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3.1 ガンマ線観測将来計画

3.1.1 CTA

CTA(Cherenkov Telescope Array)は欧州を中心として進められている 国際協力による次世代のチェレンコフ望遠鏡によるγ線観測の大計画で

ある[8]。北半球、南半球の両半球に大気チェレンコフ望遠鏡を並べた大

規模観測装置群を作り、1つのプロジェクトで全天をカバーするという計 画である。

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図 3.1: CTA望遠鏡配置のイメージ図[8]。中心付近から外に行くほど望 遠鏡の口径は小さくなる。中心付近の濃い灰色の円の半径が70 m程度。

図3.1にCTA計画における大気チェレンコフ望遠鏡配置のイメージ図 を示す。図で中心付近の濃い灰色円で囲った部分が半径70 m程度、その 外の薄灰色円の部分が半径250 m程度である。中心部(濃灰色円)には大

口径の望遠鏡(口径20〜30 m程度)、その周囲(薄灰色円)には中型(口径 10 m程度)を配置、更にその外側には小型の望遠鏡(口径10 m未満)を半 径数km程度に渡って配置する予定である。IACTでは、口径が大きい方 がガンマ線の電磁シャワーからのチェレンコフ光をより多く集める事が 出来るため、口径が大きい方がより低いエネルギーまで見る事が出来る。

また、ガンマ線のエネルギーが上がるほど単位面積当たりのイベント数 は減少するので高いエネルギーのイベントを得る為には望遠鏡を配置す る面積を大きくする必要がある。従って、エネルギー閾値(Ethreshold)は中 心部から70 mのところで〜10-20GeV、250 mのところで〜50-100GeV、

数 kmのところで〜1-2TeVを想定しており、今までよりもはるかに広い エネルギー帯についての情報が全天に渡って得られるのである。

次にCTAでのsensitivityについてみていく。図3.2にsensitivityのレ ンジを示す。

図 3.2: CTA計画が目指すsensitivity(赤)。現行のどの大気チェレンコフ 望遠鏡よりも10倍以上良いsensitivityが期待出来る。

図に示すように、CTA計画では現行のどの大気チェレンコフ望遠鏡よ りも10倍以上良いsensitivityが期待でき、より少ない観測時間で詳しい 測定が可能になっていく。

CTA計画はプロジェクト開始から5年以内に観測を開始し、本観測を 8年以内に開始することを目指して動き出している。

3.2 今回の R&D の概要

今回行なったR&Dは現行PMTでのパフォーマンステストとその修繕 および次世代望遠鏡PMTの選定と設計、開発である。その詳細を以下に 示す。

1. 現行PMTでのパフォーマンステスト(時間短縮、信頼性向上のた めの測定法の変更を含む)

2. 現行PMTの故障原因の判定とその修理

3. 現行PMTよりも量子効率が高い次世代PMTの性能測定とその評価 4. 現行PMT、次世代PMTでのアフターパルスの測定とその評価 上記の内容は、現在のCANGAROO-III計画に必要である事はもちろん、

CANGAROO-IIIの次期計画、さらには次世代の大気チェレンコフ望遠鏡

実験にも繋がるR&Dとして行なった。3.、4.に関しては、量子効率の高 いPMTの開発とその性能評価とともに、大気チェレンコフ望遠鏡に使用 されるPMTのアフターパルスに関しての正確な情報を得る事を目的とし て行なった。これらはCANGAROO-IIIの次期計画、次世代の大気チェ レンコフ望遠鏡実験にとって重要なテーマである。

次項4章から実際に行ったR&Dについて述べていく。

第 4 PMT R3479 パフォーマ