G- lambda
4.4 インターネット上のコンテンツの分布
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
2010 2015 2020 2025 2030
Ratio of Power Consumption
Year
MetroCore Access
図 4.2 ビットあたりの消費電力構成
図 4.3 パケット交換網におけるネットワーク構成
表 4.5 確率密度関数のパラメータ
i Ci μi σi λi
1 0.197876 0.313819 1.94204 5.258426
2 0.954748 1.611695 4.410815 60.08971
3 3.658785 1.188888 3.948591 240.3351
4 199.9486 3.117474 12.8617 249.9843
本研究ではインターネットでやり取りされるコンテンツの容量の確率密度関数を HTTP レスポンスサイズの確率密度関数から推定した.HTTPレスポンスサイズは 利用者からのHTTPリクエストに基づくWebサーバの返信データの大きさであるこ とから,レスポンスサイズは通信に対応するコンテンツのサイズに等しい.また,ス トリーミング動画などを配信するサービスはHTTPを利用しており,HTTPレスポン スサイズとコンテンツ容量は等しい.このHTTPレスポンスサイズに関してはGoogle
Chromeを通じた収集結果の情報開示が行われており[35], この情報を元に対数正規分
布を用いた近似を行い,2030年までのインターネット上で通信されるコンテンツの容 量の分布を予測した.
4.4.2 コンテンツ容量の分布とその時系列変化
公開されているHTTPレスポンスサイズの情報に対して近似された確率密度関数F を得るため,コンテンツ容量の確率密度関数を対数正規分布の線形結合を用いて近似し た. 対数性分布関数fi(i= 1, 2, 3, 4)と付随するパラメータと実定数Ci (i= 1, 2, 3, 4) を次のように定めることにより近似関数を得た(図 4.4).
F(x) = C1f1(x) +C2f2(x) +C3f3(x) +C4f4(x) ただし,
fi(x) = 1
√2πσix λi
exp
⎧⎪
⎨
⎪⎩−
logλx
i −μi
2 2σi2
⎫⎪
⎬
⎪⎭
ここで,μi, σi, λi (i= 1,2,3,4)は確率密度関数のパラメータである(表4.6).
我々は確率密度関数F をインターネット上でやり取りされるコンテンツの大きさの 確率密度関数とし,F の時間変化に関する検討を行った.F は38B付近と2KB付近に 2箇所のピークを持っている(図4.4).Sadreら[40] によるHTTPレスポンスサイズの
表 4.6 時刻によって変化する確率密度関数のパラメータ 年 λ3
2009 240.3
2010 343.3
2011 490.5
2012 700.7
2013 1001.0
2014 1430.0
2015 2042.8
2016 2918.3
2017 4169.0
2018 5955.7
2019 8508.2
2020 12154.5 2021 17363.6 2022 24805.2 2023 35436.0 2024 50622.8 2025 72318.3 2026 103311.9 2027 147588.5 2028 210840.7 2029 301201.0 2030 430287.1
観測結果では38B付近の小容量のデータは時間変化しないことが観測されており,大き い容量のHTTPレスポンスサイズが時間変化を行うことが報告されている. Cisco [34]
によると2013年には総トラフィックの91%が映像によって占められると報告されてい ることから, 本研究では2KB付近のピークがマルチメディアコンテンツによるピーク と定めた.
F の時間変化を検討するため,λiを変化させることで2KB付近のピーク値を移動さ せた.これは[40]においても時間変化によるピークの移動が見られたため,同様の傾 向を今後も続けると仮定したためである.F における38B付近のピークはf1, f2から 構成されるため,このピーク値に関するパラメータは時間によって変化しない定数と
0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09
100 101 102 103 104 105 106 107 108
[%]
Size[Byte]
Approximation Google
図 4.4 HTTPレスポンスサイズの確率密度関数の近似
した.2KB付近のピークを構成するf3 はインターネットトラフィックが年率30%増加 していることを反映させるため,λ3を変化させる.f4はポータルサイトなどの大きい コンテンツを利用するための始点となるページによるトラフィックと想定し,パラメー タを固定した(図4.5).
時間変化の検討によってWeb上のコンテンツの分布は容量の大小で二極化すること が結論されるが, 容量の大きいコンテンツが将来トラフィックに占める割合が増加する ことを考慮するとコンテンツ分布が二極化することは今後のインターネット上のコン テンツ分布において妥当な想定である.
0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07
100 101 102 103 104 105 106 107 108
[%]
Size[Byte]
20092010 20152020 20252030
図 4.5 コンテンツ容量の確率密度に関する時系列変化
0 20 40 60 80 100
100 101 102 103 104 105 106 107 108
[%]
Size[Byte]
20092010 20152020 20252030
図 4.6 コンテンツ容量の累積密度に関する時系列変化