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第 3 章 調査結果

3.2 天然ガスセクター開発目標に対する達成状況および阻害要因の分析

3.2.2 天然ガスセクター開発におけるボトルネック

3.2.2.1 ボトルネックの整理

これまでの入手情報や分析結果を踏まえ、天然ガスセクター開発のボトルネックとな っている事項とその起因事由を以下に整理する。

(1) SOGC の新規ガス田開発、既存ガス田生産能力増強の遅延によりガス生産が不足し ている。

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開発投資資金が不足し、必要な資機材、要員を確保できない。

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開発計画の作成・履行能力が不足し、開発関連技術も最新のものから遅れて いる。

(2) IOC との天然ガス生産分与契約(PSC)締結の大幅遅延等によりガス生産(探鉱)

開始が遅延している。

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海上鉱区の隣国との領土権問題の解決が遅れている。

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PSC 条件が IOC の投資意欲を十分に促進するものでない。

(3) 既存ガスパイプライン網の整備(二重化、昇圧施設設置、SCADA システムのリハ ビリ拡大他)が不十分なため、系統上の一部地域で供給不良(ガス流量・圧力不 足)が発生している。

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整備資金が不足している。

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既存ガスパイプライン網のメンテナンス(ピッギング等)が不十分。

(4) 現在の国内ガス販売価格(2011 年 4 月時点:平均 1.31US$/MCF)は国際スポット価 格(17US$/MCF)の約 8%と低く設定されて多額の間接補助金が支払われている形に なっているため、将来的に「バ」国内産天然ガスの全エネルギー需要に占める割合 が逓減する一方、海外からの天然ガス及びその他化石燃料-の依存度が高まった場 合、「バ」国財政への重大な影響が懸念される。

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政治的な事由等によりガス料金値上げが容易にできない。

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ガスセクター全般(主に上流)の既存ガス料金制度(料金決定)が不透明。

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ガスセクター内及び政府機関等とのガスの授受に関わる契約が未だ完全に確 立されていない。

(5) 天然ガスが非効率的に使用あるいは浪費されている。

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ガス料金が低い。

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旧式の低効率の機器類(発電所、肥料工場、自家発電、ガス器具、他)が使 用されている

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省エネ、資源の有効利用に対する消費家の意識が不足している。

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システムロス(計量など)の管理が不十分

(6) ガスセクターではこれまでに国際機関、他援助機関の支援を受けて Master Plan, Action Plan, Reform Roadmap 等に基づいて種々のセクター開発・改革事業が続 けられてきたが、それによる抜本的な改善効果はあまり見えず、以下のような状 況にある。

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セクターの運営に重要な National Energy Policy, Master Plan のアッ プデイトも完了していないまま。

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GSMP2006 で提案されたガス料金の国際価格への段階的調整(2006-2010) は未だ実現できず、最近の GSRR(2009-2012)では今後の方針も明確に示 されていない。

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GSRR(2009-2012)に示される施策にも遅れている事項が多く、ガスセク ター改革が進んでいない。

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種々の開発・改革事業の効果を発現できない理由は、セクター自身は当然の ことそれを取り巻く環境(組織・体制)に問題がある。

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ガスセクターのビジョンを実現するための施策は GSMP2006(Strategy)に明 示されているが、その実施を関係機関に迫る政府の強力なリーダーシップが 不足している。

3.2.2.2 ボトルネックへの対応策

天然ガスセクターが近年の供給能力不足から早期に脱出して健全な事業運営の下で天 然ガスの安定供給を確保できるようにするためには、「バ」国政府は上記のボトルネッ クを解消あるいは改善するために以下の対応策を今後講じていく必要がある。各施策 を開発・生産、輸送、配給、全般の 4 つに大別し、その優先度と効果を表 3.2.6 に示 す。

なお、表 3.2.6 の「D.全般」に含まれる以下の 2 項目に関係する ADB の技術支援案件 (TA Number 7758):「天然ガスの価格改定とセクター間ガス配分(Tariff Reform and Inter-sectoral Allocation of Natural Gas)」が実施されているとの情報があり、現 在の進捗状況を EMRD に確認したが、未だ動いていないとの事であった。

D-2) ガスセクターの運営に関わる政策・規制・計画の整備 D-3) 段階的なガス価格の適正化

この案件のアウトプットとして、ガス価格改定とセクター間ガス配分に関わるロード マップの策定が予定され、天然ガス資源の有効利用の改善効果が期待されている。こ のような案件が直ちに履行されるために、「バ」国政府の強力なリーダーシップが必要 である。

3.2.6 ボトルネックへの対応策

q1q2q3q4q1q2q3q4q1q2q3q4q1q2q3q4q1q2q3q4 A. 開発・生産分野 1) 探鉱、試掘による埋蔵量確認1供給増加 2) 既存ガス田の生産能力の増強1供給増加 3) 新規ガス田の早期開発1供給増加 4) IOC新規ガス田の早期開発(領土権1供給増加 問題解決、PSC契約条件の改善等) 5) LNG輸入1供給増加 6) 隣国からの天然ガス輸入2供給増加 B. 搬送分野 1) パイプライン整備(二重化、コンプレ1供給増加 ッサーステーション設置、ピギング等) 2) 既存顧客に対するSCADAを駆使した効1供給抑制 率的な計画供給(時間あるいは量/地域)  C. 販売分野 1) 従量制導入(特に工場、家庭へのガス1需要抑制 メーター導入) 2) 高効率機器導入(発電所、肥料工場、1需要抑制 自家発電、ガス器具他) 3) 新規顧客に対する接続契約の制限1供給抑制 4) 既存顧客に対するSCADAを駆使した効率2供給抑制 的な計画供給(時間あるいは量/地域) 5) 省エネ、資源保全に関する需要家の啓発教育2需要抑制 D. 全般 1) ガスセクター(企業)の再構築(GSRRに記載される企業統制、1- 企業分割、ペトロバングラの制度上の改革等) 2) ガスセクターの運営に関わる政策・規制・計画の整備1- 3) 段階的なガス価格の適正化1需要抑制 4) 代替エネルギーの開発・供給(石炭、1需要抑制 石油、再生可能エネルギー) 5) 開発・施設整備に必要な資金の確保1- 6) ガスセクターへの民間参入の促進1- 7) 教育・訓練による政策計画策定・組織管理1- ・開発技術・施設維持管理などの能力向上 8) 先進技術の導入2- 注記実施段階準備段階

対応策優先度効果20162012201320142015