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交差偏波除去アンテナシステム

ドキュメント内 ゴ1諭購 (ページ 99-103)

 この章では,三枚反射鏡オフセットアンテナが実用化されるまでにどのような技術 課題を克服してきたかを述べるとともに,キーコンポネントであるこのアンテナによ

って,高性能化,低コスト化された結果を述べる.さらに,施工性と電気性能の向上 を図った給電系がマイクロ波中継回線の建設に大きく寄与することから,給電系を含 む新たなマイクロ波中継回線用オフセットアンテナ系を提案する.5.1節では,オフ セットパラボラアンテナ(一枚鏡)の交差偏波特性について述べ,性能限界とこのア ンテナを使った場合の施工性について述べる.5.2節では,三枚反射鏡オフセットア ンテナの幾何光学的交差偏波消去条件と波動的交差偏波消去条件との違について述べ,

波動的交差偏波消去条件を満足する三枚反射鏡オフセットアンテナの施工方法につい て述べる.5.3節では,新たに提案するオフセットアンテナ系について述べる.

5.1オフセットパラボラアンテナ

 アナログマイクロ波無線中継方式で使用されてきたホーンレフレクタアンテナはオ フセットパラボラアンテナ(一枚鏡)の一種であると言える.

オフセットパラボラアンテナで発生する交差偏波成分は,反射鏡の設計パラメータ を最適に選ぶことによって,最小にすることができても,2.4.2の考察から明らかなよ

うに回転対称な系か平面反射鏡の場合を除いて消去することはできない.

5.1.1オフセットパラボラアンテナの交差偏波特性

 図5.1に示すパラボラ反射鏡で発生する交差偏波成分の最大値は,式(2.16)において N・1と置くことにより式(5.1)から求めることができる.

CO 1

ワー…一 X, Ul  x,

Dm

Rl N.N

N N

N N

N N

rp

      図5.1オフセットパラボラアンテナ

     q一一隷・剃   (5・・)

 反射鏡のエッジレベルE(dB)は,式(3.9)から次式で表すことができる.

     講丁 」鯛

 ここで,Dmは,パラボラ反射鏡の開口径Ψは,焦点から反射鏡を見込む角度の

半値角である.

 式(5.3)において,σ1=90。とおいて,エッジレベルE(dB)をパラメータとして,焦 点から反射鏡を見込む半値角Ψと交差偏波成分Cとの関係を図5.2に示す.

  o

  −5 3 一io

5〈 一ls

Y 一20

羨.25

1 一30 1X 一3s

 −40

+一10dB 一一15dB

−iAr一一一20dB

十一25dB 一一30dB

5 10 15 20 25 30

Y(o )

図5.2 オフセットパラボラアンテナの交差偏波特性

5.1.2 ホーンレフレクタアンテナの電気的調整

 4,5,6GHz帯が使用される幹線系のマイクロ波中継回線は,周波数共用のシステ ムである.給電系は,低損失化を図るためp.4の図1。1に示すように69φのオーバサ イズ円形導波管が用いられており,伝搬する高次モードが不連続部分によって,基本 モードに変換されるのを防止するため,鉛直下方に高精度に配管されている.

 ホーンレフレクタアンテナの場合,アンテナの構成上の制約から,反射鏡のエッジ レベルは約一10dB,焦点から反射鏡を見込む半値角度Ψは,16。である.図52から,

ホーンレフレクタアンテナのパラボラ反射鏡で発生する交差偏波成分は,約一18.8dB であり,大容量アナログマイクロ波無線中継方式では,XPD(Cross Polarization

の回線規格38dBを満足するために,新たなアンテナの方向調整要領を開発する必要

があった.

 アナログ方式であるマイクロ波FDM方式では,偏波共用により隣接チャンネル間 の干渉を軽減し,伝送容量の増大を図るためには給電系総合のXPD特性を改善する 必要があった.p.4の図1.1に示すようにホーンレフレクタアンテナの給電系におい ては,最下端の郡分波器出力端に至るまでに,アンテナ単体,交差偏波補償器,郡分 波器と三つの調整箇所があり,これらの相互調整により総合のXPDが決定される.

 ホーンレフレクタアンテナは,交差偏波成分の発生量が多いため,交差偏波放射パ ターン正面方向の一38dBにおける角度幅が0.010と急峻である.このため,図5.3に 示すように送信側の電磁ホーンを基準として,受信側(ホーンレフレクタアンテナ)

にTM。1モードカップラーを設けて, TM。、モードの受信電力がアンテナ対電磁ホーン の正対方向で最小となることを利用したアンテナ単体の方向調整要領が考案された.

この方法は偏分波器の偏波の向きによらず,層アンテナの正対方向を決定できるので調 整手順の簡略化と高性能化が図れる.この方法により,マイクロ波:FDM方式に必要

とされるXPD規格38dBが実現された[29],[30].

 以下にホーレフレクタアンテナ系の方向調整要領を示す.

H偏誰

  輻波

1

i

),; e

送信アンテナ

・ 手順1

図5。3の測定系のうち,受信アンテナをホーンレフレクタアンテナとし,送信アンテ ナを交差偏波成分が発生しない角錐ホーンアンテナとして,TM。1モードカップラが ない系で送・受信アンテナの水平面・垂直面を交互にホンレフレクタアンテナの受信 電界が最大になるまで動かし,送信アンテナは固定,受信アンテナは仮固定する.

・ 手順2

ホーンレフレクタアンテナで発生する高次モード波のうち,TM。1モードを方向調整に 利用するために,受信アンテナにTM。、モードカップラを接続し,受信電界が最小と

なる水平面内角度および垂直面内角度に受信アンテナを固定する.水平面内の調整の 場合,送信アンテナの偏波は水平偏波(H),垂直面内の調整の場合,垂直偏波(V)

となる.この方法によれば,アンテナの方向調整を0.005度の角度で精密におこなう ことができるため,ホーンレフレクタアンテナの交差偏波放射パターンの正面方向 38dB幅0.01度は十分に調整可能である.

・ 手順3

アンテナ単体のXPD特性が帯域内で規格38dB以上になっていること確認するため に,受信アンテナからTM。、モードカップラを取り外し,送信アンテナからV偏波,

H:偏波を送信したときの交差偏波特性Hx(V偏波送信, H偏波受信), Vx(H偏波送 信,V偏波受信)を求める.その特性の一例を図5.4に示す.

ig 一20

v

・ミ.30 iQ 一40

+an

  N, /i

   N. /i

Hx N N. / /  vx      ・ノ

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