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個別評価の紹介

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3. 介護ロボット別の評価の実施結果

3.3 実施結果3:眠り SCAN

3.3.4 個別評価の紹介

眠り SCAN を試用した 2 施設の 16 名中 11 名に対して何らかの介入(ケアプランの 変更・改善)を行なった。残りの 5 名については、睡眠状態が良好であることや本人 の拒否などの理由から介入を行なわなかった。介入した 11 名について、明らかな効果 が認められた者が 4 名であった。一方、明らかな効果は認められなかった者が 6 名、

介入とは関係なく睡眠が改善していた者が 1 名いた。介入の効果が認められなかった 主な原因として、介入の実施状況が不十分であったこと、介入方法が適切でなかった ことが考えられた。

次に、介入による効果が認められた 4 名の事例を個別に紹介する。

[1] 個別評価の紹介:一人目

4 週間の測定により、睡眠状況および生活リズムを把握した結果、睡眠を

悪化させ生活のメリハリを低下させる下記の原因が考えられた。

(ア) 夜間ベッドにいる時間が長すぎる

(イ) 夕食後すぐにベッドに入っており、就床時間が早すぎる (ウ) 夕方以降にベッドで眠っているときがある

(エ) 起床時刻がやや不規則

(ア) 、 (イ)の結果を受け、下記のプラン実施をした。

就床時刻を

18 時から 20 時頃にする

眠り SCAN による測定開始から介入までの 35 日間(9/24~10/28)と測定終 了直前の 35 日間(11/22~12/26)の睡眠状況を比較した。

ケアプラン前後の夜間の睡眠状況を比較したところ、以下の変化がみられた。

入眠潜時の短縮、

睡眠効率の増加、

WASO の減少

(P. 98の定義を参照)

ケアプラン実施後に睡眠状況が改善したことが示唆された。

就床時刻が平均で

2 時間以上遅くなり、総就床時間が短縮した。

施設スタッフの主観的な評価でも利用者の日中の傾眠が減少しており、ケア プラン実施により生活のメリハリが改善したことが示唆された。

<ケアプランケアプランケアプランケアプラン実施前後実施前後実施前後実施前後ののの睡眠指標の睡眠指標睡眠指標睡眠指標>>> >

介入前 介入後 P値 入眠潜時 [min] 156±75.9 83.4±86.7 0.0004 睡眠時間 [min] 299±122 318±95.7 0.4722 睡眠効率 [%] 41.8±17.5 54.4±17.1 0.0031

WASO [min] 244±105 180±80.8 0.0056

総就床時間 [min] 705±32.0 579±48.2 <0.0001 就床時刻 18:14±0:18 20:30±0:32 <0.0001 起床時刻 5:59±0:26 6:09±0:35 0.1929

【注意】 睡眠指標の結果は平均±標準偏差で示した。統計学的解析は独立2群 のt検定を用い、統計学的有意水準は5%未満を統計学的に有意とした。

B さん

80 要介護 2。睡眠導入剤服用

ケアプラン実施前(35 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

ケアプラン実施後(35 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

[2] 個別評価の紹介:二人目

4 週間の測定により、睡眠状況および生活リズムを把握した結果、睡眠を

悪化させ生活のメリハリを低下させる下記の原因が考えられた。

(ア) 夜間ベッドにいる時間が長すぎる

(イ) 日中も食事の時間を除き、ほとんど一日中ベッドにいる

(イ)の結果を受け、下記のプラン実施をした。

おやつ(15 時頃)の際にフロアーに出てきてくれるように声がけを 毎日する

眠り SCAN による測定開始から介入までの 38 日間(9/24~10/31)と測定終 了直前の 38 日間(11/19~12/26)の睡眠状況を比較した。

ケアプラン前後の夜間の睡眠状況を比較したところ、以下の変化がみられた。

睡眠時間の増加、 睡眠効率の増加、 WASO

の減少

(P. 98の定義を参照)

総就床時間、

就床時刻、起床時刻に有意な変化は認められなかったことから、

日中の離床を促すことで夜間の睡眠が改善したことが示唆された。

<ケアプランケアプランケアプランケアプラン実施前後実施前後実施前後実施前後ののの睡眠指標の睡眠指標睡眠指標睡眠指標>>> >

介入前 介入後 P値 入眠潜時 [min] 23.9±8.6 21.2±8.5 0.1714 睡眠時間 [min] 661±44.9 690±34.9 0.0020 睡眠効率 [%] 84.6±5.8 88.5±4.0 0.0010

WASO [min] 96.6±45.7 68.3±29.1 0.0021

総就床時間 [min] 781±16.9 780±16.7 0.6882 就床時刻 18:34±0:08 18:37±0:08 0.1318 起床時刻 7:35±0:13 7:37±0:12 0.5935

【注意】 睡眠指標の結果は平均±標準偏差で示した。統計学的解析は独立2群 のt検定を用い、統計学的有意水準は5%未満を統計学的に有意とした。

L さん

74 要介護 2。

ケアプラン実施前(38 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF ケアプラン実施後(38 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

