第 3 章 石灰石骨材のすべり抵抗に関する検討
3.3 室内試験による検討
3.3.4 コンクリートによる検討
46
47 ねり落とし時の目標を5cmとした。
骨材の物性値を表3-3-13、図3-3-7に示す。本検討で使用した石灰石骨材は母岩やモ ルタルの検討におけるLAを原料とした粗骨材と細骨材を使用している。また硬質砂岩 も同様に母岩試験と同じ産地で有り、山砂もモルタル試験にて用いたものである。各 コンクリートのフレッシュ性状及び、標準養生28日の圧縮と曲げ強度を表3-3-14に示 す。スランプ及び空気量は目標を満足し、28日の曲げ強度は全て6MPa以上となった。
ラベリング供試体は、28日間標準養生後にショットブラスト処理により写真3-3-18に
写真3-3-18 ショットブラスト処理後の供試体の様子(LiG-RS)
スランプ(cm) 空気量(%) 温度(℃) 曲げ強度(MPa) 圧縮強度(MPa)
LiG-LiS 6.0 5.0 22.3 6.92 47.5
LiG-RS 5.5 4.9 22.3 6.45 47.8
HG-LiS 4.5 4.5 22.4 6.26 53.2
HG-RS 4.0 4.3 22.7 6.07 43.6
フレッシュ性状 28日強度
配合
表3-3-14 フレッシュ性状及び28日強度
0 20 40 60 80 100
1 10 100
通過質量百分率(%)
ふるいの目の開き(mm) 硬質砂岩砕砂 石灰石砕石 標準粒度
図3-3-8 各粗骨材の粒度分布
48
示すように表面のモルタルを除去し、粗骨材を露出させた後に試験に供した。回転ラ ベリング試験の試験条件は母岩試験と同条件とした。
(3)試験結果
ラベリング試験結果を表3-3-15に示し、試験中のコンクリート供試体のBPNの推移 を図3-3-9に示す。一般的な骨材を用いたHG-RSは、試験終了時点でもBPNで60を 維持し、全ての骨材に石灰石を使用したLiG-LiSは母岩と同程度まですべり抵抗が低下 した。LiG-LiSから粗骨材を硬質砂岩に変更したHS-LiSはLiG-LiSと比較してBPNが 18増加し、細骨材を山砂に変更したLiG-RSは21の増加であった。従って、石灰石骨 材を使用した場合でも、粗骨材もしくは細骨材に石灰石以外を使用することにより、
すべり抵抗が増加することが認められた。また、粗骨材を変更するよりも細骨材を変 更する方が影響が大きい可能性が示された。
以上の結果より、石灰石骨材を用いても粗骨材もしくは細骨材に石灰石以外の骨材 を用いることにより、すべり抵抗を改善できることが示された。また、本試験結果の BPN は非常に小さい値を示している場合がある。これは、本試験の条件が常に路面を タイヤがスリップするような条件とした、促進摩り磨き試験であるためである。従っ て、実道における路面の状態とは状況が異なり、結果として得られたBPNは試験条件 間の比較にのみ用いるのが望ましく、実道におけるすべり抵抗を示しているわけでは ない。
表3-3-15 コンクリートによる回転ラベリング試験結果
0 64 68 67 75
4600 40 54 50 63
9200 34 49 48 64
18000 31 47 45 62
27000 30 46 46 63
55000 28 46 42 59
83000 27 45 42 61
110000 25 47 43 60
138000 25 46 41 61
170000 24 45 42 60
HG-RS HG-LiS
LiG-RS LiG-LiS
タイヤ通過回数
(回)
49
図3-3-9 コンクリートによる回転ラベリング試験結果
0 10 20 30 40 50 60 70 80
0 5 10 15 20
BPN
通過輪数( 10 ⁴回)
LiG-LiS LiG-RS HG-LiS HG-RS
50