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(1)栄養・食生活

 栄養・食生活は、健康の保持・増進に大きく影響しており、生涯を通じて健全な生活を送 る上で欠くことのできない営みであり、生活習慣病の予防の観点からも重要です。

 生活習慣病の予防及び改善を実現するためには、子どもの頃から規則正しい生活習慣を 身につけるとともに、自分の適正体重を知り、栄養状態を適切に保つために必要なバランス のとれた食事を摂取するなど、食事と生活習慣病との関わりを理解することが重要です。

現状と課題

 岡谷市の肥満者(BMI 25以上)の割合を男女別に比較すると、男性は女性よりも肥 満者の割合が高く、年齢別に見ると、男性の40代から50代では、約3人に1人が肥満の状 況です。

 肥満は、循環器疾患や糖尿病などの生活習慣病との関連があり、生涯にわたる健康の保 持・増進の観点からも、働き盛りの世代にある男性の肥満者の割合を減少させることが重要 です。

20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代以上 40

100

90

80

70 20

0 25年度 26年度 27年度

13.9

94.4

85.8 85.8

72.7

86.0 85.0

89.0

96.0 97.5 96.9 26.8

12.7 28.0

12.5 26.8

14.7 27.2

28年度 低栄養傾向(BMI 20 以下)の高齢者(65歳以上)の割合

朝食を毎日食べる人の割合

男性 女性

 健康日本21(第2次)では、高齢者の「低栄養傾向」の基準を、要介護及び総死亡リス クが高くなるBMI 20以下を指標として示しています。

 岡谷市の65歳以上の高齢者でBMI 20以下の割合を経年で見ると、男女とも横ばいで 推移しており、特に女性の低栄養傾向にある人の割合は、男性の約2倍と高い状況で、低栄 養傾向にある高齢者の割合を減らしていくことが重要です。

 また、高齢期の栄養は、身体機能を維持し、生活機能の自立を確保する上でも重要であり、

介護予防の観点からも、食べる量が減ることで低栄養となり虚弱に陥らないよう、個々の生 活背景や健康状況に応じた取り組みが必要です。

 朝食を毎日食べる人の割合を年代別に比較すると、幼児では90%以上と高い状況です が、子どもの年齢が上がるにつれて減少傾向にあり、20代が一番低い状況です。子育て世 代にあたる20代から40代においても、毎日朝食を食べている人の割合は90%以下と なっており、子どもの頃から健全な生活習慣を身に付けることは、生活習慣病予防の基盤 を固め、心身の健やかな発育や、生涯にわたって健康を維持する上で大変重要です。

 また、子どもの食生活を担う子育て世代を含め、望ましい食習慣の定着に向けた働きかけ が必要です。

岡谷市特定健診・後期高齢者健診

241249 317

281300

272294302

339357 356

302 312

297

長野県の成人1人 1 日当たりの食塩摂取量の平均値

長野県の成人1人 1 日当たりの野菜摂取量の平均値 9.4

8.3 8.5

9.2 9.8 10.8

11.9 11.9

10.1 11.3 11.3 11.2

12.4

11.3 11.2 10.6

10.0 9.5

334 328 312 307 309

297 H22 H25 H28

13 13

12 11 10 9 8 12

11 10 9 8 7 6

400

300

200

350

300

男性 女性

男性 女性

 長野県の成人1人1日当たりの食塩摂取量の平均値は、男性11.2g、女性9.5g です。食塩摂取量の年次推移は減少傾向にあります。生活習慣病予防、重症化予防の観点 から食事摂取基準により設定された1日の食塩摂取目標量に対し、食塩を取りすぎている 人(男性8g以上、女性7g以上)の割合は、男女ともに約9割であり、減塩に心がけた 食生活が必要です。

 長野県の成人1人1日当たりの野菜摂取量の平均値は、男性312g、女性297g と、1日の望ましい野菜摂取量350g以上(生活習慣病予防の観点から、カリウム、食 物繊維等の適量摂取が期待される量として設定された1日の望ましい野菜摂取量)には達 していない状況です。男性の約6割、女性の約7割で野菜が足りておらず、特に20代から 50代で少なくなっています。年次推移では、野菜摂取量は平成25年度に比べ、男性は 横ばい、女性は減少傾向であり、野菜を取り入れた食生活を心がけることが必要です。

平成28年度長野県県民健康・栄養調査

・規則正しい生活習慣の 定着が図れるよう周知・

啓発します

・自ら栄養バランスのと れた 望ましい食 習慣が 実践できるよう様々な事 業や情報提供を行うとと もに、栄 養 相 談を実 施 し、生 涯を 通じ た健 康 づくりを支援します

・子どもの頃から望まし い食習慣の形成がなされ るよう食育を推進します

・保健福祉事務所と連携 し、食に関する正しい情 報提供をします

①乳幼児健診  育児相談  離乳食教室

 2 歳児にこにこ教室

乳幼児期(保護者)0歳〜5歳

・ 「早寝・早起き・朝ごはん」の習慣を身に つけ、規則正しい生活リズムを整えましょう

・家族や身近な人と様々な食べ物に親しみ、

食の幅を広げながら、バランスの良い食事を しましょう

行政の主な事業 ① ② ③ ④ ⑦

地域・地区組織

・生活習慣病の予防や低栄 養予防につながる健全な食 生活が実践できるよう、地 域住民の身近な場所で、食 を通じた健康づくりを学ぶ 機会を作りましょう

保育園・幼稚園・

学校

・子どもの発達段階に応じ た食育活動を通じて、望ま しい食習慣の定着に努めま しょう

医療機関

・生活習慣病の重症化を予 防するため、食生活改善に 向 け た 栄 養 指 導 を 行 い ま しょう

学童期・思春期6歳〜18歳

・「早寝・早起き・朝ごはん」など、基本的な 生活習慣を身につけましょう

・食に関する正しい知識やバランスの良い食 習慣を身につけ、健康のために必要な食事を 選ぶ力をつけましょう

行政の主な事業 ② ③ ⑦

青年期・壮年期19歳〜64歳

・生活習慣病を予防するため、野菜の摂取や 減塩等を意識した食生活を心がけましょう

・主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良 い食事や、適度に体を動かすことを心がけ、

適正体重を維持しましょう

・地域や家庭において、健全な食生活の大切 さを子どもたちに伝えましょう

行政の主な事業 ① ③ ④ ⑤ ⑦

高齢期65歳以上

・日頃から体重の変化に注意して、適正体重 の維持に努めましょう

・健康状態に合わせてバランスの良い食事を 心がけ、低栄養を予防しましょう

②保育園・小中学校  給食、食育の充実

③各種栄養教室  出前講座  栄養相談

④パパママ教室

⑤いきいき健康学習

⑥生きがいデイサービス  低栄養予防講座

行政の取組

市民の取組

関係機関の取組