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バイタルサイン、身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目

4.1 バイタルサイン

4.1.1 0.5~11歳の小児を対象とした国内試験(SFY10717試験及びSFY10718試験)

0.5~11歳の小児を対象とした国内試験(SFY10717試験及びSFY10718試験)では、バイタルサ

インを評価項目としなかった。

4.1.2 0.5~5歳の小児を対象とした海外試験(I3112試験、T3001試験及びT3002試験)

2~5歳の小児を対象とした海外試験(I3112試験)では、以下のバイタルサインを評価項目とし た。

• バイタルサイン:

体温、非号泣時の脈拍、血圧(収縮期血圧[SBP]、拡張期血圧[DBP])及び呼吸数 バイタルサインの事前に規定した異常変動(PCA)は、非号泣時の収縮期血圧(SBP)、拡張期 血圧(DBP)及び脈拍について検討した。I3112試験でのバイタルサインの結果を[Module 5.3.5.1-1 Section 8.4.1]に示した。

各バイタルサインパラメータの投与前からの変化量にプラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩群 間で臨床的に意味のある差はみられなかった。

DBP低下(>15 mmHg低下かつ実測値<57 mmHg)のPCAがプラセボ群(4/77名、5.2%)と比べ てフェキソフェナジン塩酸塩群(7/69名、10.1%)で僅かに多くみられた。フェキソフェナジン塩 酸塩群の7名中3名及びプラセボ群の4名中2名のDBP低下は中間来院日にみられたもので最終来 院日では基準範囲内であった。バイタルサインのPCA頻度分布は、プラセボ群とフェキソフェナジ ン塩酸塩群で同様であった。

0.5~2歳未満の小児を対象とした海外試験(T3001試験及びT3002試験)では、以下のバイタル サインを評価項目とした。

• バイタルサイン:

体温、脈拍、血圧(収縮期血圧[SBP]、拡張期血圧[DBP])、呼吸数

バイタルサインのPCAは、非号泣時の収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)及び脈拍につい て検討した。T3001試験でのバイタルサインの結果を[添付資料5.3.5.1-5 Section 7.3.1]に、T3002試 験での結果を[添付資料5.3.5.1-3 Section 7.3.1]に示した。

T3001試験の0.5~1歳未満の年齢層では、各バイタルサインパラメータの投与前からの変化量に

プラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩群間で臨床的に意味のある差はみられなかった。1~2歳未 満の年齢層では、非号泣時のバイタルサインの投与前からの変化量にプラセボ群と比べてフェキソ フェナジン塩酸塩群で僅かな増加がみられた。号泣時のバイタルサインの投与前からの変化は一様 でなかった。投与前からの平均変化量は臨床的に意味のあるものではなかった。

0.5~1歳未満の年齢層でPCA基準に合致した被験者、脈拍減少(>15 bpm減少)でフェキソフェ

ナジン塩酸塩群1名及びプラセボ群2名、脈拍増加(>15 bpm増加)で各群1名であった。1~2歳 未満の年齢層では、SBP上昇(>25 mmHg上昇)でフェキソフェナジン塩酸塩群1名であった。臨 床的関連があるバイタルサインのPCA値はなかった。

T3002試験では、0.5~1歳未満及び1~2歳未満のいずれの年齢層も各バイタルサインパラメータ

の投与前からの変化量にプラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩群間で臨床的に意味のある差はみ られなかった。

0.5~1歳未満の年齢層でPCA基準に合致した被験者は、脈拍減少(>15 bpm減少)でフェキソフ ェナジン塩酸塩群2名であった。1~2歳未満の年齢層でPCA基準に合致した被験者は、プラセボ 群3名(SBP及びDBP上昇1名、DBP上昇1名、DBP低下1名)であり、フェキソフェナジン塩酸 塩群ではなかった。臨床的関連があるバイタルサインのPCA値はなかった。

4.2 心電図

4.2.1 0.5~11歳の小児を対象とした国内試験(SFY10717試験及びSFY10718試験)

0.5~11歳の小児を対象とした国内試験(SFY10717試験及びSFY10718試験)では、心電図を評

価項目としなかった。

4.2.2 0.5~5歳の小児を対象とした海外試験(I3112試験、T3001試験及びT3002試験)

