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交差点ごとの事故発生状況について,事故発生データより,その 1)経年変化,2)事故当事者,3)事故類 型について交差点間で比較を行う.

7.2.1 経年変化 

各交差点の2004年度から2009年度までの年度ごとの事故発生件数の推移を図 7.1〜図 7.3示す.これ らは表 3.3に示す事故発生状況を年度ごとに示したものに相当する.なお,2009年度については2010年2 月までのデータであるため破線で示している.

図 7.1に示す全事故類型でみた場合には,事故発生件数は年度ごとに増減を繰り返し大きく変動してお り,末盛通2交差点を除き,全体的には横ばい傾向にあるといえる.また,自動車相互事故発生件数の経 年変化を示す図 7.2をみると,末盛通り交差点では自動車相互事故が減少傾向にあるといえるが,その要 因については不明である.一方,自転車×車両事故発生件数の経年変化を示すについては,西大須交差点 において増加傾向にあるといえるが,いずれの交差点においても事故発生件数の経年変化は横ばい傾向に あるといえ,事故類型ごとにみても大きな変化はみられないと考えられる.

図 7.1  交通事故の経年変化(全事故類型)  0

5 10 15 20 25 30 35

2004 2005 2006 2007 2008 2009

事故発生件数[件/年]

年度 西大須 末盛通2 地下鉄堀田 川名 太閤通3 砂田橋 広路通1 桜山 熱田神宮南

74

図 7.2  交通事故の経年変化(自動車相互事故) 

  図 7.3  交通事故の経年変化(自転車×車両事故) 

7.2.2 事故当事者による比較 

図 7.4は,交差点ごとに全発生事故件数に占める各事故類型の構成比を示したものである.この図をみ ると,いずれの交差点においても自動車相互事故,自転車×車両事故が8割以上を占めていることがわか る.横断歩道の設置されていない砂田橋交差点および熱田神宮南交差点では自動車相互事故の割合が高い.

また,自転車×車両事故については,西大須交差点および太閤通3交差点において,たの交差点に比べ多 いことがわかる.

0 2 4 6 8 10 12 14 16

2004 2005 2006 2007 2008 2009

事故発生件数[件/年]

年度 西大須 末盛通2 地下鉄堀田 川名 太閤通3 砂田橋 広路通1 桜山 熱田神宮南

0 2 4 6 8 10 12 14

2004 2005 2006 2007 2008 2009

事故発生件数[件/年]

年度 西大須 末盛通2 地下鉄堀田 川名 太閤通3 砂田橋 広路通1 桜山 熱田神宮南

75

図 7.4  事故当事者の構成比(2004〜2009 年度) 

また,図 7.5は交差点ごとに各事故類型の全発生件数を示したものである.この図より,西大須交差点 で事故発生件数が突出して多く,次いで地下鉄堀田,太閤通 3,熱田神宮南交差点といった大規模交差点 かつ交通量の多い交差点で事故発生件数が多いことがわかる.自動車相互事故は熱田神宮南交差点で多く,

自転車×車両事故は西大須および太閤通3交差点において多数発生している.

図 7.5  事故の総発生件数(2004〜2009 年度の累計)  7.2.3 事故類型による比較 

図 7.6は,自動車相互事故について,交差点ごとに事故類型の内訳を示したものである.この図より,

自動車相互事故の発生件数は熱田神宮南で多く,追突事故が大半を占めており,その他の交差点において も追突事故が自動車相互事故の大半を占めていることがわかる.熱田神宮南交差点で追突事故が多発して いる要因として,直進矢終了後に挿入されている全赤時間が長いことが挙げられる.3.3における直進車の 停止/通過挙動分析で示された通り,直進矢終了後に4秒,5秒の全赤時間が挿入されていることで,全赤 時間が長いことを見越して黄終了後にも停止線を通過する車両が多い一方で,黄開始とともに停止準備す

0% 20% 40% 60% 80% 100%

熱田神宮南 桜山 広路通1 砂田橋 太閤通3 川名 地下鉄堀田 末盛通2 西大須

自動車相互 自転車×車両 歩行者×車両 二輪×車両 車両単独

0 20 40 60 80 100 120

熱田神宮南 桜山 広路通1 砂田橋 太閤通3 川名 地下鉄堀田 末盛通2 西大須

全事故発生件数[件]

自動車相互 自転車×車両 歩行者×車両 二輪×車両 車両単独

76

る車両も混在することで,追突事故の危険性が高まるものと推測される.右折矢終了後の全赤時間につい ても,ほとんどの交差点で4〜5秒と長いことで,同様の要因で追突事故の危険性が高まっているものと考 えられる.西大須交差点では,黄時間長が他の交差点よりも1秒長い4秒となっていることから,黄時間 長が長いことも追突事故発生の危険性を高めていると考えられる.4.3,4.4においては全赤時間長の長さ については矢印制御の直進車の場合においてのみ検討されているが,これら黄時間,全赤時間の長さが停 止/通過挙動に及ぼす影響について精査することは今後の課題といえる.

図 7.6  自動車相互事故の全発生件数(2004〜2009 年度の累計) 

また,図 7.7 は自転車×車両事故について,交差点ごとに事故類型の内訳を示したものである.この図 より,自転車×車両事故は西大須交差点および太閤通3交差点で突出しており,右左折車両との事故が大 半をめていることがわかる.

図 7.7  自転車×車両事故の全発生件数(2004〜2009 年度の累計) 

同様に,図 7.8 は歩行者×車両事故の事故類型の内訳を交差点ごとに示したものである.この図より,

歩行者×車両事故はいずれの交差点においても横断歩道横断中に生じており,西大須交差点および太閤通

0 10 20 30 40 50 60 70

熱田神宮南 桜山 広路通1 砂田橋 太閤通3 川名 地下鉄堀田 末盛通2 西大須

事故発生件数 [件]

追突 出会い頭 右左折 その他

0 10 20 30 40 50 60

熱田神宮南 桜山 広路通1 砂田橋 太閤通3 川名 地下鉄堀田 末盛通2 西大須

事故発生件数 [件]

追突 出会い頭 右左折 その他

77

3交差点で多いことがわかる.太閤通3交差点では横断歩道以外の場所での事故発生もみられ,これにつ いては北側流入部で歩道橋を渡らずに横断する歩行者がみられることから,これら歩行者との事故発生に よるものと考えられる.

図 7.8  車両×歩行者事故の全発生件数(2004〜2009 年度の累計) 

以上のように,西大須交差点および太閤通3交差点で横断者と右左折車との交通事故発生が突出してい るのには,これら交差点の道路構造に問題があると考えられる.右左折車両と歩行者との交錯については 次章において基礎的な分析を行うが,これら事故データより歩行者よりも自転車との事故発生がいずれの 交差点においても多いことから,歩行者および自転車を含めた横断者について考慮する必要があるといえ る.

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