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⑴ 概要

 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住 者(以下「居住者等」といいます。)が、平成 28年 1 月 1 日以後に上場株式等の譲渡(有価証 券先物取引の方法により行うもの並びに法人の 自己の株式又は出資の一定の取得及び公社債の 買入れの方法による償還に係るものを除きます。

以下同じです。)をした場合には、その上場株 式等の譲渡による事業所得、譲渡所得及び雑所 得については、他の所得と区分し、その年中の その上場株式等の譲渡に係る事業所得の金額、

譲渡所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以 下「上場株式等に係る譲渡所得等の金額」とい います。)に対し、上場株式等に係る課税譲渡 所得等の金額(各種所得控除をした後の上場株 式等に係る譲渡所得等の金額をいいます。)の 15%相当額の所得税(他に個人住民税 5 %)を 課する(申告分離課税)こととされました(措 法37の11①、措令25の 9 ①)。

(注) 上記の上場株式等の譲渡の範囲から「法人 の自己の株式又は出資の一定の取得及び公社 債の買入れの方法による償還に係る譲渡」が 除かれている理由は、下記⑶④又は⑦におい てこれらの事由に基づき交付される金銭等を 上場株式等の譲渡所得等に係る収入金額とみ なすこととされているため、譲渡の範囲から は一旦除外しているものです。

⑵ 上場株式等の範囲

 本特例の対象となる上場株式等とは、株式等

(株式、公社債、投資信託の受益権その他株式 等譲渡益課税の対象となる株式等をいいます。)

のうち次に掲げるものをいいます(措法37の10

②、37の11②、措令25の 9 ②~⑩、措規18の10

①)。なお、本特例の対象となる上場株式等は、

上場株式等に係る 7 %軽減税率や特定口座制度 の対象となっていた上場株式等に新たに一定の 公社債や公社債投資信託等の受益権を追加した ものとなっていますが、この上場株式等の範囲 に追加された公社債等は、一般個人投資家の取 引対象となる公平なアクセスが可能なものとす る観点から、公社債の発行者の情報が一般に公 開され、その商品内容を入手することが容易に 可能なものをそのメルクマールとしています。

① 株式等で金融商品取引所に上場されている ものその他これに類するものとして次に掲げ る株式、公社債等

イ 店頭売買登録銘柄として登録された株式

(出資及び投資法人の投資口を含みます。)、

店頭転換社債型新株予約権付社債(新株予 約権付社債で、認可金融商品取引業協会が、

その定める規則に従い、その店頭売買につ き、その売買価格を発表し、かつ、その新 株予約権付社債の発行法人に関する資料を 公開するものとして指定したものをいいま す。)

(注) 上記の新株予約権付社債には、資産の 流動化に関する法律の転換特定社債及び 新優先出資引受権付特定社債を含みます。

ロ 店頭管理銘柄株式(金融商品取引所への 上場が廃止され、又は店頭売買登録銘柄と しての登録が取り消された株式(出資及び 投資法人の投資口を含みます。)のうち、

認可金融商品取引業協会が、その定める規 則に従い指定したものをいいます。)

ハ 認可金融商品取引業協会の定める規則に 従い、登録銘柄として認可金融商品取引業 協会に備える登録原簿に登録された日本銀

行出資証券

ニ 外国金融商品市場において売買されてい る株式、公社債等

② 投資信託でその設定に係る受益権の募集が 一定の公募により行われたもの(特定株式投 資信託を除きます。)の受益権

(注) 上記の一定の公募は、上場株式等に係る 配当所得等の課税の特例(措法 8 の 4 )の 対象となる公募投資信託の公募と同様です。

③ 特定投資法人の投資口

(注) 上記の特定投資法人は、上場株式等に係 る配当所得等の課税の特例(措法 8 の 4 ) の対象となる特定投資法人と同様です。

④ 特定目的信託(その信託契約の締結時にお いて原委託者が取得する社債的受益権の募集 が公募により行われたものに限ります。)の 社債的受益権

(注) 上記の公募の社債的受益権は、私募公社 債等運用投資信託等の収益の分配に係る配 当所得の分離課税等(措法 8 の 2 )の対象 外となる公募の社債的受益権と同様です。