2~5歳の小児を対象とした海外試験(I3112試験)では、以下の心電図パラメータを評価項目と した。

• 心電図パラメータ:

PR間隔、QRS間隔、QT間隔、QTcB(Bazett補正)、QTcF(Fredericia補正)

I3112試験での心電図の結果を[添付資料5.3.5.1-1 Section 8.4.2]に示した。

I3112試験では、心電図パラメータの投与前からの変化量にプラセボ群とフェキソフェナジン塩

酸塩群間で僅かに違いがみられた。QT間隔、QTcB及びQTcFの投与前からの平均変化量は、プラ セボ群では増加(それぞれ4.1 msec、3.8 msec、3.8 msec)に対して、フェキソフェナジン塩酸塩群 では僅かな減少(それぞれ-0.8 msec、-1.9 msec、-1.4 msec)であった。これらの変化は臨床的に意 味のあるものではなかった。

QRS間隔で基準範囲外(>80 msec)の値を示した被験者の割合は、投与前及び中間来院日では2 群間で同程度であったが、最終来院日ではプラセボ群(28.0%、21/75名)と比べてフェキソフェナ ジン塩酸塩群(38.2%、26/68名)で僅かに高く認められた。最終来院日にQTcBで基準範囲外

(>440 msec)の値を示した被験者は、プラセボ群で4名認められたのに対して、フェキソフェナジ

ン塩酸塩群では認められなかった。最終来院日にPR間隔(>170 msec)、QT間隔(>440 msec)及

びQTcF(>440 msec)で基準範囲外を示した被験者は両群ともに認められなかった。

0.5~2歳未満の小児を対象とした海外試験(T3001試験及びT3002試験)では、以下の心電図パ ラメータを評価項目とした。

• 心電図パラメータ:

PR間隔、QRS間隔、QTcB(Bazett補正)、QTcF(Fredericia補正)、心拍数

心電図の事前に規定した異常変動(PCA)は、QTcB、QTcF及び心拍数について検討した。T3001 試験での心電図の結果を[添付資料5.3.5.1-5 Section 7.3.2]に、T3002試験での結果を[添付資料5.3.5.1-3 Section 7.3.2]に示した。

T3001試験では、0.5~1歳未満及び1~2歳未満のいずれの年齢層も各心電図パラメータの投与前

からの変化量にプラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩群間で臨床的に意味のある差はみられなか った。

心電図のPCAは、両群ともに心拍数のみに認められ、QTcB(>60 msec増加)及びQTcF(>60 msec 増加)のPCAは認められなかった。0.5~1歳未満の年齢層でPCA基準に合致した被験者の割合は、

心拍数減少(>15 bpm減少)でプラセボ群4.8%(3/62名)及びフェキソフェナジン塩酸塩群3.4%

(2/58名)、心拍数増加(>15 bpm増加)でプラセボ群3.2%(2/62名)及びフェキソフェナジン塩 酸塩群3.4%(2/58名)であり、2群間で同程度であった。1~2歳未満の年齢層でPCA基準に合致

した被験者の割合は、心拍数増加(>15 bpm増加)でプラセボ群8.0%(2/25名)及びフェキソフェ ナジン塩酸塩群8.0%(2/25名)であり、2群間で同程度であった。

T3002試験の0.5~1歳未満の年齢層では、プラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩群の被験者数

は各群5名と少なく、個々の心電図パラメータの投与前からの変化は一様でなかった。1~2歳未満 の年齢層では各心電図パラメータの投与前からの変化量にプラセボ群とフェキソフェナジン塩酸塩 群間で臨床的に意味のある差はみられなかった。

心電図のPCAは、0.5~1歳未満の年齢層では認められなかった。1~2歳未満の年齢層では両群 ともに心拍数のみに認められ、QTcB(>60 msec増加)及びQTcF(>60 msec増加)のPCAは認め られなかった。1~2歳未満の年齢層でPCA基準に合致した被験者の割合は、心拍数減少(>15 bpm 減少)でプラセボ群1.0%(1/103名)及びフェキソフェナジン塩酸塩群1.0%(1/101名)、心拍数 増加(>15 bpm増加)でプラセボ群5.8%(6/103名)及びフェキソフェナジン塩酸塩群6.9%(7/101 名)であり、2群間で同程度であった。

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