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ひったくりの傾向

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 71-76)

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これらのうち,警察庁のデータと防犯メールデータのひったくり発生場所別の件数を表

-4.1.1,表-4.1.2 に示す.図からひったくりは道路上で発生するケースがほとんどであるこ

とがわかる.これには後でも示すように,多くの犯人がバイクや自転車などで走行しなが ら犯行を実施し,そのまま逃走することが関係していると言える.

次に,発生時刻について警視庁のデータおよび防犯メールデータを集計した結果を図

-4.1.1,図-4.1.2に示す.どちらも夕方から夜にかけての件数が多く,警察庁のデータは20-22

図-4.1.1 発生時間帯別認知件数(警察庁データ)

図-4.1.2 発生時間帯別件数(福岡県警防犯メールデータ)

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時,防犯メールデータは20-24時がピークとなっている.なお,防犯メールデータについて は,発生時刻が「夕方」,「未明」などのような記述のみで明確ではないもの63件,不明な もの183件を除いているが,そのうち記述があるものでは「夜間」が52件と最も多かった.

図-4.1.3 被害者の年齢・性別認知件数(警察庁データ)

図-4.1.4 被害者属性(福岡県警防犯メールデータ)

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図-4.1.3 に警察庁のデータ,図-4.1.4 に防犯メールデータの被害者属性を示す.図-4.1.3

では,被害者の約9割が女性であり,その中でも60歳以上の女性が被害者になるケースが 最も多いことがわかる.図-4.1.4では,年齢層は不明だが被害者の多くが女性であり,不明 なものを除くと約98.6%を占める.

図-4.1.5に警察庁のデータから得られた共犯形態別の検挙件数を示す.これによると,成

人が犯人のケースが約80.1%と多く,少年が犯人のケースは約18.1%であった.単独犯と共 犯の比率については,成人の場合は約91.5%とほとんどのケースが単独犯なのに対し,少年 の場合は約58.5%が共犯であった.また,防犯メールデータによると,不明なものを除いた 203件すべて犯人は男性であった.このうち35件については共犯である.また,性別が不 明なもの292件のうち,28件は共犯であったと報告されている.

最後に犯人の交通手段を図-4.1.6(警察庁データ),図-4.1.7(防犯メールデータ)にそれぞれ 示す.ともにバイクやスクーターなどといった自動二輪車がもっとも多いことがわかる.

警察庁のデータの自動車447件,自動二輪車4,258件のうち,それぞれ90件,1,946件は盗 難車によるものであった.

以上をまとめると,ひったくり犯は自動二輪車を用い,路上で女性を狙って犯行を実施 するというように,その行動は機会犯罪の特徴を備えている上に,ほぼ画一的にパターン 化することができる.このことから,比較的容易にモデル化のための仮説が立てやすい.

また,路上において自動二輪車に乗った状態で犯行を実施するケースが多く,行動が交通 図-4.1.5 共犯形態別検挙件数(警察庁データ)

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規制や道路ネットワークなどに左右されやすいと考えられ,交通計画的手法での防犯対策 が有効であると考えられる.

図-4.1.6 検挙被疑者が犯行現場から逃走する際に用いた交通手段(警察庁データ)

図-4.1.7 犯人の交通手段(福岡県警防犯メールデータ)

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