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仮説設計

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 39-42)

第 3 章 従来型店頭 POP 広告の適切な訴求表現

3.3 仮説設計

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ここで挙げられた大半のPOPの仕様傾向が消費者評価に結びつく明確な制作意図をも って制作されたものかについては明らかでない部分がある。

そこで、これら事前調査で得られた結果をもとに、本章の目的である従来型POPの 効果的な訴求表現について、次の 3.3 にて仮説を立て、調査を通して検証を行う。

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① 訴求文言の違いによるPOPの評価

消費者の能動的な行動を引き起こす行動経済学の心理効果を用いることで、消費者の POP に対する印象評価及び購買意欲は喚起されるのかについて検討する。ハロー効果 を狙ったとおもわれる実例は予備調査で数件みつかったが、数としては依然少ない。そ のため、POP のデザインが全く同じ場合、ハロー効果を用いた訴求表現の方が用いら ないPOP表現よりも消費者の印象評価が高く、さらに購買によりポジティブな影響を 与えることができるのではないか。そのため、下記仮説1-aを設けた。また、評価者が ハロー効果の適用対象に該当する場合、効果の非適用者と比較し、その印象評価と購買 意向がより高まる傾向にあるのではないかと考え、下記仮説1-bを設け、明らかにする。

仮説 1-a. チョコレートの場合、POP のデザインが同じとき、ハロー効果を適用した POP の方が適 用しない POP より消費者の POP に対する印象評価が高く、且つポジティブな購買意欲を示す。

仮説 1-b. チョコレートの場合、POP のデザインが同じとき、ハロー効果を適用した POP に対し、

訴求文言の対象に該当する消費者の方が非該当者よりも、POP に対する印象評価が高く、且つ ポジティブな購買意欲を示す。

次に、訴求文言の種類について検討したい。同じ商材でも、異なる訴求文言に対し、

消費者の評価も異なることが考えられる。予備調査の結果、ハロー効果を狙ったのでは ないかとおもわれる文言のPOPは嗜好品カテゴリ、一方で損失回避効果を狙ったので はないかとおもわれる文言のPOPは健康茶・日雑といった特定のカテゴリでみられる。

また、先行研究においても小林ら(2011)はリスク回避的な表現がPOPに有効的に働 くとしていることもコンビニのPB茶の実験を通して明らかにしている。チョコレート 商材は、摂取しなくとも身体的損失を伴わないため、このような嗜好性の高い商材の訴 求に損失回避を適用することで効果を発揮するだろうか。そこで、チョコレート・カテ ゴリにおいての損失回避を狙った訴求文言の効果検証を行うと同時に、嗜好性の高い商 材は損失回避よりもポジティブな印象を与えるハロー効果を狙った訴求文言の方がよ り消費者によい印象を与え、購買にポジティブな影響を与えるのではないか考え、次の 仮説2-a、仮説2-bを設けた。

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仮説 2-a. チョコレートの場合、POP のデザインが同じとき、損失回避効果を適用した POP の方 が適用しない POP より消費者の POP に対する印象評価が高く、且つポジティブな購買意欲を示 す。

仮説 2-b. チョコレートの場合、POP のデザインが同じとき、ハロー効果を適用した POP の方が損 失回避を適用した POP より消費者の印象評価が高く、且つポジティブな購買意欲を示す。

② デザインの違いによるPOPの評価

予備調査を通して、POP の色と商品画像の掲載が商品パッケージに大きく関わって いることがわかった。POP のデザインによる印象評価及び購買影響については、今ま であまり触れられてきていないが、広告グラフィックスにおける商品画像の使用につい て、Maclnnis et al.(1991)は広告に写真を掲載することによって消費者の注意を集め られると指摘している。また、土田(2009)は広告では画像イメージが文字メッセージ を補間もしくは文字メッセージの内容を反復する二つの機能があると述べている。その ため、POP における画像の掲載が消費者の印象及び購買影響に一定のポジティブな影 響を与えるのではないかと考えられる。そこで、商品画像の掲載有無がPOPの印象評 価に影響を及ぼすのかを明らかにするために、下記3-aの仮説を設けた。

仮説 3-a. チョコレートの場合、同じ訴求文言を記載した POP のとき、商品パッケージ画像があ る POP の方がない POP よりも消費者の印象評価が高く、且つポジティブな購買意欲を示す。

さらに、予備調査では約 9 割のPOPが商品パッケージと同系色であったものの、一 方で赤や黄色などパッケージと無関係の視認性の高い注意色を用いたPOPもみられた。

この効果差は制作現場においても取り上げられる課題であり、どちらがより高い視認性 及び訴求効果を発揮するか、まだ、明らかにされていない。そこで、消費者にポジティ ブな印象及び購買影響を与える POPの色を明らかにするために、下記3-bの仮説を 設けた。

仮説 3-b. チョコレートの場合、同じ訴求文言を記載し POP のとき、商品パッケージと同系色の POP の方が注意色を用いた POP よりも消費者の印象評価が高く、且つポジティブな購買意欲を 示す。

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上記の仮説をもとに、次の 3.4 節で具体的なPOPを制作し、消費者による検証実験の 実施を通して、明らかにしていくものとする。

3.4 実験

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