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ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 71-77)

EEA I.........l 

200  300 

400  500 

UU

'E A 

T e m p e r a t u r e  /  o c  

Fig. 3‑20  1.33wt%Ni, Fe, Co, Cu分散アルミ ナ膜およびルミナ膜における水素‑窒素混合 ガスに対するガス分離係数の測定温度依存性 水素:窒素=1:1、膜両側の圧力差=15kPa

0

, Ni‑Al203;口,Fe‑Al2α;ム,Co‑A1203; 

Cu‑Al203;

e , 

Al203 

一一 Knudsen拡散機構からの計算値

透過能および水素‑窒素混合ガスに対するガス分離係数の測定結果をまとめると、

金属の添加効果は知l>Ru>Pd.Ni>>Pt>Fe>Co>Cu序列となった。

3.7  テトラエトキシシランのCVD処理による白金族金属分散アルミナ膜の分離性能 の改善

前節までに述べたように、ゾルゲル法により製膜した多孔質アルミナおよび金属 分散アルミナ膜は水素に対してKnudsen拡散機構から予想、される値に接近するある いはそれ以上の高い選択透過性を示すが、膜の細孔径分布の測定結果より、これら の膜の中になお数nm程度の比較的大きな細孔(一部のピンホールの存在も可能)が存 在することが分かった。これらの膜細孔中ではガス透過か~Knudsen機構に従い、透 過速度がオングストロームオーダーの細干しより数倍速いので、表面拡散による水素 に対する高い選択透過能を大幅に低下させていると予想される。 一方、 CVD法を用 いて多孔質ガラスなどの細孔入口にSi02などを堆積させてオングストロームオー ダーの細孔径を微細制御することが可能である[18,19]0金属分散多孔質アルミナ膜

‑62‑

Membrane 

Si(OC2Hs

) 4  

Pore 

Si(QC2Hs

) 4   + 

02 Si02 

(Cα

H20

etc.)

F i g . 3 ‑ 2 1  

テトラエトキシシランを用いた膜の

CVD

処理の概念図

の中に残存するピンホールや比較的大きな細孔を閉塞することで、さらに高い分離 能が期待できることが考えられる。

本節では、高い水素選択透過性を有するガス分離膜の作製を目指して、テトラエ トキシシランの

CVD

分解反応を用いて白金族金属分散アルミナ膜の細孔入口径の制 御によって水素の選択透過能をさらに向上させることを試みた。

テトラエトキシシラン

( S i ( O C 2 H S

)4)を用いて膜の

CVD

処理はガス分離、透過装置 を用いて行った。

CVD

処理の概念図を

F i g . 3 ‑ 2 1

に示す [20]0反応温度は

4

∞℃であ る。テトラエトキシシランの分子径が比較的大きいため、初期には主にピンホール や比較的大きな細孔を透過して反応するもので、徐々に比較的小さな細干しに移行す ることが考えられ、分離に有効な微細孔に影響を与えずビンホールの選択的な閉塞 が行える。

3 . 0 w t %  Rh

分散およびアルミナ膜をテトラエトキシシランを用いて

4

∞℃で

CVD

処 理

0 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ 3 h

後の水素、窒素ガス透過係数の測定結果を

F i g . 3

22

Fig.3

23

に示す。

CVD

処理した後、いずれの膜のガス透過係数も

1

桁から

2

桁減少した。測定温度が上 昇するとともに膜の窒素のガス透過係数は減少し、さらにアルミナ膜では水素のガ ス透過係数も減少しており、ガスの透過は依然Knudsen拡散に支配されている。こ れに対し悶1分散アルミナ場合での水素のガス透過係数は温度の上昇に伴って大幅に 増大し、Knudsen拡散以外の熱活性化拡散機構が存在することが明らかになった。

また、水素/窒素のガス透過係数比より求めたテトラエトキシシラン

CVD

処理膜 の水素に対するガス選択透過能を

Fig.3‑24

に示す。

CVD

処理アルミナ膜の場合で

‑63 ‑

O A

RhA1203 

RhA1203+CVDlh  RhA1203+CVD3h  O

A

n u t A

L

U A u n u

E

A Z

EA

No

H

J u g ‑

︒ 日

¥

b

2 8 5 ω

1013  A1203 

A1203+CVD 1  A1203+CVD3h 

500  400 

300 

u 200 

nu  

' ・ i

nu

A

q L

u n U

ハU

EA

E A 4

iHtZ N' EH 42 二

OE

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3

8 E ω h

a

3n

u 

U4EI 

6

∞ 

Fig. 322  Si(OC2H5)4CVD処理における3.0wt%RhA1203および、A1203膜の水素ガス透過係数 の変化。 膜厚:Al203, 10~14仰n; 悶1・Al203 , 15~19山n

CVD処理条件:4'C, .d.P=30 ~40kPa,高圧側(膜面倒~): N2+Si(OC2H5)4==20 ml/min,  低圧側:N2+02( 1: 1 )=20ml/min. 

測定条件:企P=30~40kPa

400  500  Temperature / 'C 

2

∞ 

300 

u

nu  

EA

Temperature / 'C 

RhA1203 

RhA1203+CVDlh  RhA1203+CVD3h  O

A

5

∞ 

600  400 

Temperature / 'C  3

∞ 

1

∞ 

200 

A'h

句 ︑

d

U

u n u

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EA

EA

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5

∞ 

4

∞ 

300 

1A  U U 200 

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‑ 2 8 5 ω

. N Z

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Tempera印 陀 /'C 

Fig. 323  Si(OC2H5)4のCVD処理における3.0wt%1A1203および、Al203膜の窒素ガス透過係数 の変化。 膜厚:Al203, 10~ 14n;lAl20315 ~ 19n

CVD処理条件:4'C.ð.P=30~40kPa,高圧側(膜面側):N2+Si(OC2H5)4==20 ml/min,  低圧側:N2+02(1:1)=20ml/min. 

