G- lambda
4.5 光回線交換方式 , CDN 方式による消費電力
表 4.7 光回線交換方式の機器の消費電力削減量 Components
Packet Switching
Opt. Circuit Switching
Reduction Rates Supply Loss
& Blowers 35 % 6.48 % 81.5 %
Fowarding Engine 33.5 % 0 % 100 %
Switching Fabric 10.0 % 1.00 % 90.0 %
Control Plane 11.0 % 11.0 % 0 %
I/O 7.0 % 0 % 100 %
Packet Buffers 3.5 % 0 % 100 %
Total 100 % 18.5 % 81.5 %
消費電力に乗じ, 消費電力を算出したところ従来のパケット交換方式のネットワーク の消費電力と比較して光回線交換方式によるネットワークの消費電力削減割合は90.1
%となる.
なお,光回線交換方式の場合は通信を行う宛先と送信元の間の回線設定に電力が必 要となる.多数の小さなデータを転送するためには多数の回線設定を行うための電力 が必要となるが,本研究ではパケット交換方式との併用やトラフィック量の大きいネッ トワークへの適用を行うことで多数の回線設定を想定しないシナリオで消費電力を検 討をするため,今回は考慮しなくて済む.
4.5.2 CDN 方式による消費電力
ネットワークの消費電力は通信を行うために経由する機器の数に依存する.通信を行 う利用者に近い箇所に通信先から複製されたデータを置くコンテンツ配信ネットワー ク(Content Delivery Network: CDN) 方式がある.この方式にはCATV, ひかりTV といった現在提供されているビデオオンデマンド方式の通信方法が包含される.CDN は大容量のデータを本来行う通信先と通信を行うよりも少ない数のルータを経ること で利用者が要求したデータを取得することが可能となり, 省電力の効果がある.
本研究では中核拠点網で用いるルータの規模を小さくし,通信に必要となるルータ の経由数を減らすことでCDN方式の消費電力を検討した.その理由はCDN方式で必 要とされる機器の通信容量はパケット交換方式による中核拠点網を介した通信で必要 とされる容量よりも小さいからである.
アクセス回線網と広域中継網の消費電力は変化させず,大容量通信を行う際にCDN
を利用することから,CDN方式による消費電力とパケット交換方式の消費電力では中 核拠点網で用いられるルータの消費電力と経由するルータの数が異なる.検討に利用す るルータはCisco 7613の仕様をもとに消費電力は4.2kW, 容量は120Gbpsとした.ま た,CDN内での経由するルータの数は2とした.
CDN方式に関わるサーバ等の消費電力については別途検討する必要があるが, 本研 究では通信機器のみを対象とした. CDN最大手のAkamaiの消費電力は年間5.25GWh 程度(2,000台, サーバあたり300W)と試算され, この値は本研究のCDNモデルにおけ る2009年度の広域中継,中核拠点網の消費電力年間204GWhよりも十分に小さい[42].
ネットワーク機器の消費電力を検討し通信に必要となるルータの小型化による省電力 効果について検討した. 参考としてCDNにおけるサーバの消費電力とネットワークの 消費電力を比較してみる. Akamaiが日本におけるサーバを2000台設置していること とCDNにおける1台あたりのサーバの電力を200Wとした場合, Akamaiの提供する CDNサービスは年間3.50 GWhの電力を消費する. 一方, 本検討におけるCDNモデル の広域中継網と中核拠点網による消費電力は以下で検討するシナリオにおいて2009年 時点で204GWh となっている.