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ト 欧

ドキュメント内 欧州 (ページ 76-90)

グラフ 4  形態別アパレル市場(Clothing RetailingMarket in 2001) *靴は含まな

④ ト 欧

業者がやる。)

④ ト 欧

るや てきている。但し、一つの決まったやり方があるということではなく、時間的距離、

理的距離を考慮して様々なやり方、その組合せがある。そのアウトソーシングの特徴をあげると、

欧州市場にお

ーロッパの繊維販売方法については米国、東南アジア、中近東 接に顧客(カッター、ストアー、スーパーマーケット)に販売 人脈、チャネルに通じている代理店、ディストリビューターを

直売であれば輸出加工単位に満たないLess Minimumの問題、代理店経由であれば

まず欧州において商品流通がどのようなルートで行われているか、触れておきたい。

れに独立していた。即ち、小売業者からの製品発注に対しては、アパレルメーカーが全面的に対応し、

小売業者と織物メーカーとが素材(織物など)について協議することはなかった。

小売り業者 アパレルメーカー

展示会 織物メーカー

展示会

※※しかし現在では、小売業者がア

ーカーに素材調達はもちろんのこと、時によっては製品納入まで依頼するケースが増加している。

物メーカーが縫製業者と含めて二次製品化まで取り仕切るまで実力を高めているケースだ。

商品調達方法

の衣料品調達には以下の4つのやり方がある。

自家工場生産: 自社所有の工場で作る。

アウトソーシング(CMT): 下請け業者に加工賃(CMT)を払って作る。

一括調達(丸投げ): 全てを下請け業者に丸投げ、委託する。

(織物の調達その他全て下請け レード: 商品の売買を通じて調達する。

州の小売り/ブランド/アパレルメーカーの間で、アパレル製造の所謂アウトソーシングといわれ り方が増加し

・遠隔地から衣料品を調達する場合は価格優位性が最優先される。

る時は、主にEU域内で。

・受渡し上、地理的に隣接していることが必要で、且つ相当程度の価格競争力が要求される場合は、

・価格競争力が絶対条件の場合は、アジアを中心とする低価格縫製国で。

・自家工場生産、CMT(賃加工)、或いは単純な売買を通じてではなく、一括調達(日本語でいう丸 投げ)が主流へ。

・長期調達、或いは短期調達よりは、中期調達が増加しつつある。

アパレルメーカー(卸)の一般的考え方

・創造性(デザイニング)、融通性(QR)、技術・ノウハウが要求され

EU周辺国で。

どこで調達するかの選択については、南欧と英・独・北欧では大きな違いがある。

英・独・北欧のアパレルメーカーはアジアを中心とする遠隔地志向が強く(つまり、それだけ小売り に低価格を要求されるということであり、調達は価格競争力のある遠隔地でせざるを得ないということ であり)、南欧は依然としてEU域内、 しく 周辺国での調達が多い。

アパレルメーカーとブランド/小売り業者の間でも調達地について大きな考え方の違いがある。

・アパレルメーカーは隣接地を好むが、小売り(特に英国の小売業者)はアジア志向。ブランドはそ の中間のポジション.

最適の調達地は必ずしも最も安い縫製地ということではない。トータルコストを視野に入れて、調達 地が決められるが、それでもアジア、特に中国にシフトしつつある事は否めない。

なぜ一括調達(丸投げ)をするかといえば、小売業者は皆、自らのコアビジネス、即ちデザイニング と販促活動に専念したいからであり、そちらに集中した方が利益率の向上、激しい価格競争から抜け出 せるチャンスが大きいと考えているからである。(ちなみに、米国では、約10年前、BPR(Business Process Re-engineering)という考え方が導入された時、大手アパレルメーカーは大組織改革を断行し、丸投げを やり始めるようになった。)

様々なリスクを避けるため、納入業者の数を絞り、財政面その他で信頼出来るところとパートナーシ ップを組んで仕事をしようという傾向にある。パートナーシップを組んだ先に、織物、アクセサリーの 調達、品質・納期管理の全責任を任せるシステムである。

アジア製織物がEU域内及び周辺国で、価格面のみならず、品質・創造性・リアクションタイムとい った面でも、競争力を増してきつつある。

一方、フランス、ベルギー、オランダ、デンマーク、スウェーデンの織物メーカーは、90%以上が域 内ビジネスだが、英国織物メーカーは38%、イタリア織物メーカーは28%、ドイツ織物メーカーは22%

以上が周辺国を含めた域外への輸出になっている。このように周辺国はアジア製、EU 製織物が集まる 縫製基地、即ち、EU向け衣料品供給基地としての地歩を固めつつある。

