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くびれ変形

ドキュメント内 Ductile fracture mechanism of metal foil (ページ 35-47)

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

2.4 金属箔材および板材の延性破壊に至るまでの変形挙動

2.4.2 くびれ変形

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.10

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Necking strain εn

Thickness t/mm (a)C1020-O

0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Necking strain εn

Thickness t/mm (b) 1N30-O and A1100-O

0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 0.14 0.16

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Necking strain εn

Thickness t/mm (c) TR270C-O

Fig.2.4.7 Necking strain for different thickness

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Ratio of necking strain to fracture strainεn/εf

Thickness t/mm (a)C1020-O

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Ratio of necking strain to fracture strain εn/εf

Thickness t/mm (b) 1N30-O and A1100-O

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

Ratio of necking strain to fracture strain εn/εf

Thickness t/mm (c) TR270C-O

Fig.2.4.8 Ratio of necking strain to fracture strain for different thickness

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

2.4節でも述べたように,板材のくびれ変形には幅方向に収縮する拡散くびれと板厚方向 に収縮する局部くびれの二種類がある.一般的には拡散くびれが生じた後に局部くびれが 生じ破壊に至る.そこでくびれ変形限界ひずみのみでなく,くびれ変形そのものとして拡 散くびれ,局部くびれは,板厚の減少に伴ってそれぞれどのように変化するのか観察した.

Fig.2.4.9-11に各材料における拡散くびれを示す.Fig.2.4.11より,純銅および純アルミニ

ウム板(t=0.3,0.5mm),純チタン(t=0.05,0.1,0.3,0.5mm)において,幅方向の収縮である 拡散くびれを確認することができる.一方,Fig.2.4.9-10 より純銅および純アルミニウム箔 (t=0.05,0.1mm)では拡散くびれを確認することができなかった.

次に各材料における局部くびれの有無を確認するため,破断箇所を樹脂埋めし,幅方向 から研磨を行い,板厚方向の観察を行った.(Fig.2.4.12)なお,純銅(t=0.05,0.1,0.3,0.5mm),

純チタン(t=0.05,0.5mm)はエッチングも行い,破断部における結晶組織観察も行った.純 銅(t=0.05,0.1mm,0.3mm,0.5mm),純チタン(t=0.05,0.5mm)はエメリー研磨紙#1000で研 磨後,3μm ダイヤモンド琢磨,1μm ダイヤモンド琢磨を行い,バフ研磨で仕上げた.その 他の材料は,エメリー研磨紙#500,1000,2400の順で研磨後,3μmダイヤモンドを行い,

破断箇所における横断面を観察した.さらに,純銅(t=0.05,0.1,0.3,0.5mm)はアンモニア

水50ml+水50mlで腐食を行い,純チタン(t=0.1mm,0.5mm)は,硝酸5ml+フッ化水素2ml+

塩酸3ml+水90ml で腐食を行って組織観察を行った.Fig.2.4.13-15 に各材料における局部

くびれを示す.Fig.2.4.13-15より,全材料において板厚方向の収縮である局部くびれを確認 できる.また,純銅(t=0.05,0.1,0.3,0.5mm),純チタン(t=0.1mm,0.5mm)は破断部におい て,結晶粒が引張方向に伸びていることから,破断ひずみが低下した箔材でも延性破壊が 生じていることがいえる.さらに,純銅(t=0.05,0.1mm)では破断箇所の板厚に対する結晶 粒の数が1~2個であったのに対し,純銅(t=0.3,0.5mm)と純チタン(t=0.05,0.5mm)では破断 箇所の板厚に対する結晶粒の数は 5 個以上であった.したがって,破断箇所の板厚に対す る結晶粒の数がその変形挙動に影響を及ぼしている可能性がある.以上の結果を以下に簡 潔にまとめる.

・純銅・純アルミニウム

板厚の減少に伴い,くびれ後の変形量は急激に低下し,拡散くびれは確認できなかっ た.

→くびれ変形に着目した場合,箔材は板材とは異なった変形挙動を示した.

・純チタン

板厚が減少しても,破断ひずみに対するくびれ変形限界ひずみは大きくなり,拡散く びれ,局部くびれ共に確認できた

→くびれ変形に着目した場合,箔材は板材と同様の変形挙動を示した.

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.25mm

(a)t=0.05mm

0.25mm

(b)t=0.1mm

0.25mm

(c)t=0.3mm

0.25mm

(d)t=0.5mm

Fig.2.4.9 Diffuse necking of C1020-O

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.25mm 0.25mm

(a)t=0.05mm

(b)t=0.5mm

Fig.2.4.10 Diffuse necking of 1N30-O and A1100-O

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

0.50mm 0.50mm 0.50mm 0.50mm

(a)t=0.05mm

(b)t=0.1mm

(c)t=0.3mm

(d)t=0.5mm

Fig.2.4.11 Diffuse necking of TR270C-O

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

Fig.2.4.12 Observation point of localized necking

t

Fig.2.4.13 Localized necking of C1020-O (a)t=0.05mm

20μm 20 μ m

20μm

(b)t=0.1mm 20μm

20μm 20μm

20μm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

(c)t=0.3mm 50μm

50μm

50 μ m

50μm

20μm

Fig.2.4.13 Localized necking of C1020-O (d)t=0.5mm

100μm

20μm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

Fig.2.4.14 Localized necking of 1N30-O and A1100-O (a)t=0.05mm

(b)t=0.5mm

20μm

20μm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

Fig.2.4.15 Localized necking of TR270C-O (a)t=0.05mm

(b)t=0.1mm

20μm 20μm

20μm

20μm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

(c)t=0.3mm

(d)t=0.5mm

Fig.2.4.15 Localized necking of TR270C-O

20μm

100μm

100μm 100μm

20μm

第2章 金属箔材および板材における延性破壊挙動

ドキュメント内 Ductile fracture mechanism of metal foil (ページ 35-47)