(提案要求先 国土交通省)
(都所管局 下水道局)
<現状・課題>
都市機能が高度に集約した地域で都市の安全・安心を確保するためには、老朽 化した下水道施設の再構築が必要である。そのため、都では基幹施設である水再 生センター・ポンプ所や主要な管きょと小規模な管きょの面的再構築を一体とし て、計画的に事業を推進してきている。財政支援として、平成25年3月に設置 から50年以上が経過した管きょについて交付対象範囲が拡大されたが、平成2 5年度までの時限的な措置であり、また口径300mm以上のみ交付対象となっ ている。今後、都心地区では高度経済成長期以降に大量に整備した下水道施設が 耐用年数を迎えるとともに、地区内には2020年東京オリンピック・パラリン ピック競技大会の会場が予定されていることを踏まえ、首都機能が集中した地域 での面的再構築事業を優先的に推進する必要がある。
<具体的要求内容>
ライフサイクルコストの最小化及び老朽化に起因する事故の未然防止を図る観 点から、計画的かつスピードアップして再構築事業を推進できるよう、平成26 年度以降交付対象とならない小規模な管きょの面的再構築事業に対し、継続的に 採択要件を緩和するとともに、現行よりも交付対象となる管径を拡大し、下水道 管きょの老朽化対策を支援すること。
下水道管きょの交付対象範囲の緩和を継続するとともに範囲を拡 大し、老朽化対策を支援すること。
参 考
【更新時期を迎えた下水道管きょ(年代別建設状況)】
【枝線・ます・取付管の老朽化による破損に起因する道路陥没事故】
【面的再構築事業の交付対象範囲(イメージ)】
現行交付対象範囲
交付対象を拡大する 面的再構築事業の範囲
2 合流式下水道の改善
(提案要求先 国土交通省)
(都所管局 下水道局)
<現状・課題>
東京都区部は、その歴史的、地形的特徴により、約80%が合流式下水道で整 備されている。ところが合流式下水道では、大雨が降ると雨水吐口から雨水で希 釈された汚水の一部やごみが川や海に流出し、公共用水域の水質汚濁の一因とな っている。このため合流式下水道の改善は、緑と水辺の調和した美しい景観の形 成を進める東京都において重要な課題となっている。
また、下水道法施行令の改正に伴い、平成35年度までに、雨天時放流水質を BOD40mg/L以下にすることが求められている。さらに、2020年東京オリ ンピック・パラリンピック競技大会ではお台場地区においてトライアスロン競技 等の開催が予定されていることを踏まえ、より一層東京湾の水質改善が求められ ている。
<具体的要求内容>
(1)「合流式下水道緊急改善事業」の事業期間を、下水道法施行令の雨天時放 流水質基準の改善義務期限の平成35年度まで延長すること。
(2)公共用水域の水質を改善する合流式下水道の改善事業に対し、現行よりも 高い国費率を設定するなど財政措置を充実すること。
(1)「合流式下水道緊急改善事業」の事業期間を延長すること。
(2)合流式下水道の改善に対して高い国費率を設定すること。
参 考
【雨天時の雨水吐口】 【河川に流出したごみ】
【合流式下水道の改善のイメージ】
3 下水道施設の震災対策の推進
(提案要求先 国土交通省)
(都所管局 下水道局)
<現状・課題>
東日本大震災では、想定を超える地震・津波により下水処理場や下水道管きょ に甚大な被害が生じた。
現在、都では首都直下地震などの地震や津波に対して、下水道機能や都民の避 難時の安全性を確保するため、下水道管や水再生センター、ポンプ所の耐震化・
耐水化及び震災時の自己電源の確保を推進している。
首都直下地震の発生が危惧される中、想定を超える大規模地震に対し、首都機 能を維持していくためには、発災時における公衆衛生や生活環境等への甚大な影 響の回避、下水道が最低限有すべき機能の確保が急務となっている。
