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児童を対象とした犯罪・不審行為の傾向

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 37-42)

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38%であり,次いで小学生が23%,中学生が10%,高校生が9%を占める.また各属性の全て,

あるいはほとんどが女性である.事例ごとにみると,下半身露出や痴漢などの性的犯罪で は成人女性が多くを占めるのに対し,声かけ(68%)・つきまとい(48%)・不審行為(46%)

では小中学生が被害者の半数近くを占める.

この 1099 件のうち,被害者が児童(小中学生)のものを抽出し,さらに詳細な分析結果を 示す.被害者が小学生のものが 250 件,中学生のものが 108 件,小中学生同時のものが 2 件の計360件である.図-3.1.3に罪種別の通報件数を示す.図-3.1.1と比較して,属性全体 では多い下半身露出や痴漢など性的犯罪は少なく,声かけが突出して多いことがわかる.

罪種間の件数差の影響を除くため,属性全体に対して児童が被害者の件数が占める割合で みても,つきまとい(49.0%)や不審行為(46.0%)が約半分なのに比べて,声かけ(67.2%)が突出 して多く,逆に痴漢(13.1%)や下半身露出(16.7%)の性犯罪はかなり少ないことがわかる.ま た,児童対象犯罪の中だけでみると,すべての罪種について,小学生が被害者となるケー スが半分以上,特に声かけについては78.8%と中学生が被害者のケースを大きく上回ってい

*1 うち8名(80%)が女の子

*2 うち女子137名(55%),男子48名(19%),不明65名(26%)

*3 うち女子97名(90%),男子5名(5%),不明6名(5%)

*4 すべて女子・女性

*5 うち女子66名(96%),不明3名(4%)

図-3.1.2 財産犯・知能犯を除く犯罪被害者属性(1099件)

37 る.

次に児童が被害者になったケースとそれ以外の発生現場属性を比較した結果を図-3.1.4 に示す.児童,それ以外ともに概ね同様の傾向を示し,路上での発生がほとんどである.

また,児童が被害者になったケースとそれ以外の発生時刻分布および月別発生分布を比較 した結果を図-3.1.5,図-3.1.6 に示す.発生時間帯については,児童以外では夜間に多く発 生するのに対し,児童,特に小学生が被害者となるケースでは 15 時から18 時までの時間 帯が突出して多い.これには,放課後の遊びや塾通いの途中での事例も含まれることが考 えられるが,メールに「下校途中」との記述のあるものも多く,このことから登下校時の 路上周辺で犯罪に遭遇するケースが少なくないと考えられる.また,月別の発生件数につ いては,どの属性についても概ね似たような傾向を示しているが,特に小学生では夏休み となる 8 月に極端に発生件数が少ない.このことからも,下校時に犯罪に遭遇している可 能性が高いことが考えられる.

以上より,本研究では児童を対象とした犯罪および不審行為のうち,登下校,特に下校 時間帯に通学路周辺で発生するケースを中心に取り扱うこととする.なお,一般に児童と いうと小学生・中学生を指すが,モデル化に必要な通学行動に関する情報を把握しやすい 小学生のみを対象とする.

*1 2件とも女子小中学生が被害者

図-3.1.3 児童対象犯罪の罪種別通報件数(360件)

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*1 小中学生が被害者のケース2件を含む

図-3.1.4 財産犯・知能犯を除く犯罪の発生現場属性(1099件)

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*1 小中学生が被害者のケース2件を含む

図-3.1.5 財産犯・知能犯を除く犯罪の発生時間帯分布(1099)

*1 小中学生が被害者のケース2件を含む

図-3.1.6 財産犯・知能犯を除く犯罪の月別発生分布(1099)

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