3. 介護ロボット別の評価の実施結果
3.1 実施結果 1:HAL
3.1.2 導入方法と評価項目
貸与先の決定から HAL 導入に際し、施設には様々な準備が必要であった。まず、導 入前および導入直後の準備を次に示す。
[1] 導入前と導入直後の準備
No. 実施事項 説明
1 安全講習会の参加
内容: HALの装着から使用、および離脱までに必要 なことを学ぶための講習会
所要時間: 約4時間/回 参加回数: 1-2回
担当: HAL開発メーカーの担当者
2 試用者から同意書の 取り付け
内容: 施設にてHALを試用する方(または家族)か ら下記に関し、書面にて承諾を貰う
(ア) HALの試用
(イ) HAL試用により収集したデータの本事 業での利用
【参考】第2部 資料編 資料3.1 対象者: HALの試用をする全ての施設利用者 3 契約の締結 内容: 無償貸与品(HALとその付属品)を借りるた
めに、貸出し元との契約締結
4 評価方法に関する説明
内容: 評価方法および「評価シート」の利用・記録方 法に関する説明
所要時間: 50-60分/回 開催回数: 2回
担当: 当事業の担当者
[2] 導入中(導入後)の準備
また、導入前と導入直後の準備に追加して、施設には次のような準備が必要であ った。
No. 実施事項 説明
1 HALの使い方に関する サポート
内容: HALの使い方に関するサポート 所要時間: 30-120分/回
回数: 導入後2-3週間は、週に1回ほど。その後は、
2週間に1回。
担当: HAL開発メーカーおよび/または販売会社
2 評価方法に関する 軌道修正
内容: 評価方法および「評価シート」の内容に関する 追加・補足説明
所要時間: 40-60分 回数: 2-3回
担当: 当事業の担当職員
3 担当職員による フォロー
内容: HALの導入に関わる支援 所要時間: 40-70分
回数: 導入後2-3週間は週に1回。その後は3-4 週間に1回。
担当: 当事業の担当職員
[3] 試用の方法
HAL の導入に際しては、貸与先施設との話し合いの結果、次のように試用するこ とを決定した。
No. 導入方法 説明 実施(試用)
回数 対象人数
1
HALの自立・身体 動作訓練
(トレーニング)
各試用者の課題やその日の体調に あわせて、個別プログラムにてト レーニングを行う。
基本的に週2回
(各40分)
各施設 5名以上
[4] HAL の評価項目
さらに、HAL 試用の成果を確認する目的にて行う評価に関しては、大きく「A.基 本動作の機能」 、 「B.アセスメントスケール(評価尺度) 」 、それに「C.意識調査」の 計3エリアを対象にした。
次の評価項目に従って評価した、各試用者の個別事例に関する定性的および定量 的データを集めた。
評価項目
調査周期
評価者
評価方法 試用者 施設
スタッフ 第 三 者
A. 基本動作 の機能
a. 10m歩行
毎月
(計5回)
○ 職員の観察による評価 b. Time up&go test
c. 立ち上がり d. 歩行 e. 階段昇降
B.アセスメント スケール
(評価尺度)
a. 生活満足度(尺度k)
○ b. 日常生活動作(ADL)
c. 認知度(HDS-R)
d. 日常生活動作の自立度
(パーセルインデックス)
C. 意識調査
a. 利用者向けアンケート
試用後
(計1回)
○ 本人による
評価
b. スタッフ向けアンケート ○
なお、各評価項目の説明は以下の通りである。
評価項目 説明
A. 基本動作の 機能
a. 10m歩行
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・10M歩行の歩数および秒数(所要時間)を計測。
b. Time up&go test
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・立ち上がりから戻ってくるまでの秒数(所要時間)を測定。
c. 立ち上がり
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・立ち上がる際の介助の度合いを6段階にて判断。
d. 歩行
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・歩行の際の介助の度合いを6段階にて判断。
e. 階段昇降
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・階段昇降の際の介助の度合いを3段階にて判断。
B.アセスメントスケール (評価尺度)
a. 生活満足度(尺度k)
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・9つの設問にYES/NOの判断。
・「点数」による生活満足度の評価。最高9点、最低0点。
b. 日常生活動作(ADL)
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・10項目の日常生活動作を3~4段階にて判断。
・「点数」による日常生活動作の介助量を評価。最高 20 点、
最低0点。
c. 認知度(HDS-R)
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・9つの設問をYES/NO、または6段階にて判断。
・「点数」による認知度の評価。最高30点、最低0点。
d. 日常生活動作の自立度
(パーセルインデックス)
・施設スタッフの「評価シート」記録による評価。
・10個の項目を2~4段階、1段階5点加算で判断。
・「点数」による日常生活動作の自立度の評価。最高100点 最低0点。
C. 意識調査
a. 利用者向けアンケート ・アンケート調査票の設問に回答してもらい集計する調査。
b. スタッフ向けアンケート ・アンケート調査票の設問に回答してもらい集計する調査。
【注意】「評価シート」については、「第2部資料編 資料3.1」を参照。