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一様変形

ドキュメント内 Ductile fracture mechanism of metal foil (ページ 30-35)

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

2.4 金属箔材および板材の延性破壊に至るまでの変形挙動

2.4.1 一様変形

Fig.2.4.3に板厚に伴う一様変形限界ひずみεuの変化を示す.Fig.2.4.3より全材料において,

板厚と共に一様変形限界ひずみが低下していることがわかる.

前節の板材における延性破壊挙動でも述べたように,力学的関係より,一様変形限界ひ ずみはボイド発生時のひずみと等しいとされている.そこで板厚に伴う一様変形限界ひず みの低下が,ボイド発生時のひずみの低下に起因するものなのか確認するため,変形抵抗 曲線を式(2-1)に示すSwiftの式で近似し,各材料のn値とε0値求め,式(2-3)からボイド発生 時のひずみを算出した.Table2.4.1-3に各材料におけるn,K,ε0値を示す.

Table2.4.1 n,K,ε0 value of C1020-O

Table2.4.2 n,K,ε0 value of 1N30-O and A1100-O

Table2.4.3 n,K,ε0 value of TR270C-O

Fig.2.4.4に板厚の減少に伴うボイド発生時のひずみの変化を示す.Fig.2.4.4より,純銅と純

アルミニウムにおいては,板厚の減少とともにボイド発生時のひずみは増加しているのに 対し,純チタンでは板厚の減少とともにボイド発生時のひずみは減少していることがわか る.このことから,純チタンの一様変形限界ひずみの低下はボイド発生時のひずみの低下 に起因するものだと考えられる.しかし,純銅と純アルミニウムでは板厚の減少とともに ボイド発生時のひずみは増加しているのにもかかわらず,一様変形限界ひずみは低下する という矛盾が生じている.そこで理論上,材料の一様変形限界とされるボイド発生時のひ ずみに対して,実際どれほど一様な変形を示したのか確認するため,ボイド発生時のひず みに対する一様変形限界ひずみεuvに着目した.εuvが1 の場合,つまり一様変形限界ひ ずみとボイド発生時のひずみが等しい場合,材料は理論上どおりに一様な変形を示したこ

Thickness t/mm n K ε0

0.05 0.556 671 0.0220

0.1 0.542 603 0.0260

0.3 0.460 524 0.0140

0.5 0.437 510 0.0120

Thickness t/mm n K ε0

0.05 0.0852 533 0.0150

0.1 0.156 522 0.00630

0.3 0.380 1849 0.0700

0.5 0.326 604 0.0500

Thickness t/mm n K ε

0

0.05 0.267 130 0.0300

0.5 0.231 165 0.00600

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

とになる.逆にεuvが1 未満の場合,示した一様変形限界ひずみはボイド発生時のひずみ よりも小さく,材料の一様変形は理論上よりも小さかったことになる.Fig.2.4.5に板厚の減 少に伴うεuvの変化を示す.Fig.2.4.5 より,純チタンでは板厚に依存することなく εuvは 理論値の 1 とほぼ近い値を示している.このことから,純チタンは板厚に依存することな く,理論上と同程度の一様変形を示したといえる.一方,純銅と純アルミニウムの場合,

t=0.5mmでは εuvは理論値に近い1 に近い値を示しているのに対し,板厚の減少とともに

εuvは減少している.本実験における純アルミニウムはt=0.05,0.5mmのみを対象としてい るが,山口らは純アルミニウムの板厚が0.16mm以下になると,εuvは急激に小さくなるこ とを明らかにしている18).(Fig.2.4.6)これらの結果から,一様変形に着目して考えた場合,

純銅と純アルミニウムでは板厚が減少すると,板材で成り立っていた関係(一様変形限界ひ

ずみεu=ボイド発生時のひずみεv)が適用できず,板材とは異なった変形挙動を示した.

以上の結果を以下に簡潔にまとめる.

全材料,板厚の減少とともに一様限界ひずみは低下した.

・純銅・純アルミニウム

板厚の減少に伴いボイド発生時のひずみは増加し,εuvは1より小さくなった.したが って,一様限界ひずみの低下はボイド発生時のひずみに起因するものではなく,板厚の 減少とともに,εuvの関係は成り立たなくなった.

→一様変形に着目した場合,箔材は板材とは異なった変形挙動を示した.

・純チタン

板厚の減少に伴いボイド発生時のひずみは減少し,εuvは板厚に依存することなく1に 近い値を示した.したがって,一様限界ひずみの低下はボイド発生時のひずみに起因す るものであり,板厚に依存することなく,εuvの関係が成り立った.

→一様変形に着目した場合,箔材は板材と同様の変形挙動を示した.

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Uniform strain εu

Thickness t/mm 0.00

0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Uniform strain εu

Thickness t/mm (a)C1020-O

Fig.2.4.3 Uniform strain for different thickness (b) 1N30-O and A1100-O

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Uniform strain εu

Thickness t/mm (c) TR270C-O

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

(a)C1020-O

(b) 1N30-O and A1100-O

(c) TR270C-O

Fig.2.4.4 Work-hardening exponent for different thickness

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Void strain εv

Thickness t/mm

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

Void strain εv

Thickness t/mm

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Void strain εv

Thickness t/mm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

(a)C1020-O

(b) 1N30-O and A1100-O

Fig.2.4.5 Ratio of uniform strain to work-hardening exponent for different thickness (c) TR270C-O

0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Ratio of uniform strain to void strain εu/εv

Thickness t/mm

ε

u

v

1.00

0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

Ratio of uniform strain to void strain εu/εv

Thickness t/mm

ε

u

v

1.00

0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Ratio of uniform strain to void strain εu/εv

Thickness t/mm

ε

u

v

1.00

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