[3] 個別評価の紹介:三人目

4 週間の測定により、睡眠状況および生活リズムを把握した結果、睡眠を

悪化させ生活のメリハリを低下させる下記の原因が考えられた。

(ア) 夜間ベッドにいる時間が長すぎる

(イ) 夕食後すぐにベッドに入っており、就床時間が早すぎる (ウ) 起床時刻が不規則

(エ) 夜間にベッドを離れる時間がある

(ウ) 、 (エ)の結果を受け、下記のプラン実施をした。

毎朝 5 時に窓のカーテンを開け、灯りをつけて声かけをする

眠り SCAN のモニター画面を確認し、覚醒したなどのタイミングで適宜

訪室する

眠り SCAN による測定開始から介入までの 34 日間(9/24~10/27)と測定終 了直前の 34 日間(11/23~12/26)の睡眠状況を比較した。

ケアプラン前後の夜間の睡眠状況を比較したところ、以下の変化がみられた。

離床回数の減少

夜間に脱衣行為が認められる利用者であったが、訪室することで脱衣行為を

防ぐことができた。訪室により離床回数が減少し、事故リスクの低減に役立っ たことが示唆された。

<ケアプランケアプランケアプランケアプラン実施前後実施前後実施前後実施前後ののの睡眠指標の睡眠指標睡眠指標睡眠指標>>> >

介入前 介入後 P値 入眠潜時 [min] 43.7±33.9 37.5±17.8 0.3490 睡眠時間 [min] 354±89.1 320±79.3 0.0980 睡眠効率 [%] 56.4±13.4 51.0±12.1 0.0850

WASO [min] 205±81.2 234±77.0 0.1434

総就床時間 [min] 627±40.4 626±31.6 0.9389 就床時刻 18:54±0:21 18:53±0:15 0.8408 起床時刻 5:21±0:39 5:20±0:30 0.8522 離床回数 [回] 1.7±1.7 0.4±0.8 0.0003

【注意】睡眠指標の結果は平均±標準偏差で示した。統計学的解析は独立2群 のt検定を用い、統計学的有意水準は5%未満を統計学的に有意とした。

M さん

79 要介護4。

ケアプラン実施前(34 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

ケアプラン実施後(34 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

[4] 個別評価の紹介:四人目

4 週間の測定により、睡眠状況および生活リズムを把握した結果、睡眠を

悪化させ生活のメリハリを低下させる下記の原因が考えられた。

(ア) 夜間ベッドにいる時間が長すぎる

(イ) 夕食後すぐにベッドに入っており、就床時間が早すぎる (ウ) 起床時刻が不規則

(ウ)の結果を受け、下記のプラン実施をした。

毎朝 5 時に窓のカーテンを開け、灯りをつけて声かけをする

眠り SCAN による測定開始から介入までの 29 日間(9/29~10/27)と測定終 了直前の 29 日間(10/28~11/25)の睡眠状況を比較した。

ケアプラン前後の夜間の睡眠状況を比較したところ、以下の変化がみられた。

WASO

の減少

(P. 98の定義参照)

起床時刻が有意に早くなり、総就床時間(就床から起床までの時間)が有意

に減少していた。つまり、夜間ベッドにいる時間が短くなった。起床時刻の標 準偏差が介入後に小さくなっていることから、起床時刻が規則正しくなったこ とが分かる。生活リズムの改善により睡眠途中に目が覚める時間が減った

WASO

の減少)ことが示唆される。

<ケアプランケアプランケアプランケアプラン実施前後実施前後実施前後実施前後ののの睡眠指標の睡眠指標睡眠指標睡眠指標>>> >

介入前 介入後 P値 入眠潜時 [min] 9.9±3.0 11.6±6.4 0.2077 睡眠時間 [min] 577±62.7 576±41.2 0.9352 睡眠効率 [%] 87.1±8.8 90.5±6.1 0.0906

WASO [min] 73.6±58.5 43.7±35.7 0.0230

総就床時間 [min] 664±36.5 637±28.4 0.0035 就床時刻 18:44±0:13 18:48±0:15 0.3755 起床時刻 5:48±0:38 5:25±0:25 0.0106

【注意】睡眠指標の結果は平均±標準偏差で示した。統計学的解析は独立2群 のt検定を用い、統計学的有意水準は5%未満を統計学的に有意とした。

P さん

78 要介護 5。

ケアプラン実施前(29 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

ケアプラン実施後(29 日間)

睡眠 覚醒 離床 電源

OFF

[5] 個別評価の紹介:他の 12 名

次に、特に介入を行うことがなかった他の

12

名の結果を示す(眠りの状況お

よび生活リズムを把握するために測定した当初

4

週間のデータを示す) 。睡眠状況お よび生活リズムは人それぞれであること、眠り

SCAN

が利用者の生活リズムを

把握するのに役立つことが示唆される。

評価の実施結果 : 眠り SCAN-特養施設 A

A さん

女 95

要介護

3。

C さん

女 75

要介護

3。夜中起きて徘徊する。

D さん

男 74

要介護

3。頻尿、夜中何回も起きる。

E さん

男 85

要介護

4。頻尿。

F さん

男 94

要介護

2。昼間傾眠。夜起きだして身だしなみを整える。

G さん

女 80

要介護

4。覚醒時の体動が多い(かゆみによるもの)

H さん

男 73

要介護

4。

評価の実施結果 : 眠り SCAN-特養施設 B

I さん

女 100

要介護

4。

J さん

85 要介護 2。10/5~10 にかけて体調を崩す。

K さん

男 84

要介護

2。

N さん

男 75

要介護

4。睡眠中の不随意運動が認められる。

O さん

女 92

要介護

3。

3.3.5 意識調査の結果

ドキュメント内 Microsoft Word - 0. 目次.docx (ページ 110-127)