第5章 気泡核の流動挙動の Lagrange 解析とそれによる
5.3 解析結果
5.3.1 非キャビテーション流れの CFD 解析結果
図5.4~5.9 に,気泡核挙動のLagrange 解析において参照する,液相の流れ場の解析 結果を示す.図5.4は,圧力のコンターマップと下壁面の圧力分布を示している.また,
グラフの横軸は喉部の角の位置を基準として流れ方向を正とした場合の x 方向の位置 を示しており,縦軸は圧力である.図5.5および5.6は,それぞれx,y方向の圧力勾配 のコンターマップと各方向の圧力勾配の下壁面の分布を示しており,グラフの横軸は図 5.4の圧力分布と同様で,縦軸は各方向の圧力勾配である.さらに,図5.7は,渦度 のコンターマップを示している.加えて,図5.8(a)は液相のy方向の液相速度 のコン ターマップであり,図5.8 (b)はx方向の速度 のコンターマップである.図5.9はノズ ルの図中に流路入口から約5mm間隔の破線で示した各位置におけるx方向の速度 を 示しており,横軸に ,縦軸にyを各位置における流路高さhyで除した値を示してい る.また,グラフの色は,流路入口(①)から縮小開始点の角(⑭)まで濃い青から薄 い青の色で示し,縮小部から喉部下流までを薄い赤から濃い赤で示している.⑳の位置 が喉部の角の位置(x=0)である.
図 5.4より,喉部において最低圧力が約-7kPa と負圧となり,飽和蒸気圧以下となっ ていることが分かる.このことから,本解析で設定しているキャビテーション数σ=0.9 において通常の均質媒体モデルを用いた CFD解析ではキャビテーションが初生するこ とが容易に想像される.図5.5および5.6から分かるように,喉部の角の位置で圧力勾 配がx,y方向ともに急激に変化している.さらに,図5.7の渦度は,縮小部の下壁面で 濃い青で示される負の大きな渦度の領域が徐々に拡大している.図5.8(a)の下壁面近傍 の は,縮小部の中間付近で約3m/sの上向きの速度をもち,喉部角でほぼ0 m/s,その
後約-1.2m/s となり,流れがほぼ壁に沿って主流方向に流れていることが分かる.図
5.8(b)および図 5.9の は縮小部の上流から加速しており,また,上下壁面の境界層が
徐々に厚くなっている.⑭で示す が下壁面で負となっているが,これは縮小開始点 の角部のはく離渦によるものであり,その他の点では壁面付近で が負となることは なく,本計算においてははく離は生じていないと考えられる.
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図5.4 液相の流れ場における圧力分布
図5.5 液相の流れ場におけるx方向の圧力勾配
図5.6 液相の流れ場におけるy方向の圧力勾配
Pressure gradient in y direction
Pressure gradient in y direction
Pressure gradient in x direction
Pressure gradient in x direction
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図5.7 液相の流れ場における渦度分布
図5.8 液相の流れ場における速度分布
図5.9 液相の流れ場の各位置におけるx方向速度
(a) y方向速度
(b) x方向速度
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