1. 光電子のエネルギーEphotoelectron =Eγincident−Bshell がECut を越えている場合、光電子 が入射光子の方向に放出される。原子は励起状態になり、K/L殻の空殻に電子が落ち込むこ とによって蛍光X線が放射される。1ただし Ef lour < ECutF orF lour の場合は、Edeposit +=
Ef lour としてそれ以上トラッキングされない。電子の再配置は原子が基底状態になるまでつ
づく。
2. Ephotoelectron が閾値以下の場合、光電子はトラッキングされないで、Edeposit=Eγincident と なって2そのトラックは終了する。
となっている。
ただ不便な点は光電子を放出させない限り蛍光X線も作られないことである。光電子はトラッ キングしないで蛍光X線だけをトラッキングするということができないのである。これはたとえ ば K端の少し上のエネルギーの光子が光電吸収された場合は、非常に低エネルギーの光電子と K-X線の組合せになるためにK-X線が作られないことになる。我々はそこで配布されているソー スコードに手を加えてこの点を改善して用いている。
C.3 シミュレーションに用いたクラス
本論文のシミュレーションで用いたGeant4のクラスを示す。
C.3.1 構成した素粒子とその物理過程
ここでは GSO 結晶シンチレータのγ 線(∼10-1000 keV) に対する応答を調べることが目的であ るため、物理過程としては低エネルギー拡張の電磁相互作用のみで十分である。
以下、具体的にシミュレーションに用いた粒子と物理過程を挙げる。
gamma
• Photoelectric Effect: G4LowEnergyPhotoElectric()
• Compton Effect: G4LowEnergyCompton()
• Rayleigh Scattering: G4LowEnergyRayleigh()
• Pair Creation: G4LowEnergyGammaConversion() electron
• Multiple Scattering: G4MultipleScattering()
• Ionisation Loss: G4LowEnergyIonisation()
• Bremsstrahlung: G4LowEnergyBremsstrahlung() positron
• Multiple Scattering: G4MultipleScattering()
• Ionisation Loss: G4eIonisation()
• Bremsstrahlung: G4eBremsstrahlung()
• Annihilation: G4eplusAnnihilation()
1遷移に伴うエネルギーの放出はすべて蛍光X線の形をとっており、オージェ電子は出ることがないのが不十分な 点である。
2実はここにバグがありCERNに報告した。
謝辞
本論文の作成に当たって、指導教官の高橋忠幸助教授には、ASTRO-E打ち上げ直前の極めて多忙 な時期でもあるにかかわらず、非常に懇切丁寧に面倒を見て頂き、大変お世話になりました。先 生は2年間を通じて、「あすか」の解析やHXD関連のさまざまな研究の機会を与えて下さり、ま た先生の口から語られる将来の展望は、非常に研究心を刺激するものでした。心からの感謝の意 を表します。
同じ高橋研究室の、久保さん、谷畑さん、渡辺君にはいろいろな面で大変お世話になりました。
久保さんには本論文で用いたGeant4を宇宙研の計算機に導入して頂くなど、さまざまな技術的サ ポートをして下さいました。谷畑さんには研究生活全般においてお世話になりました。特に、こ の論文には収まっていませんが、修士1年の時のHXD-AEの試験の日々では色々教わりました。
本郷、宇宙研のHXDチームの皆様には、2年間非常にお世話になりました。皆様と一緒にHXD の開発に携わることができたのは、とても好運だと思います。ここに厚く感謝の意を表させてい ただきます。
2000年2月2日 内山 泰伸 @宇宙研
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