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モデルの適用対象と使用データの概要

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 85-89)

4.2 交通量を考慮した住宅地街路一区画内でのひったくり発生のモデル化

4.2.4 モデルの適用対象と使用データの概要

ここでは,福岡市内の戸建て住宅が中心のある住宅地の路上で発生したひったくりを対 象とする.理由としては,前述のように繁華街や商業地などといった来街者が多く,交通 量や人口構成などが変化しやすい場所を避けるためであることに加え,ひったくりをはじ めとした路上犯罪が多発していることによる.図-4.2.6に対象地区内のひったくり発生現場 の一例を示す.ひったくりの発生状況については,福岡県警より入手した当該地区におけ

図-4.2.5 犯行時間が目撃者進入間隔より短い確率Pc’(x)

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図-4.2.7 ひったくり発生時間帯別件数 図-4.2.6 ひったくり発生現場の例

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る2004年1月から翌年11月の間に発生したひったくりに関する資料を用いた.データは被害 届にもとづいた記述形式のものであり,発生地点については詳細な住所に加え,特定の建 物・施設(またはその出入り口)前のように記述されているものである.また,対象地域 の道路の幅員や歩道の有無,発生地点のある道路の区間長などについては,住宅地図や現 地調査によりデータを入手した.

これらのデータによると,当地区でのひったくりはすべてオートバイに乗って行われて おり,発生件数39件のうち発生時刻の特定が可能なものは21件であり,午前9時~午後5時 台が全体の約70%を占める結果となった(図-4.2.7).図-4.1.1,図-4.1.2の警察庁や福岡県警 防犯メールの発生時刻別件数と傾向が異なるのは,対象地区が戸建て中心の住宅街のため,

ターゲットとなる女性の夜間の外出が少ないことや,昼間の目撃者となりうる交通量の少

表-4.2.2 ひったくり発生地点の道路幅員と歩道の有無

地点番号 道路幅員(m) 歩道の有無 地点番号 道路幅員(m) 歩道の有無

1 4 無 21 4 無

2 建物内 22 4.5 無

3 5 無 23 6 有

4 4 無 24 4.5 無

5 4 無 25 4.5 無

6 3 無 26 1.5 無

7 3 無 27 4.5 無

8 4 無 28 3 無

9 3 無 29 3 無

10 4 無 30 5 無

11 5 無 31 3.5 無

12 4 無 32 4.5 無

13 3 無 33 3 無

14 4 無 34 3 無

15 4 無 35 5.5 無

16 4 無 36 5 無

17 6 無 37 4 無

18 6 無 38 4 無

19 6 無 39 5 無

20 建物内

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なさなどが考えられる.また,39件のうち,建物内で発生した2件を除く37件を抽出したと ころ,36件が歩道のない道路で発生し,うち35件が見通しの良い直線道路で発生したもの であった.道路幅員は最少のものが1.5m,最大のものが6.0mで,ほとんどが4.5~5.0mであ

図-4.2.9 ひったくり発生地点での5分間交通量分布 図-4.2.8 道路一区画内でのひったくり発生地点分布

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った.これは発生現場周辺の道路も同様であった.表-4.2.2に発生地点39件の道路の幅員と 歩道の有無を示す.

路上で発生した37件について,犯行地点から近い方の角から発生地点までを距離xとした.

道路一区画内での犯行地点xと発生件数の関係を図-4.2.8に示す.記述形式のデータをもと に地図上に発生地点をプロットしたため,いくらかの誤差は生じると考えられることから,

犯行地点分布については10m単位で考えることとした.

犯行地点を含む道路区間の交通量については,実際の発生時刻をふまえた上で,2005年1 月26日昼間に車両(車・二輪車)および歩行者ごとに進行方向を区別しながら5分間交通量 を測定した.測定した交通量の分布を図-4.2.9に示す.

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