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第 3 章 セネガルでの水産セクター協力の実績

3.2 他ドナーの水産セクター協力

3.2.1 他ドナーの水産セクター協力の変遷

セネガルへの経済協力全体でみると、例年、フランス、米国の 2 大ドナーに続き、日本 とカナダ、世銀、EUなどが上位を占めているが、水産セクターに関しては、2010年以降一 部の年を除いて、2 国間援助では日本が、国際機関では世銀が最大のドナーとなっている。

かつてはフランスが存在感を示していたが、現在はセネガルの水産セクターから事実上撤 退の状態にある。一方、全セクター合計では上位に入ってこない韓国が、それほど大規模 ではないものの、継続して水産セクターへの支援を行っており、セネガルでは水産分野に 注力していることがうかがえる。

現在、セネガルの水産セクター支援では、日本のほか、世銀、EU、USAIDなどが中心的 な存在となっている。

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表 7 主要ドナーのセネガル水産セクターへの経済協力実績

(支出総額ベース、単位:百万ドル)

資料:OECD-DAC

3.2.2 世界銀行の水産セクター協力

世界銀行(世銀)では近年、日本と同様に持続可能な資源管理を活動の中心に据えてお り、2004年から 2011 年にかけて、統合型沿岸海洋資源管理プロジェクト(GIRMaC10)を 実施し、共同資源管理のパイロットプロジェクトを国内3カ所11で行った。また、GIRMaC と一部並行する形で、2008 年から 2012 年には持続可能な水産資源管理プロジェクト

(Sustainable Management of Fish Resources Project)を実施し、共同資源管理や人工魚礁の設 置、漁場の保護などに取り組んだ。

そうした資源管理は西アフリカ全体でも行われ、2009年から2016年に実施された西アフ リカ地域漁業プログラム(West Africa Regional Fisheries Program)では、セネガルはカーボ ヴェルデ、リベリア、シエラレオネと同一グループ12で、法制度の整備などのガバナンス強 化、レーダー導入など監視体制強化による違法漁業の削減、付加価値向上のためのインフ ラ整備を行った。現在、第2フェーズの実施に向けた検討を進めている。

3.2.3 EUの水産セクター協力

EUも同じく、資源管理に重点を置く方向にあり、CLPAとの連携など、JICAと似たアプ ローチを採用している。

10 “Gestion Intégrée des Ressources Marines et Côtières”の略。英語での名称は“Integrated Marine and Coastal Resources Management Project”

11 南部サルームデルタのベテンティ(Betenty)とフンジュン(Foundiougne)、ダカールから少し南下した ニャパルー(Ngaparou)

12 その後、ギニアビサウ、ガーナ、モーリタニア、ギニアもプログラムに加わり、別のグループとして活 動を行った。

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

オランダ フランス 日本 世銀 世銀 日本 世銀 世銀 世銀

2.16 4.29 1.34 9.21 7.21 2.51 1.71 3.40 3.13

スペイン スペイン フランス 日本 日本 オランダ 日本 日本 日本

0.80 2.80 1.10 2.38 1.86 1.93 1.11 1.14 2.69

日本 韓国 韓国 スペイン フランス 世銀 カナダ 韓国 イタリア

0.50 0.59 0.51 1.23 0.65 1.12 1.09 0.94 0.79

EU 日本 スペイン フランス イタリア 韓国 オランダ EU EU

0.16 0.56 0.47 0.90 0.35 0.27 1.00 0.47 0.75

フランス EU イタリア ドイツ ドイツ イタリア EU イタリア 韓国

0.06 0.45 0.40 0.29 0.34 0.23 0.49 0.17 0.48

ルクセンブルク ルクセンブルク 世銀 EU 韓国 フランス FAO ドイツ ドイツ

0.05 0.04 0.28 0.10 0.07 0.03 0.38 0.09 0.35

他 0.05 0.05 0.14 0.12 0.06 0.00 0.34 0.03 0.20

計 3.78 8.78 4.24 14.23 10.54 6.09 6.12 6.24 8.39

1 2 3 4 5 6

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2014年から2016年まで実施されたセネガル持続的漁業管理プロジェクト(ADUPES)で は、タコやエビ類など底魚の資源管理システムの構築のため、ダカール・チャロイ海洋研 究所(CRODT)などと連携して、水産資源管理計画策定のための調査研究を行った。また、

水揚げ場のリハビリや違法漁業監視のためのサーベイランス能力強化を CLPA に対して実 施した。

その他、2017 年の開始を予定している、西アフリカ地域水産ガバナンス向上プロジェク ト(PESCAO13)では、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)全体での持続可能な漁業の ためのガバナンス向上を目指し、水産資源管理や操業のモニタリング活動を行う計画であ る。

3.2.4 その他ドナーの主な水産セクター協力

米国国際開発庁(USAID)は、2011年から2016年にかけて持続的漁業のための共同管理

(Collaborative Management for a Sustainable Fisheries in Senegal: COMFISH)プロジェクトを 実施し、共同資源管理のための能力強化や漁民の生計向上などを支援してきた。現在後継 案件の準備フェーズにある。

韓国はタチウオの輸入や韓国系缶詰工場の操業などで、セネガル水産セクターとの関係 を強めており(4.1.2のカヤール水産センターの項参照)、韓国への水産研修受け入れなどを 継続的に実施している。

13 “Projet d'Amélioration de la Gouvernance des Pêches en Afrique de l'Ouest”の略。英語での名称は“Improved Regional Fisheries Governance in Western Africa”

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