はEU も

長期調達は、一年前に企画が始まる。中期は約6ヶ月前、短期はそのシーズンの最初の結果が出てか ら

にし 傾向にあるが、新しい市場情報を出来るだけ吸収してからにしようと思えば、

長期調達がデリバリースケジュールのベースではあるが、短期、超短期ベースでの回転を要求してく ると

又、 ザイナー主導型のミニ・コレクションが欧州全体に拡がりつつある。ミニ・コレ

クシ 顧客に、常に、何か新し

いものがあるという印象を与えている。

北欧で始まったこの「デザイナー/主契約者調達モデル」とでも呼ぶべきやり方は、南欧型の「生産 主導/主契約者モデル」を圧倒して、欧州全体に拡がりつつある。

このデザイナー/主契約者は、信頼すべき丸投げ先と、創造性、融通性、信頼性、それに勿論競争力 のある価格を提供してくれる織物メーカーを必要としている。

4. 欧州における展示会への対応

欧米の展示会は、「丸投げ」の増加はあるものの、繊維ビジネスで重要な役割を果たしている。主な 機能は以下の通りである。

① 基本的に、具体的な商談の場

② 出展者(生産者)の企画提案の場、トレンド発信の場

③ 出展者が顧客とのやり取りを通じて、市場のニーズを把握し、新たな企画立案のアイデアを得る 場

④ 1社毎では、販売力ネットワークに欠ける中小企業の生産者がまとまって商談の場を設けること によって、世界中のバイヤーへの販売チャンスを得る場

従って、毎年欧州各地で、糸、織物、衣料品等各種展示会(見本市)が数多く開催されているが、自 社の商品特性、価格帯、対象客先等に最もふさわしい展示会を選択し、出展を通じてビジネスを開拓し てゆかねばならない。出展して自ら顧客開拓に努め、顧客調査をし、同時に各展示会が発信するトレン ド情報を得、次の企画に生かすようにする事が大切である。

最近は、強力なデザイナーハウス等が、展示会の外でエクスクルーシブな(排他的な)特別注文を出 すケースが増えているとか、コピーのトラブルが絶えないといったことから、トレンド発信としての機 能は従来に比べて若干低下傾向にあるが、現在でも、生産者側からの企画提案の場、生産者(出展者)

が展示会での顧客とのやり取りを通じて得たヒントをもとに生まれる新たな企画は、展示会の重要な意 義、機能である。

取り掛かる。一般的傾向として、ヨーロッパの小売りはコミットを出来るだけ遅らせ、発注を細切れ

、数量を小さくする

注を出来る限り遅くした方が有利なのはいうまでもない。

ころも多いようだ。

北欧で盛んなデ

ョンは中期をベースとしたものだが、ストアーに絶えず新商品を供給し、

欧米にはミラノ・コレクション、パリ・コレクション(パリコレ)、ニューヨーク・コレクションと 呼

0億円)の生産高を誇り、輸出産業としては「食品」、「アルコール」、「鉄鋼」

を凌ぎ、13位にランクされている。この内、ロンドン・コレクションに関係する英国デザイナーブラン ド

ばれるビジネスがあり、高価格ファッション・ビジネスとしてそれなりに活況を呈している。かつて 日本には東京コレクションと呼ばれるものが育ちかけたが、様々な理由で根付かなかった。今回の調査 対象国6ヶ国の中では英国にロンドン・コレクションと呼ばれるファッション・ビジネスが存在し、関 係者によると、以下のような状況にある。

英国のファッション及びテキスタイル・ビジネスは英国産業の中でも依然重要な地位を占めており、

年間13億ポンド(約2,40

の、高級ファッション・ビジネスは約6,500万ポンド(約120億円)で、日本、ドイツを中心にヨー ロッパ域内市場に出荷されている。

下記が欧州の主要な展示会である。日本の織物業者に門戸を開いている(*)を附した展示会等が、英・

独・北欧市場に参入するために重要である。

3 欧州主要展示会一覧表

展示会名 国名 都市名 出展内容 開催頻度

*ハイムテキスタイル 独 フランクフルト インテリア・生地 1月(1回)

ピッティ・イマージネ・ウォモ 伊 フィレンツェ アパレル(メンズ) 1月・6月

ミラノ・メンズ・コレクション 伊 ミラノ アパレル(メンズ) 1月・6月

ン 仏 パリ アパレル(ウィメンズ) 1月・7月 パリ・オートクチュール・コレクショ

アパレル(ウィメンズ) 1月・9月

パリ・プレタポルテ展 仏 パリ

セーム展 仏 パリ アパレル(メンズ) 1月・6月

アルタ・モーダ・ローマ 伊 ローマ アパレル(ウィメンズ) 1月・7月

ティシュ・プルミエ 仏 リル 生地 1月・9月

モーダ・イン 伊 ミラノ 生地 2月・9月

*テックスワールド・ファブリックス 仏 パリ 生地 2月・9月

*プルミエ・ビジョン 仏 パリ 生地 2月・9月

ロンドン・ファッション・ウィーク 英 ロンドン アパレル(ウィメンズ) 2月・9月

イデア・ビエラ展 伊 チェルナビオ 生地 3月・9月

プラト・エキスポ 伊 フィレンツェ 生地 3月・9月

パリ・コレクション 仏 パリ アパレル(ウィメンズ) 3月・10月

イデア・コモ展 伊 チェルナビオ 生地 3月・10月

*エクスポフィル展 仏 パリ 糸 6月・12月

(伊藤忠繊維研究所調べ)

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