iSCSIストレージを使用するようにHP-UXホストをセットアップする場合は、次のタスクを実行しま
す。
1.HP-UX iSCSI Software Initiatorのダウンロードおよびインストール(44ページ)
2.iSCSIインターフェイス(ターゲット)へのHP-UXのアクセスの構成(44ページ)
3.ストレージ プロセッサをホストで使用できるようにする(46ページ)
4.ネイティブのマルチパス フェイルオーバーがLUNへのパスをすべて認識していることを確認する
(47ページ)
5.データを格納するLUNの準備(47ページ)
HP-UX iSCSI Software Initiator のダウンロードおよびインストール
手順
1. HP-UXホスト上で、Webブラウザーを開き、HP-UXのWebサイトからiSCSIイニシエー
ター ソフトウェアをダウンロードします。
2. サイト上の情報を使用するか、サイトからダウンロードした情報を使用して、イニシエータ ソフ トウェアをインストールします。
iSCSI インターフェイス(ターゲット)への HP-UX のアクセスの構成
HP-UX iSCSIイニシエーターが iSCSI LUNとの間でデータを送受信するためには、iSCSI LUN がある iSCSIインターフェイス(ターゲット)に接続できるように、NICイニシエーターのネットワーク パ ラメーターを構成する必要があります。
iSCSIインターフェイスのアクセスを構成するには、次の手順に従います。
手順
1. スーパーユーザー(root)としてHP-UXホストにログインします。
2. iscsiutilおよび他のiSCSI実行可能プログラムのパスを、次のようにルート パスに追加しま
す。
PATH=$PATH:/opt/iscsi/bin
3. iSCSIイニシエータ名を確認します。
iscsiutil -1
iSCSI Software Initiatorは、iSCSI修飾名(IQN)形式でデフォルト イニシエータ名を
例:
iqn.1986-03.com.hp:hpfcs214.2000853943
デフォルトのiSCSIイニシエーター名を変更する、またはIEEE EUI-64(EUI)形式で再構 成する場合は、次のステップに進みます。それ以外の場合は、ステップ5に進みます。
4. デフォルトのiSCSIイニシエータ名を構成します。
[iscsiutil] [iscsi-device-file] [-i] [-N] iscsi-initiator-name
㽷
IQN形式およびEUI形式の詳細については、HP-UX iSCSI Software Initiatorのガイド を参照してください。
ここで、
l iscsi-device-fileは、iSCSIデバイス パスである/dev/iscsiであり、コマンド に-iスイッチまたは-Nスイッチを含める場合は、オプションです。
l -iは、iSCSIイニシエーター情報を構成します。
l -Nは、イニシエーター名です。-iスイッチを前に置く場合は、iSCSIイニシエーター名を 指定する必要があります。名前の文字列の最初の256文字は、iSCSIの永続的情 報に格納されます。
l iscsi-initiator-nameは、選択したIQNまたはEQI形式のイニシエーター名 です。
5. 新しいiSCSIイニシエータ名を確認します。
iscsiutil -1
6. 静的に識別する各iSCSIターゲット デバイスについて、ターゲット デバイス情報をカーネル レジストリに格納し、1つ以上の検出ターゲットを追加します。
[iscsitutil] [[/dev/iscsi]] [-a][-I] ip-address/hostname [[-P]
tcp-port] [[-M] portal-grp-tag]
ここで、
l [-a]は、検出ターゲットのアドレスをiSCSIの永続的情報に追加します。検出ターゲッ トのアドレスは、このオプションでのみ追加できます。
l [-I]は、検出ターゲット アドレスのIPアドレスまたはホスト名を要求するオプションです。
l ip-address/hostnameは、ターゲット ネットワーク ポータルのIPアドレスまたはホ スト名コンポーネントです。
l [-P]tcp-portは、検出ターゲット ネットワーク ポータルのリスニングTCPポート コン ポーネントです(オプション)。デフォルトのiSCSI TCPポート番号は、3260です。
l [-M]portal-grp-tagは、ターゲット ポータルのグループ タグです(オプション)。検 出ターゲット用のデフォルトのターゲット ポータルのグループ タグは1です。
iSCSIインターフェイス(ターゲット)へのHP-UXのアクセスの構成 45
例:
iscsiutil -a -I 192.1.1.110
ホスト名を指定する場合は、
iscsiutil -a -I target.hp.com
検出ターゲットで使用されるiSCSI TCPポートが、デフォルトのiSCSIポートの3260とは 異なる場合は、検出ターゲットで使用されるデフォルトのTCPポートを指定する必要があり ます。たとえば、次のように指定します。
iscsiutil -a -I 192.1.1.110 -P 5001
または
iscsiutil -a -I target.hp.com -P 5001
7. 構成した検出ターゲットを確認します。
iscsiutil -p -D
8. 動作可能ターゲット デバイスを検出するには、次の手順に従います。
/usr/sbin/ioscan -H 225
ioscan -NfC disk (for HP-UX 11i v3 only)
9. ターゲットのデバイス ファイルを作成するには、次の手順に従います。
/usr/sbin/insf -H 225
10. 動作可能ターゲットを表示するには、次の手順に従います。
iscsiutil -p -O
ストレージ プロセッサをホストで使用できるようにする
各NICで、接続されているストレージ プロセッサ(ターゲット)のみが認識されていることを確認しま す。
ioscan -fnC disk insf -e
ioscan -NfC disk(HP-UX 11i v3のみ)
ネイティブのマルチパス フェイルオーバーが LUN へのパスをすべて認識していることを確認する
マルチパス フェイルオーバーを使用している場合は、次の手順に従います。
手順
1. LUNの再スキャン:
ioscan -NfC disk|
insf -e
2. ホストで使用可能なLUNを表示します。
ioscan -NfnC disk
3. ストレージ システムへのパスがすべてCLAIMEDであることを確認します。
ioscan -NkfnC lunpath
データを格納する LUN の準備
LUNを未フォーマットのディスクまたは未フォーマットのボリュームとして使用しない場合は、HP-UX からLUNにデータを送信する前に、HP-UXオペレーティング システムのドキュメントの説明に従って 次のタスクを実行します。
手順
1. LUNをHP-UXが認識できるようにします。
2. LUN上にボリューム グループを作成します。