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(1)外国株券等の保管及び振替決済制度

外国株券等の売買に伴う決済は、株式会社証券保管振替機構における外国株券等の保管及び振 替決済制度により行われます。この制度においては、証券会社や銀行等が証券保管振替機構に参 加者口座を設け、証券保管振替機構及び東証の定めるところにより、一般の投資家は、証券保管 振替機構の参加者である証券会社や銀行等に顧客口座を設けます。東証における外国株券の普通 取引の決済は、内国株券の場合と同様、約定日から起算して4営業日目に、証券保管振替機構の 外国株券等の保管及び振替決済制度における口座振替により行われます。

外国株券等保管振替決済についての証券保管振替機構ホームページの説明もご参照ください

(http://www.jasdec.com/system/foreign/)。

なお、外国株券等の券面は、日本国内に持ち込まれず、証券保管振替機構が指定する当該上場 外国会社の本国等における保管機関に保管され、実質株主(外国株券等の実際の所有者である顧 客)の所有分は顧客口座の残高として記録されます。

(2)配当金の交付

配当金は、保管機関が当該上場外国会社の本国で証券保管振替機構に代わって受領し、日本の 配当金支払取扱銀行(信託銀行、都市銀行)に送金します。同配当金を受領した配当金支払取扱 銀行は、株式事務取扱機関である信託銀行が作成した実質株主リストに従い、実質株主の指定す る銀行口座への振込み又は郵便為替により支払います。

また、配当金の支払いは、すべて円貨により行われます。円貨への換算は、原則、配当金支払 取扱銀行が配当金を受領した日における東京外国為替市場の対顧客直物電信買相場により行われ ます。

(3)利益配当に係る権利確定日の設定

記名式株券の場合、原則として上場外国会社の本国における基準日と同日としています。大部 分の無記名式株券の場合は、配当金支払日の前営業日を東証における権利確定日としています。

配当金は、これら権利確定日現在の実質株主に支払われます。

14 外国株の株式事務及び決済制度については、以下の東証ウェブサイトでも確認いただけます。

http://www.tse.or.jp/rules/clearing/fclearing/clearing.html

(4)新株予約権その他の権利

新株予約権が付与された場合、実質株主が新株の引受けを希望し、参加者を通じて払込代金を 支払うときは、証券保管振替機構が当該予約権を行使することにより新株式を引き受け、実質株 主の顧客口座に新株式が記録されます。払込みは基本的に円貨で行われます。

一方、実質株主が新株式の引受けを希望しないとき、あるいは、証券保管振替機構が本国の払 込日程等を勘案して、予約権の行使は不可能と判断するときは、証券保管振替機構が当該予約権 を本国市場で一括して売却処分し、株式事務取扱機関を通じて実質株主にその代金が支払われま す。また、東証単独上場銘柄等で東証に当該新株予約権市場が設けられる場合には、証券保管振 替機構による一括売却処分は行われず、実質株主が当該市場で新株予約権を売却することができ ます。

株式分割、無償交付等によって割り当てられた株式は、保管機関がこれを受領し、証券保管振 替機構を経由して実質株主の顧客口座に記録されます。ただし、1株未満の株券については、本 国の有価証券市場で売却処分され、株式事務取扱機関を通じて実質株主に代金が支払われます。

ただし、諸権利の売却市場がない場合等においては、その権利を放棄せざるをえないこともあ ります。

(5)株主総会における議決権の行使

株主総会の議決権は、実質株主の指示(議決権代理行使指図書の提出)に従って証券保管振替 機構が行使し、実質株主からの指示がない場合は、議決権は行使されません。

また、本国において株主総会に係る基準日が設定される場合には、日本においても本国と同日 の基準日が設定され、基準日現在の実質株主に対して招集通知、議決権代理行使指図書等の書類 が送付されますので、それらに基づき権利行使することができます。

なお、基準日が設定される場合であっても、招集通知の実質株主への招集通知の送付等が日程 的に困難である時は、会社が新聞で公告する期間内に、株式事務取扱機関において議決権を行使 するための所定の手続きが必要となります。

株主総会のための基準日が設定されない会社の場合、実質株主が議決権を行使しようとすると きには、会社が新聞で公告する期間内に、株式事務取扱機関において所定の手続きをする必要が あります。

なお、東証の企業行動規範の遵守すべき事項として、「上場外国会社における議決権行使を容 易にするための環境整備」が定められています。詳しくは、10(3)c(d)をご参照くださ い。

(6)株券の返還

東証で購入した外国株券を本国等の有価証券市場で売却することもできます。その場合には、

証券保管振替機構の保管機関から証券会社等の保管機関へ保管替えの後、売却することになりま す。また、東証において上場廃止となった場合についても、証券保管振替機構の現地保管機関か ら証券会社等の保管機関へ保管替えすることとなります。

