第 3 章 石灰石骨材のすべり抵抗に関する検討
3.3 室内試験による検討
3.3.3 モルタルによる検討
41
因であると考えられる。これにより石灰石表面は、砂岩と比較して平坦な面積が占め る割合が多くなりやすい。このため、表面とBPN測定用ゴムとの摩擦が少なくなり、
すべり抵抗が低くなったと考えられる。
3.3.3 モルタルによる検討
42
0
20 40 60 80 100
0.1 1 10
通過質量百分率(%)
ふるいの目の開き(mm)
LA LB LD
山砂 標準粒度図3-3-4 各細骨材の粒度分布
るといえる。山砂と石灰石砕砂3種の平均BPNを比較すると14の差が認められ、石灰 石砕砂は山砂と比較してすべり抵抗が低い傾向が認められた。また、強度結果を表3-3-7 に 示 す。 モル タル の圧縮 強 度は 山砂 を用 いた場 合 より 石灰 石砕 砂を用 い た方 が 10N/mm2 以上高い結果が得られた(表 3-3-8)。これは、山砂と砕砂の形状の違いが関 係していると考えられる。つまり、山砂は形状が丸く砕砂は角張っているため、砕砂 は骨材とセメントペーストの付着が強くなり強度が高くなったと考えられる。
表3-3-8 モルタル供試体強度試験結果
1週 4週
LA 45.2 57.5
LB 43.8 57.2
LD 45.2 56.0
山砂 33.3 43.6 細骨材 圧縮強度(MPa)
表3-3-7 モルタルによる回転ラベリグ試験結果
LA LB LD 山砂
0 66 71 69 69
4500 47 51 47 59
9000 46 52 48 60
18000 45 49 44 58
27000 44 48 43 58
45000 42 46 43 56
62000 40 45 43 56
90000 41 43 42 55
116000 41 43 41 53
143000 39 43 41 53
170000 35 37 35 50
タイヤ通過回数
(回)
BPN
43 (4)モルタルのすべり抵抗
以上のことから山砂と比較して石灰石砕砂は、細骨材としてすべり抵抗が低く、石 灰石砕砂は産地や物性が異なってもすべり抵抗性は同等である事が示された。これは、
母岩試験結果における、産地が異なっていても石灰石母岩のすべり抵抗に差はないと いう試験結果と一致する。また、石灰石砕砂のすべり抵抗が他の細骨材より低いとい う結果は、実道における調査結果とおなじ傾向である。以上の事より、細骨材の種類 はモルタルのすべり抵抗に影響することが明らかとなった。
なお、本検討で用いたLDは母岩試験において用いたLD1と同じ骨材である。よっ て、母岩の検討においてはLDとLA~LCの比較が出来なかったが、細骨材における検 討では、LA、LB、LD に差は認められない結果が得られた。ことから、母岩において も同条件で試験した場合、LA~LCとLDに差はないと推察される。
(5)他のモルタルのすべり抵抗
またここで、山砂と石灰石砕砂以外の細骨材のすべり抵抗を評価するために、山砂、
硬質砂岩砕砂、安山岩砕砂、高炉水砕スラグの各細骨材を用いたモルタルの回転ラベ リング試験を実施した。用いた細骨材物性及び粒度は表 3-3-9、図 3-3-6 に示す通りで あり、供試体作成条件、回転ラベリング試験条件は石灰石モルタルと同一とした。結 果を表3-3-10及び図3-3-7に示す。また、タイヤ条件が異なるため比較するのは適当で ないが、参考のために石灰石砕砂LAの試験結果も同じく示す。結果として、山砂、硬
図3-3-5 モルタルによる回転ラベリング試験におけるBPNの推移
0 10 20 30 40 50 60 70 80
0 5 10 15 20
BPN
タイヤ通過輪数 (10 ⁴回 )
LA
LB
LD
山砂
44
質砂岩砕砂、安山岩砕砂は同程度のすべり抵抗を有しており、高炉スラグはわずかに 劣る傾向がみられたが、石灰石砕砂と比較するとすべり抵抗は高い傾向が認められた。
山砂 2.65 1.57 2.43 石灰石砕砂 2.61 1.54 3.47 硬質砂岩砕砂 2.67 1.30 2.90 安山岩砕砂 2.62 2.52 2.81 水砕高炉スラグ 2.80 0.60 2.54
骨材種類 表乾密度 (g/cm³)
吸水率
(%) FM
表3-3-9 細骨材性状
0 20 40 60 80 100
0.1 1 10
通過質量百分率(%)
ふるいの目の開き(mm)
硬質砂岩砕砂 安山岩砕砂
水砕高炉スラグ 山砂 標準粒度
図3-3-6 各細骨材の粒度分布
45
表3-3-10 モルタルによる回転ラベリグ試験結果
0 75 75 74 82
4600 60 62 63 64
9200 58 60 62 62
18000 57 60 61 60
27000 58 59 60 60
55000 57 60 60 55
83000 56 60 60 55
110000 58 60 60 55
138000 59 60 60 55
170000 58 60 61 55
水砕高炉スラグ 安山岩砕砂
硬質砂岩砕砂 タイヤ通過回数 山砂
(回)
図3-3-7 モルタルによる回転ラベリグ試験結果
(石灰石モルタルは試験バッチが異なるため参考値)
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
0 5 10 15 20
BP N
通過輪数(10⁴回)
山砂モルタル 硬質砂岩モルタル
安山岩モルタル 高炉スラグモルタル
石灰石モルタル
46