さらに、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控え、
これらの取組を確実に促進していく必要がある。
<具体的要求内容>
帰宅困難者が滞留するターミナル駅や、災害復旧拠点の排水を受け入れる下水道 管の耐震化など下水道施設の震災対策事業を拡大して実施するために必要となる財 源を確保し、防災対策を支援すること。
下水道施設の震災対策事業について、必要な財源を確保し、防災 対策を支援すること。
参 考
【液状化の発生可能性の高い地域】
【地震時においても必ず確保すべき機能を担う施設】
沈砂池/ポンプ施設
(揚水機能)
第一沈殿池
(簡易処理機能) 反応槽 第二沈殿池 塩素接触槽
(消毒機能)
放流きょ
(放流)
水再生センター
※下線部は、耐震化を図る施設
【液状化の発生状況(東日本大震災)】
【管きょ耐震化工法(ガリガリ君)】 【人孔浮上抑制対策(フロートレス)】
江東区 浦安市
液状化の発生可能性の高い地域
(出典:首都直下地震による東京の被害想定報告書)
ターミナル駅等の一部
4 電力の確保の多様化など、リスク管理機能の増強
(提案要求先 国土交通省)
(都所管局 下水道局)
<現状・課題>
東日本大震災では、原子力や火力発電所の被災により、計画停電による電力不 足の問題が発生した。長期の電力不足により水処理施設が停止した場合、現状の 非常用自家発電設備による非常運転では、長期の燃料の確保、運転に限度がある ため、都民生活及び公共用水域への影響の他、豪雨時の雨水ポンプ所の運転に支 障が出ることも危ぶまれる。
このため、省エネルギー対策を着実に推進するとともに、発電設備や燃料備蓄 の増強や、NaS電池等の蓄電設備など、これまでの電力会社からの受電に限ら ない、代替電力の更なる整備が必要である。
<具体的要求内容>
非常用発電設備や燃料備蓄設備及び省エネルギー対策の推進に必要な財源を 確保すること。また、電力の確保・多様化を目的とした創エネルギー等の代替電 力施設の整備について、以下の項目を交付対象(基幹事業)とする制度を創設す ること。
・太陽光発電・小水力発電等の創エネルギー施設
・蓄電池(NaS電池等)
電力の多様化など、災害時のリスクの低減等につながる事業につ いて、交付対象とする制度を創設すること。
参 考
【太陽光発電施設】
燃料を要せず、更に温室効果ガスの削減にも資する太陽光発電施設を整備 する。
【蓄電池(NaS 電池)】
夜間電力等の活用により、燃料を要しない蓄電池(NaS電池等)を整備 する。
5 確実な財源の確保
(提案要求先 国土交通省)
(都所管局 下水道局)
<現状・課題>
東日本大震災以降、都民は、安全と安心に強い関心を寄せている。その安全と 安心を確かなものにするため、都は、大地震や津波といった自然の脅威に対して も下水道機能を維持し、都民の快適な生活を支え続けていかなければならない。
このため、下水道施設の再構築や震災対策などはスピードアップして取り組んで いく必要があるが、こうした施策を推進するためには、多額の事業費が必要とな る。
一方で、消費税率の引上げにより、平成26年度以降、税率増加分の事業費が 増加することとなる。さらに、労務単価等の大幅な見直しにより、平成25年度 以降、事業実施に当たっての所要経費が大幅に増加しており、平成26年度以降 においても影響を受けることとなる。そのため、交付金対象事業においても、適 切な交付金の配分が受けられない場合、事業の着実な執行に支障を来すこととな る。
<具体的要求内容>
消費税率の引上げに伴い増加する事業費や労務単価等の大幅な見直しに伴う 所要経費について、国において適切な財源を確実に確保すること。
消費税率の引上げに伴い増加する事業費や労務単価等の見直しに 伴う所要経費に対する財源を確保すること。