株式事務・配当金支払事務等の流れ

(7)東証の上場管理制度上の取扱い

以上の株式事務及び決済制度を前提として、上場外国会社には以下のような義務が課せられている。

a.上場外国会社における本邦内代理人・情報取扱責任者の選任

〔本邦内における会社の代理人の選任〕

上場外国会社は、本邦内に住所又は居所を有する者であって、東証との関係において一切の 行為につき当該上場外国会社を代理又は代表する権限を有する者を本邦内代理人として選定 することが義務付けられています。

本邦内代理人は、原則として当該上場外国会社の役職員から選定することが義務付けられて いますが、役職員からの選定が困難な場合には、東証の承認する者を選定することができます。

【上場規程第426条】

〔東証を主たる市場とする上場外国会社等〕

東証を主たる市場とする上場外国会社は、株主の多くが日本国内に分布すると考えられるこ とから、円滑な連絡・照会等のため、原則として、日本国内において、取締役・執行役又はこ れに準ずる役職の方から情報取扱責任者を選任し、東証に届け出ることが義務付けられていま す。

情報取扱責任者は、東証との連絡窓口となるほか、重要な会社情報の社内管理や適時開示を 担当していただくことになります。

なお、情報取扱責任者は、東証との間で円滑な連絡体制が確保できる場合には、上場外国会 社の本国等に居住することも可能です。詳細については、事前に東証に相談してください。

【上場規程第417条】

b.名義書換取扱所等の設置

上場転換社債型新株予約権付社債券を発行する上場外国会社は、上場転換社債型新株予約権 付社債券に係る新株予約権の行使事務取扱所又は取次所を東京都中央区、千代田区、港区又は 東証の定める場所のいずれかに設置することが義務付けられています。

【上場規程第423条】

c.適切な株式事務及び配当金支払事務の確保

上場外国会社は、以下に掲げる外国株券等実質株主に対する株式事務及び配当金の支払事務 が適切に行われることを確保することが義務付けられています。

イ.日本語により、剰余金の配当、新株予約権の付与その他株主の権利又は利益に関する 上場外国会社(上場外国株預託証券等の発行者である場合には、上場外国株預託証券等 に係る預託機関等を含みます。)による措置に係る通知を行うこと。

※ 通知は、東証の承認を得て、本邦内における公告(上場内国株券の発行者が行う公告 に準じて行うものとします。)、株式事務取扱機関等に備え置く方法その他東証が定め る方法により行うことができるものとしています。

ロ.日本語により、年次報告書、半期報告書、四半期報告書等の事業報告書(半期報告書 は四半期報告書をもって代えることができる。)の通知を行うこと。

※ 当該報告書は、東証が定めるところにより、要約して作成することや、他のもので代 替することができるものとしています。なお、上場外国会社が株主に対して当該通知 を行わない場合は、これらの通知を行う必要はありません。

【上場規程第425条】

d.権利確定のための期間又は期日の届出及び公告

上場外国会社は、議決権を行使する者、配当若しくは株式の割当てを受ける者そ他株主とし て権利を行使すべき者を確定するために、一定の期間又は期日を定める場合(上場外国株預託 証券等の発行者である場合には、上場外国株預託証券等に係る預託機関等が当該外国株預託証 券等に関して権利を行使すべき者を確定するために一定の期間又は期日を定める場合)には、

当該期間又は期日をその2週間前(当該上場外国会社の本国等において要する届出及び公告の 期限が当該期間又は期日の前2週間に満たない場合は、当該期限前)に東証に届け出ることと し、かつ、日本国内において日本語により公告することが義務付けられています。ただし、以 下の場合は、日本国内における日本語による公告を省略することができます。

イ.株主総会における議決権を行使する者を確定するために一定の期間又は期日を定める 場合の当該期間又は期日の公告。ただし、議決権を行使するために必要な書類が当該総 会開催日前に実質株主に交付される場合に限ります。

ロ.配当を受ける者を確定するための一定の期間又は期日があらかじめ定められている場 合の当該期間又は期日の公告

ハ.本邦内において行使することが不可能又は著しく困難な権利のうち、特にその経済的 価値が低いと東証が認めたものを行使する者を確定するために一定の期間又は期日を定 める場合の当該期間又は期日の公告

ニ.公告すべき内容に相当する内容について東証が定める方法により開示した場合の当該 内容の公告

【上場規程第430条】

e.上場外国株預託証券等に係る預託機関等に関する決定の届出

上場外国株預託証券等の発行者は、上場外国株預託証券等に係る預託機関等が、当該上場外 国株預託証券等に表示される権利に係る外国株券につき配当又は新株予約権その他の権利が 付与された場合において、当該外国株預託証券等に関する当該権利等の処理について決定を行 ったときには、直ちに東証に届け出ることが義務付けられています。

【上場規程第431条】