𝐷𝐷𝑀をそれぞれ示す。𝐶𝐷𝐹𝑆と𝐶𝐷𝐷𝑀が、それぞれ一様なばらつきを有して いることから、Fig. 3.16 の結果は数値解析の誤差ではなく、数値解析で捉えられた有 意な物理現象であると推論できる。
Fig. 3.16 Distribution of wave resistance CW vs. CB.
Fig. 3.17 Distribution of total resistances of free surface model and double model vs.
CB.
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ここで改めて、前記と同様に𝐶𝐵で整理した系統的船型群の形状影響係数(1 + 𝑘)を Fig. 3.18 に、推力減少係数(1 − 𝑡)をFig. 3.19、有効伴流係数(1 − 𝑤𝑇)をFig. 3.20、 プロペラ効率比(𝜂𝑅)をFig. 3.21にそれぞれ示す。図中の誤差範囲は Table 2.3に示 した数値解析不確かさである。本研究で構築した 749GT DB1 船型データベースは、
形状影響係数に対して数値解析不確かさと同程度の性能変化があり、造波抵抗、自 航要素に対しては数値解析不確かさの数倍の性能変化がある。このため、本船型 データベースは推進性能の差を有意に議論できると判断する。
Fig. 3.18 Distribution of 1 + k vs. CB.
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Fig. 3.19 Distribution of 1 - t vs. CB.
Fig. 3.20 Distribution of 1 - wT vs. CB.
Fig. 3.21 Distribution of 𝜂𝑅 vs. CB.
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749GT DB1船型群(358船型)の所要馬力を、設計パラメータである船長(𝐿𝑃𝑃)、船
幅(𝐵)、喫水(𝑑)で整理して、Fig. 3.22とFig. 3.23 に示す。図中赤色四角は水槽試験 を実施した 749GT 原船型、黄色下三角は 8 隻の基本船型、丸印の色は赤いほど所 要馬力が大きいことを示す。Fig. 3.22より喫水の浅い船型では所要馬力が大きくなる。
一方 Fig. 3.23 より船長と船幅は、喫水と比較して所要馬力に与える影響が小さいこと
がわかる。これは喫水の浅い船型では𝐶𝐵が大きくなることに加え、船尾にプロペラ単独 効率の低い小直径プロペラしか配置できないためである。
次に Fig. 3.16 に示した船型パラメータ𝐶𝐵と造波抵抗の関係について述べる。本船
型群は船型パラメータ𝐶𝐵と造波抵抗との間に強い相関がある。造波抵抗は造波抵抗 理論によって𝐶𝑃カーブから算定できる。このことから推論すると𝐶𝑃カーブを𝐶𝐵の関数で 規定する本研究の船型群の生成手法がこの相関の主因であると考えられる。
これを一般化し本研究の船型群の生成方法と独立した関係性を明らかにするため には、経験則的な設計パラメータで谷口ら [45]によって提案されている𝐶𝑃カーブの傾 きなどより詳細な設計パラメータで船型データベースを整理する必要がある 。なお、
749GT 原船型の造波抵抗係数𝐶𝑊は、系統的に生成された船型群の𝐶𝐵に対する平均
的な𝐶𝑊よりも小さい。これは 749GT 原船型の船型開発(𝐶𝑃カーブのいわゆる肩張り、
肩落ち傾向、船首バルブ等)の有効性を示している。
一方、本船型群は Fig. 3.20、Fig. 3.21 に示すとおり有効伴流係数(1 − 𝑤𝑇)、プロ ペラ効率比(𝜂𝑅)に𝐶𝐵との間に相関関係がある。一般的(例えば [45]) に形状影響係 数と船尾𝐶𝑃カーブとの間には相関があると言われているが、本船型群では船尾𝐶𝑃カー ブと相関関係にある𝐶𝐵と形状影響係数との間に強い相関は見られない。
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Fig. 3.22 Distribution of BHP at 12 knots vs. 𝐿𝑃𝑃 and d.
Fig. 3.23 Distribution of BHP at 12 knots vs. 𝐿𝑃𝑃 and 𝐵.
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