第 3 章 調査結果
3.1 天然ガスセクターの現状
3.1.6 天然ガスの搬送
3.1.6.2 建設中および計画中のガスパイプライン
これらの図によると、ガスの産出地域は主に北東部にあり、西部および南西部へのガ スの搬送経路が整備されていないことが判る。また現状のパイプラインネットワーク システムは経路の二重化が十分に行き届いておらず、さらに圧縮機が未設置であるこ となどから、ガス消費の最大負荷時におけるガス需要家に対するガスの供給圧力を一 定に維持できないといった現象が現れている。
また、パイプラインの操業に利用される SCADA システムは、英国国際開発省(DFID)
の支援により 1997~2003 年に設置工事(設計施工一括請負契約)が実施され、その後 2 年間の運転保守期間を経て、2005 年に GTCL へ引き渡されたものであるが、以下の問 題により現在は機能不全に陥っている。
(1) 2005 年以後拡張されているパイプラインネットワークの設備に対し、SCADA 設備 の整備が間に合っておらず、SCADA で監視することができない設備が存在してい る。
(2) 設計からすでに 10 年以上経過しており、SCADA に使用されている機器および部品 は最新のものよりも一世代ほど古いタイプになっていることから、保守のための 予備品などの調達が困難となっている。
このため、今後も計画されているパイプライン網の拡張ならびに天然ガス需給の逼迫 を計画的に管理するためにも、パイプライン網全体を監視するための SCADA システム の整備が急務である。
表 3.1.21 現在建設中のパイプラインシステム補強プロジェクト
List of Projects Description Start End Fund
U1 Monohordi - Dhanua Pipeline,
Elenga - East Bank of Jamuna Bridge Pipeline
37 km (Monohordi - Dhanua),
14 km (Elenga - East Bank of Jamuna Bridge),
30 inch.
2006 2012 ADB
U2 Compressor at Ashuganj and
Elenga 2011 2014 ADB
U3 Compressor Stations at Muchai 2006 2012 PSC Fund U4 Hatikumrul-Ishwardi-
Bheramara Pipeline
87 km, 30 inch 2006 2012 ADB
U5 Bonpara-Rajshahi Pipeline 53 km, 12 inch 2006 2012 ADB U6 Bheremara-Khulna Pipeline 165 km, 20 inch 2007 2013 ADB U7 Bakhrabad-Siddhirganj
Pipeline
60 km, 30 inch 2007 2013 IDA
U8 Ashuganj - Bakrabad Pipeline 60 km, 30 inch 2011 2013 GoB/
GTCL U9 Titas Gas Field to A-B Pipeline 8 km, 24 inch 2010 2012 GTCL U10 Bibiyana - Dhanua Pipeline 138 km, 36 inch 2011 2013 GoB/
GTCL U11 Maheshkali - Anowara Pipeline 91 km, 30 inch 2011 2012 GoB/
GTCL
出所:GTCL
表 3.1.22 今後計画されているプロジェクト
List of Projects Description Start End Fund P1 Langalband (Narayanganj) -
Mawa pipeline. 40 km, 30 inch 2011 2014 - P2 Pipeline along Padma Bridge 20km, 30 inch 2010 2013 - P3 Bakhrabad - Feni pipeline. 91 km, 30 inch 2013 2017 - P4 Zajira - Khulna pipeline. 110km, 30 inch 2013 2017 - P5 Bogra - Rangpur pipeline. 100 km, 20 inch 2013 2016 - P6 Feni- Chittagong
*1Planned in Gas
Sector Master Plan 2006 (estimated for gas pipeline network analysis)
2025 -
P7 Dhanua – Elenga Planned in Gas Sector Master Plan 2006 (estimated for gas pipeline network analysis)
2025 -
P8 West Bank of Jamuna Bridge – Nalka
Planned in Gas Sector Master Plan 2006 (estimated for gas pipeline network analysis)
2025 -
P9 Sunetra – Kishorganj *2 Accrodning to new discovery gas reserve of Sunetra 80km, 20”
*1:導管解析実施にあたり本パイプラインは実施される見込みであったため、導管解析には本パイプラインを組 み込んで実施しているが、第二次現地調査において本パイプラインは LNG 輸入により不要になるとの情報を GTCL より得た。
*2:本パイプラインは上記 U10 に接続される計画であるが導管解析時に本パイプラインの計画についての情報が 得られなかったため、導管解析の実施に本パイプラインは組み込まれていない。ただし Sunetra からの天然ガス 生産見込み量については、近傍ガス田である Bibiyana に加算する形で導管解析に反映済みである。
表 3.1.21 におけるプロジェクトのうち、U1 および U3 については建設作業が進んでお り、GTCL によると Muchai のコンプレッサーについてはほぼ工事が終了段階にあるとの ことであった。
U2 に関しては 10 月 21 日に韓国のヒュンダイ社と契約し、工事期間は前払金受領後 24 ヶ月であるが、第二次現地調査(11 月 14 日~12 月 9 日)点で支払いは済んでいない。
U10 の Bibiyana-Dhanua パイプラインは、天然ガスを多く産出する Bibiyana からのガ スを「バ」国西部地区に供給する上で重要なパイプラインであり、早急に工事を実施 する計画であるとの回答があった。
また U11 の Maheshkali-Anowara パイプラインは、天然ガス供給の逼迫に対応するべく 計画している LNG の輸入において、チッタゴン地域に建設が予定されている LNG 受入 基地から GTCL の既存パイプラインまでを結ぶものであり、LNG 輸入計画に合わせて工 事が計画されている。
表 3.1.22 に示した今後計画されているプロジェクトはその必要性を認識しつつも、資 金面でのめどがついておらず、当面実施している建設中のプロジェクトに注力してい くとのことであった。