測定条件:.ð.P=30~40kPa

‑64‑

6  30 

o  Aω Rh‑A包u3

RhA12U3+CVDlh  A12U3+CVDlh  口 R h‑A包U3+CVD3h

A12U3+CVD3h

26 20 

rae E  aa.Bd  

?iaia

10 

100  200  300  400  500 

100  200  300  400  500  600  Temperature / 

o c  

Temperature / 

Fig. 3‑24 Si(OC2H5)4

CVD

処理における3.0wt%l‑A12U3および、A12U3膜の水素/窒素 ガス透過係数比の変化

CVD

処理条件:400 

o C

, M>=30 40kPa,高圧側(膜面側):N2+Si(OC2H5)4=20 mVmin,  低圧側:N2+02(1:1)=20mνmm. 

測定条件:企P=30‑‑‑‑40kPa 

5  30 

o  A12α 

A12α+CVDlh  RhA12α+CVDlh  Aα+CVD3h 口 R hA12'ω+CVD3h

LD 3

6

20 

V

ca VD EaALlo  

1

γ  100  200  300  400  500 

100  200  300  400  500  Temperature / 

o C  

Temperature / 

600 

Fig. 3‑25  Si(OC2Hゅの

CVD

処理における3.0wt%l‑A12U3および、A12U3膜の水素/窒素 混合ガス分離係数の変化

CVD

処理条件:4ootP=30‑‑‑‑40kPa,高圧側(膜面側):N2+Si(OC2H5)4=20 mνmm,  低圧側:N2+U2(1:1)=20mνmIn. 

測定条件:M>=30‑‑‑‑40kPa,胎/N2=1/1 (moVmol) 

‑65 ‑

は、室温で水素の選択透過能がKnudsen拡散機構から予想、される値(α=3.74)以下の 3.3 ‑‑‑‑3.5にとどまるが、温度の上昇に伴って水素の選択透過能が上昇し、 4000

C

でお よそ5.0に達する。 Gavalasら[21]はこのようなCVD法で調製したSi02などの膜材料上 に特有な高温ほどガスの分離が有利になる現象は溶解‑拡散機構であると定義し、

膜表面への水素の溶解によるものと考えた。 一方、Rh分散アルミナ膜の場合では、

室温においてもKnudsen拡散機構から予想される値以上の水素選択透過能を持って おり、温度を上昇するとともに水素の選択透過能がさらに大幅に増大し、 5∞℃では 20以上の高い水素選択透過能に達することが分かった。これは通常の熱拡散機構の ほかに、Rh金属表面への水素解離吸着に起因する表面拡散などの水素選択透過能を 大幅に向上させる付与効果が存在するためと考えられる。

Fig. 3‑25にテトラエトキシシランCVD処理前後3.0wt%Rh分散アルミナ膜および アルミナ膜を用いる水素/窒素混合ガスの分離結果を示す。 CVD処理後、膜の分離 性能が大幅に向上されたことが分かる。特に4∞℃で3時間CVD処理した3.0wt%1

分散アルミナ膜の場合では、 5000Cでのガス分離係数αはKnudsen拡散機構から予想 される値の8倍以上の30に達しており、耐熱性、高選択性を有する新規な分離膜とし て有望であることが考えられる。

3.8  本章のまとめ

ゾルゲル法を用いて作製したRh、Ru、Pdおよび町分散多孔質アルミナ膜は均一な 膜微細構造を有しており、この膜を用いて水素の選択透過および分離を測定すると

ころ、Knudsen拡散機構から予想される値以上の高い水素ガス選択透過能および分 離能が得られた。

室 温‑‑‑‑4000CでH2、 He、CH4、N2、ArおよびC02の透過実験を行った。いずれの 白金族金属分散アルミナ膜においても水素ガス以外のガスの透過係数は分子量の‑1/2 の直線関係となり、Knudsen拡散機構に従うことが示されたが、水素ガスの透過は Knudsen拡散の予想、値より速くなった。また、温度上昇とともに水素の透過速度お よび選択透過性能も増加することなど、水素を透過する場合ではKnudsen拡散以外 の拡散機構が存在することが明らかとなった。

一方、 Ni、Fe、CoおよびCuなどの金属分散多孔質アルミナ膜の調製およびガス透 過性能を調べたところ、 Ni分散アルミナ膜のみで白金族金属分散アルミナ膜と同様 の水素透過速度の向上が認められた。他の金属分散アルミナ膜でもわずかに水素の 選択透過能の向上が認められたが、水素ガスの透過依然ぬludsen拡散に支配されて い る こ と が 分 か っ た 。 水 素 の 選 択 透 過 能 に 示 す 金 属 の 添 加 効 果 は

‑66‑

1,Ru>Pd>Ni>>Pt>Fe>Co>Cuの順序となった。

細孔径分布の測定結果より、ゾルゲル法で作製した白金族金属分散多孔質アルミ ナ膜は数nmの比較的大きな細孔および一部のピンホールが存在し、これらの細孔は 水素の選択透過を疎外する。テトラエトキシシランを用いたのCVD処理でピンホー

ルなどを閉塞することにより、流速は著しく減少したが、比較的高い水素の透過速 度が維持できた上に、水素の選択透過能および分離能が大幅に改善され、高性能な 水素分離膜の作製が可能になった。

参考文献

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‑67 ‑

第 4 章 金属分散多孔質アルミナ膜におけ

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