⑤ 国債及び地方債

⑥ 外国又はその地方公共団体が発行し、又は 保証する債券

⑦ 会社以外の法人が特別の法律により発行す る債券(外国法人に係るもの並びに投資法人 債、短期投資法人債、資産の流動化に関する 法律の特定社債及び同法の特定短期社債を除 きます。)

(注) 具体的には、いわゆる財投機関債や独立 行政法人がその設立根拠法に基づき発行す る債券等が該当します。なお、投資法人債 や特定社債についても、公募発行されたも のなど他の類型に該当すれば、上場株式等 に該当することとなります。

⑧ 公社債でその発行の際の有価証券の募集が 一定の公募により行われたもの

 この「一定の公募により募集が行われた公 社債」とは、その募集が、次に掲げる場合の 区分に応じそれぞれ次に定める取得勧誘によ

り行われた公社債をいいます。

イ その公社債の募集が国内において行われ る場合

 その募集に係る金融商品取引法第 2 条第 3 項に規定する取得勧誘が同項第 1 号に掲 げる場合(多数の者を相手方として行う場 合をいいますが、適格機関投資家のみを相 手方とするものは除きます。)に該当し、

かつ、目論見書にその取得勧誘が同号に掲 げる場合に該当するものである旨の記載が なされて行われるもの

ロ その公社債の募集が国外において行われ る場合

 その募集に係る取得勧誘が金融商品取引 法第 2 条第 3 項第 1 号に掲げる場合に該当 するものに相当するものであり、かつ、目 論見書その他これに類する書類にその取得 勧誘が同号に掲げる場合に該当するものに 相当するものである旨の記載がなされて行 われるもの

⑨ 社債のうち、その発行の日前 6 月以内に金 融商品取引法の規定により有価証券届出書、

有価証券報告書、四半期報告書、半期報告書、

外国会社届出書、外国会社報告書、外国会社 四半期報告書又は外国会社半期報告書(以下

「有価証券報告書等」といいます。)を内閣総 理大臣に提出している法人が発行するもの

(注) 具体的には、株式を金融商品取引所に上 場している会社が発行する私募債や、株式 を金融商品取引所に上場していないが有価 証券報告書等を提出している会社が発行す る社債がこれに該当します。

⑩ 金融商品取引所(これに類するもので外国 の法令に基づき設立されたものを含みます。)

においてその金融商品取引所の規則に基づき 公表された公社債情報(一定の期間内に発行 する公社債の種類及び総額、その公社債の発 行者の財務状況及び事業の内容その他当該公 社債及び当該発行者に関して明らかにされる べき基本的な情報をいいます。)に基づき発

行する公社債で、その発行の際に作成される 目論見書に、その公社債がその公社債情報に 基づき発行されるものである旨の記載のある もの

(注) この公社債情報には、東京プロボンドマ ーケットにおけるプログラム情報(特定上 場有価証券に関する有価証券上場規程の特 例第 2 条)や欧州市場におけるMTNプロ グラムが該当します。

⑪ 国外において発行された公社債で、次に掲 げるもの

イ 有価証券の売出し(その売付け勧誘等が 一定の場合に該当するものに限ります。)

に応じて取得した公社債(ロにおいて「売 出し公社債」といいます。)で、その取得 の時から引き続きその有価証券の売出しを した金融商品取引業者(第一種金融商品取 引業を行う者に限ります。)、登録金融機関 又は投資信託委託会社(以下「金融商品取 引業者等」といいます。)の営業所におい て保管の委託がされているもの

 上記の「一定の場合」とは、有価証券の 売出しに係る金融商品取引法第 2 条第 4 項 に規定する売付け勧誘等が同項第 1 号に掲 げる場合(多数の者を相手方として行う場 合をいいますが、適格機関投資家のみを相 手方とするものを除きます。)に該当し、

かつ、目論見書又は外国証券情報にその売 付け勧誘等が同号に掲げる場合に該当する ものである旨の記載又は記録がなされて行 われる場合です(措令25の 9 ⑤)。

(注) 上記の外国証券情報とは、外国証券売 出しが行われた有価証券及びその有価証 券の発行者に関する情報として公表を義 務付けられているものをいいます(金融 商品取引法27の32の 2 ①)。

ロ 金融商品取引法第 2 条第 4 項に規定する 売付け勧誘等に応じて取得した公社債(売 出し公社債を除きます。)で、その取得の 日前 6 月以内に有価証券報告書等を提出し