G- lambda
4.6 消費電力削減シナリオ
4.6.2 光回線交換方式とパケット交換方式併用シナリオ
コンテンツの容量によって,光回線交換方式とパケット交換方式を使い分けるシナリ オでは1MBより小さい容量のデータをパケット交換方式で通信し,1MB以上のデー タを光回線交換方式で転送する(図4.7).
このシナリオではネットワークが転送されるコンテンツの容量によって適切な通信 方法を選択することで消費電力を削減している.
光回線交換方式を利用する場合は通信回線を設定するために,電力が必要とされる が,小さい容量のデータはパケット交換方式で転送され,通信回線の設定が行われる 回数は少ないものと仮定することで無視できるものとした.時刻tにおける消費電力
PHybrid(t)を次の計算式によって計算した. ここでPacをアクセス回線網における消費
電力, r(t)を1MB以下のコンテンツが通信される割合, N(t)を時刻tにおける日本全 体の利用者数,v(t)を1ユーザあたりのトラフィック量,pps(t)をパケット交換方式によ る中核拠点網と広域中継網における1ビットあたりの消費電力の和, pcs(t)を回線交換 方式による中核拠点網と広域中継網における1ビットあたりの消費電力の和とした.
PHybrid =N(t)v(t){r(t)pps+ (1−r(t))pcs}+Pac
このシナリオのもとで通信を行った際の消費される電力は,2008年時点で日本全体で 年間3.24 TWh, 2030年に5.67 TWhとなる.よってパケット交換方式の消費電力と比
較して2030年時点で67.6%の消費電力が削減される.
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図 4.7 光回線交換方式とパケット交換方式の併用シナリオ
4.6.3 中核拠点網と CDN 併用シナリオ
コンテンツの容量によって通信するネットワークをCDNとするシナリオでは1MB より小さい容量のデータをパケット交換方式で通信し,1MB以上のデータをCDN方 式で転送する(図4.8).
このシナリオではネットワークが転送されるコンテンツの容量によって適切な通信 先を選択することで消費電力を削減している.時刻tにおける消費電力PCDN(t)を次の
表 4.9 光回線交換方式とパケット交換方式の併用による消費電力量 Year
Access Network [TWh/year]
Metro Network [TWh/year]
Core Network [TWh/year]
Whole Network [TWh/year]
2007 2.82 0.10 0.21 3.13
2008 2.93 0.10 0.22 3.25
2009 2.99 0.03 0.04 3.06
2010 3.29 0.04 0.05 3.38
2011 3.52 0.05 0.07 3.64
2012 3.73 0.07 0.09 3.89
2013 3.96 0.09 0.12 4.17
2014 4.19 0.11 0.17 4.48
2015 4.40 0.15 0.24 4.79
2016 4.40 0.19 0.31 4.90
2017 4.40 0.24 0.39 5.03
2018 4.40 0.29 0.50 5.19
2019 4.40 0.35 0.61 5.36
2020 4.40 0.41 0.71 5.52
2021 4.40 0.46 0.78 5.64
2022 4.40 0.49 0.79 5.68
2023 4.40 0.50 0.75 5.65
2024 4.40 0.50 0.68 5.58
2025 4.40 0.51 0.60 5.50
2026 4.40 0.52 0.53 5.45
2027 4.40 0.55 0.48 5.44
2028 4.40 0.61 0.45 5.47
2029 4.40 0.68 0.46 5.54
2030 4.40 0.78 0.49 5.67
計算式によって計算した. ここで,pCDN(t)をCDN方式による中核拠点網と広域中継網 における1ビットあたりの消費電力の和とした.
PCDN =N(t)v(t){r(t)pps+ (1−r(t))pCDN}+Pac
このシナリオのもとで通信を行った際に消費される消費電力は2008年時点で日本全 体で年間3.24 TWh,2030年時点で年間13.6 TWhとなる.パケット交換方式と比較
して2030年時点で22.2%の消費電力が削減される.
図 4.8 中核拠点網とCDN併用シナリオ
4.6.4 中核拠点網を回線交換方式とするシナリオ
中核拠点網を回線交換方式とする場合は,中核拠点網の回線がアクセス回線網,広 域中継網と比較して1回線あたりの使用率が高いことから最も合理的なシナリオであ る.時刻tにおける消費電力PCore(t)を次の計算式によって計算した. ここでpMetrops (t) をパケット交換方式による広域中継網の1ビットあたりの消費電力, pCorecs (t)を回線交 換方式による中核拠点網の1ビットあたりの消費電力の和とした.
PCore =N(t)v(t)
pMetrops (t) +pCorecs (t) +Pac
このシナリオのもとで通信を行った際に消費される電力は2008年時点で日本全体で 9.04 TWh,2030年時点で年間9.04 TWhとなる.パケット交換方式と比較して2030
年時点で48.4%の消費電力が削減される.
図 4.9 中核拠点網を光回線交換方式とするシナリオ
表 4.10 中核拠点網とCDN併用による消費電力量 Year
Access Network [TWh/year]
Metro Network [TWh/year]
Core Network [TWh/year]
Whole Network [TWh/year]
2007 2.82 0.10 0.21 3.13
2008 2.93 0.10 0.22 3.25
2009 2.99 0.11 0.14 3.23
2010 3.29 0.14 0.18 3.61
2011 3.52 0.17 0.23 3.92
2012 3.73 0.21 0.28 4.23
2013 3.96 0.26 0.36 4.58
2014 4.19 0.32 0.45 4.97
2015 4.40 0.40 0.57 5.37
2016 4.40 0.47 0.68 5.55
2017 4.40 0.55 0.81 5.76
2018 4.40 0.64 0.96 6.00
2019 4.40 0.75 1.14 6.29
2020 4.40 0.87 1.33 6.61
2021 4.40 1.02 1.53 6.96
2022 4.40 1.20 1.73 7.33
2023 4.40 1.40 1.95 7.75
2024 4.40 1.64 2.19 8.23
2025 4.40 1.92 2.47 8.79
2026 4.40 2.24 2.81 9.45
2027 4.40 2.62 3.22 10.25
2028 4.40 3.07 3.72 11.20
2029 4.40 3.59 4.32 12.32
2030 4.40 4.20 5.04 13.64
表 4.11 中核拠点網を光回線交換方式とするときの消費電力量 Year
Access Network [TWh/year]
Metro Network [TWh/year]
Core Network [TWh/year]
Whole Network [TWh/year]
2007 2.82 0.10 0.01 2.93
2008 2.93 0.10 0.01 3.04
2009 2.99 0.11 0.01 3.11
2010 3.29 0.14 0.01 3.44
2011 3.52 0.17 0.02 3.71
2012 3.73 0.21 0.02 3.97
2013 3.96 0.26 0.03 4.25
2014 4.19 0.32 0.03 4.55
2015 4.40 0.40 0.04 4.84
2016 4.40 0.47 0.05 4.92
2017 4.40 0.55 0.06 5.01
2018 4.40 0.64 0.07 5.11
2019 4.40 0.75 0.08 5.23
2020 4.40 0.87 0.09 5.37
2021 4.40 1.02 0.11 5.53
2022 4.40 1.20 0.12 5.72
2023 4.40 1.40 0.15 5.95
2024 4.40 1.64 0.17 6.21
2025 4.40 1.92 0.20 6.52
2026 4.40 2.24 0.23 6.88
2027 4.40 2.62 0.27 7.30
2028 4.40 3.07 0.32 7.79
2029 4.40 3.59 0.37 8.37
2030 4.40 4.20 0.44 9.04